兵庫 打出町
◇◇◇脚本部門 優秀賞◇◇◇
打出の小槌 ――― この町は、その伝説の名を冠した土地。
『ウチデノコヅチ』
著者=武江成緒
◇◇◇
☆☆☆講評☆☆☆
スポットが細かく分けられていて、歩きながら不思議な世界観を楽しめるということを、しっかりと考えられている作品だと感じました。老紳士と旅をしているような気持ちで各スポットを周れる内容になっており、不気味さの中にどこかセンチメンタルな雰囲気を感じることのできる作品です。☆☆☆
『ウチデノコヅチ』も私ごときの食○ログなしでも、読めば明快、すぐに良さが伝わる作品だと思います。
なにしろ上手いし。
なーんか、私が言いたいことも全部講評に書いてあるしなー。ほんと、すごいな
も、「とにかく読め!」とだけ申し上げまして。
私、ソデにハケていいんじゃないかというくらいなんです。
が。
それもちょっと淋しいので、少しだけお喋りしたいと思いますU^ェ^U
実は。
この作品の講評は、音声ARについて言及していない数少ない作品のひとつなのです。
入賞全21作品のうち17作品は、音声ARあるいは音についてのコメントがなにかしら書かれています。
これは「SARF×カクヨム短編こわ~いコンテスト」が入賞作品を決めるにあたって、いかに音の表現に注目していたかを、そのまま物語る数字だと思います。
じゃあ、この『ウチデノコヅチ』が音の表現に劣っているかと言えば、そんなことはありません。
おそらく音声化に適しているという以上に、加点となった理由がこの作品にはあったと読むべきでしょう。
つまり、
*スポットを歩くことを念頭に細かく考えられている
*不気味さのなかにセンチメンタルな雰囲気
このふたつが、飛び抜けて良い!
そう強く評価したところで講評の規定文字数を満たしてしまい、AR音声化についての言及をする余地がなかったんだろーなー。
と、私は読んだですよ。
さて。
ここまでお話してこなかったのですが。
「SARF×カクヨム短編こわ~いコンテスト」は、そもそも朗読部門と脚本部門、ふたつの部門に分かれております。
ふたつの部門の大きな違いは以下の通り。
「朗読部門」
①声優は1人
②アプリ音声が流れるスポットはひとつ
「脚本部門」
①声優は複数
②アプリの音声が流れるスポットは複数
(その範囲は300メートル以内)
今回ご紹介させていただいている『ウチデノコヅチ』は脚本部門の優秀賞作品になります。
複数のスポットがあることを前提とした脚本部門は、アプリ利用者に各スポットまでを順に歩いてもらう必要があります。
ですから物語を進めつつ、アプリ利用者をうまく誘導することが必須になる。そういうルールになっているのです。
『ウチデノコヅチ』はそのスポットからスポットを歩いて楽しませるという、脚本部門ならではの条件をしっかり考えられ練られている、と。
そう講評は褒めているわけです。
もっと言うと。
脚本部門、かくあるべしのお手本だということでしょう。
うん、うん、私もそー思うー(* ´ ▽ ` *)
脚本部門につきましては。
とにかく、この「スポットをまわる」ということが、上手くクリアされているかどうかが、重要な合格のラインだったのだろうと思います。
これ、結構難しいレギュレーションですよね。
私なんぞはハナっから脚本部門の作品は書ける気がしなくて。匙をカムチャッカ半島の向こうまで投げましたよ。ムリムリー、って。
『ウチデノコヅチ』を最初に読んだ時、私、感動したもんなあ。
作品の骨格の確かさとでもいうのかな。
細やかで、入念に準備された作品だなー。
そうか、こういう風に書けばいいんだー、って。
そのうえで。
作品の持つ世界観の美しさにドキドキしてしまいましたよ。
イメージがクッキリしているうえに、なんか、こう、キラキラしてんのよねー。
それが講評の言うところの「センチメンタル」の部分なんだろーなー、と思うのですが。
おまけに風格まであるのですよ。
この感じ、好きな人は多いはず。
これ、「こわ~い」アプリで聴いたら、さぞかしステキなことでしょう(* ´ ▽ ` *)
音の演出指定も細やかなので、読んだら参考になること間違いないです↓↓↓
『ウチデノコヅチ』
武江成緒
https://kakuyomu.jp/works/16818023214312450016/episodes/16818023214314039656
さて。
次回の
今日もくじ引きしちゃいましょう!
そして。
くじ引きに当たったのはこちらU^ェ^U
~次に訪問する名店~
『棲魔の海辺』
鳥目浩輔
おっ!
スパイシーな名店がきましたよ。
次回も乞う、ご期待!!
8月13日22時更新予定です(=^ェ^=)
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