ヒヨコとヒナ
古 散太
ヒヨコとヒナ
ちいさな雲がちらほらと泳ぐ
どこまでも広がる青い空の下
遠くから色とりどりの笑う声
だんだんこちらに向かってる
部屋の窓際に立ち見てみると
色とりどりの帽子をかぶった
色とりどりの笑顔の子供たち
色とりどりのヒヨコのようだ
そのうしろからお散歩カート
初めて世界を見ているような
どんぐりまなこを輝かせてる
ヒヨコよりも小さなヒナたち
それぞれの笑顔とおしゃべり
それぞれの発見とおともだち
ぼくはいつの間にあのころを
忘れていったのだろうと思う
世界はもっと大きかったはず
世界はもっと楽しかったはず
世界はもっと寛容だったはず
世界はもっと愛に満ちていた
だれもが他人の目を気にして
背中を丸めてキョロキョロと
まわりに気を配っていないと
生きていけないような世の中
でもあのヒナとヒヨコたちが
立派に成長するころまでには
ぼくたちは大きくて楽しくて
すべてに寛容で愛に満ちてる
そんな世界を創っておきたい
そんなことをふと考えながら
窓際から離れてこの詩を書く
ヒヨコとヒナ 古 散太 @santafull
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます