僕は勇者の殺し方を知っている。①

私ーマーシャ・アドミニストレーターは暗闇の中で泣いていた。


ー私が…この世界を壊した。


エミールを…ロイドを…みんな不幸にした。


だから…!

私なんか…!!

私なんか!!!

最初からいなければ良かったんだ…!!


私は!!

みんなから恨まれて当然だ…!!!


だって…!!私のせいで…!!

私の権能が暴走したせいで!!


勇者ラングルドは終末獣になり!!

世界が滅亡してしまう!!!





『いや、まだだよ』




え…???






『君には僕がいる。マーシャ』




エミール…??



嘘…


エミールが…!


生きて…る…?




『エミール……?エミール!!エミール!!エミールぅ!!!』


私は嗚咽しながら、エミールに抱きつこうとした。






しかし…



私の身体はエミールの身体をすり抜け、暗闇の中にある地面に叩きつけられた。






『え…??』


私は涙を流しながら、エミールの顔を見る。


『マーシャ…!!マーシャあ!!!ごめん!!!ごめん!!!』


エミールの顔は…もう涙でぐしゃぐしゃだった。





ーそっか。やっぱり…



エミールは死んだんだ。







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