Epilogue「無限の先で」
-1-
……深い。とても深い海の底へ沈んでいくような感覚だった。
決して浮上する事のできない遥か深海まで、ひたすら落ちていく。
俺は一体どこにいるんだろう。
確か新人戦でアーシャさんと戦って……なんか良く分からないレーザービーム喰らって……。
アーシャさんって誰だったっけ? 新人戦ってなんだ?
……俺は誰だっけ?
『ツナセンパイですよ』
そうだ。ツナ缶ツナ缶って散々言われてきたじゃないか。俺は渡辺さんちの綱君だ。
じゃあ……センパイってなんだ? 俺は後輩のはずで……誰の後輩? 何言ってんだ、全然分からん。
『ツナセンパイの番ですってば』
何が俺の番なんだ? ……というか、お前は誰だ。
『ついにボケちゃったんですか? 美弓ですよ。岡本美弓。センパイのトマトちゃんです。きゃはっ!』
きゃはっ、じゃねーよ。無駄にいい笑顔しやがって。
殴りたい、その笑顔。
「本当にどうしたんですか?」
突然、意識が急浮上した。
「……ここ……は」
「本当にボケちゃったんですか? おーい。ここは部室ですよー。サラダ倶楽部の」
サラダ? なんだそのアホな名前……。
見渡すと、夕日がオレンジ色に染め上げるどこかの部屋。……学校?
ここは見覚えがある。俺が通ってた田舎の高校の……部室だ。謎の……そう、サラダ倶楽部の部活動で使うという名目で教師を騙して割り当ててもらった空き教室。
今は……夕方なのか? 放課後?
「お前……美弓か」
「はい、そーですよ。センパイ愛しのトマトちゃんです。きゃはっ!」
「ぶっ殺したくなるから止めろ」
その無駄に良い笑顔がムカつく。お前はそのウザさで何人の敵作ったか知っているのか。少なくとも目の前に一人いるからな。
「あれ……俺、なんでこんなとこにいるんだ?」
「何言ってるんですか、放課後サラダデートじゃないですか」
「意味が分からん」
サラダデートじゃ、お前と俺だけじゃ成立しないじゃないか。ツナとトマトだけのサラダってなんやねん。
それに、お前とデートする仲になった覚えも――
――ひどい、頭痛がした。
「な……んだ」
ガンガンと鳴るような痛みではなく、鋭い、割れるような痛みだ。
「どうしたんです? 頭痛いんですか? 生理痛の薬ならありますけど」
どうして俺はここにいるんだ? 俺はとっくの昔に高校なんて卒業して……。卒業して……。
……そのあと、どうした?
「いや……いい」
「じゃあ、ババ抜きですよ。ほら、センパイの番」
……ババ抜き? なんで、二人でババ抜きしてんだ。意味が分からん。二人ではつまらないにもほどがあるだろうに。
「他の連中はどうした?」
「センパイ方はもう帰りましたよ。ババ抜き上がって」
「え、このババ抜き上がらないと帰れないの?」
「センパイが始めたのに、何言ってるんですか。最後の人が掃除って。これはトーナメント戦の決勝です」
え、俺が始めたの? というか、それって決勝って言わなくね? 敗者決定戦だろ。
「ちょっと待て、色々混乱してるんだ。俺は確か新人戦で戦って……」
「サラダ倶楽部は運動部じゃないんですけど。それにセンパイ三年なのに、なんで新人戦? 何の新人戦? さあ、カードを選ぶといいです。ちなみにあたしのお薦めは右側です。この無駄に高度な心理戦で苦しむがいい。ムフフ」
そうだ、新人戦ってなんだよ。意味分かんねーな、くそ。なんだ、何かどうなってんだ?
というか、そんなに顔近づけるな。距離近いっ! 俺のカード覗くな。
「っと、異世界に転生して……」
「あ、ひょっとして、あたしが書いた小説読んでくれたんですか? 昨日見たら日刊ランキング二九七位に入ってたんですよ。すごいですよね」
それはすごいのか?
……そうだ、確か美弓から薦められてネット小説読み始めて……。
「異世界転生のチートで俺TUEEE?」
何言ってんだ俺。
「やっぱり、俺TUEEEから始まる究極の暴力展開がいいですよね。次の話はそんな感じで……。月を見ると大猿に変身する主人公が悪徳貴族のいる街を住人ごと踏み潰すとか、そんな感じでどうでしょう。嫌な貴族はレタスセンパイみたいな感じで。ツナセンパイは……猿?」
なんだろう。どうでしょうって言われても。それどっかで聞いた事がある設定が混ざってるんだけど。
あと、同じ部活の仲間をそんな風に扱うんじゃありません。
「それとも、アレですか? チーレムものがいいんですかね? やっぱ、一夫多妻制じゃないとアクセス稼げませんかね? 今の悪役令嬢モノは結構自信作なんですけど。逆ハーじゃ駄目でしょうか」
「トマトさん、ちょっと黙りなさい」
「イエッサー」
なんだ、何か変だ。どうなってる。何かがおかしいのに、何がおかしいか分からない。
俺の頭の中どうなっちまったんだ?
目の前の女の子を見る。
……良く知ってる、岡本美弓だ。ポニーテールがチャームポイントと称して止まないウザい系少女。俺の一個下の……女子高生?
「お前、女子高生だったっけ?」
「あー! ひどーい。貧乳で幼児体型だから小学生とか言う気ですか! もう何度も言われるから慣れてるんですよっ!! プンスカッ!! ……あ、ヤバ、……ちょっと、落ち込んできた」
相変わらず喜怒哀楽の激しい変な奴だ。
そう、美弓なのは間違いない。確かこういう奴だった。……確か?
「……おい」
「はい、なんでしょう」
「ちょっと聞きたい事があるんだが……」
「なんですか、スリーサイズですか? Bはちょっと恥ずかしいけど、WとHだったら……」
いや、お前のスリーサイズとかどうでもいいから。
「今日はいつだ?」
「へ? 十月三日?」
「……何年の?」
「そりゃ……○○年の」
「…………」
え?
「いや、おかしいだろ。今年はもう……」
いや違う。そうじゃない。違う違う、そうじゃ、そうじゃない。
俺はもう死んだはずだ。ここにはいるはずのない人間だ。渡辺綱は死んで、異世界で蘇った。いや、転生した。
だからこれは夢だ。
……そう認識した途端、景色がブレだした。
ついでに美弓のウザい笑顔も歪んで見える。歪んでも相変わらずウザい。
ユーザに改変されたどこかのドラゴンくらいウザい。溶岩に投げ捨ててやるぞ。
ああでも、やっぱり。そんなはずはないんだ。これはいつか見た過去の情景。なんかよく分からない情報が混入しただけの俺の夢だ。
世界は再び闇に包まれ、俺は放り出された。
-2-
放り出された闇の中で考える。
これは夢だろうか。夢だと分かるのは明晰夢だっけか? 闘技場での死が変な作用をしている?
しかし何故トマトさん? 美弓には卒業してからはほとんど会ってないはずなのに。
現に、サラダ倶楽部の他の面子はもう思い出せない。
渾名は分かる。覚えてる。
俺がシーチキンで、美弓がトマト。
他には確かキュウリとレタスとマヨネーズとドレッシングがいた。あと、犬のポテト。途中で転校していったが、ブロッコリーもいたはずだ。一体全体、何がどうすればドレッシングになるのか思い出せないが、とにかく高校時代、俺の周りにはそういう奴らがいた。
ほとんど全員こじつけみたいなもんで、俺がツナだったから巻き添えくらっただけだ。
美弓の場合だけはトマトって自分で言い出したから例外だ。3文字で最初と最後が同じだからっていう適当な理由だ。五文字ならきっと新聞紙……サラダでもなんでもないな。
でも、美弓以外思い出せない。名前も顔も、姿もだ。
あいつらとろくでもない部活動していたのは、死ぬよりもかなり前の話だ。
……じゃあ、俺はいつ死んだんだ。
思い出せない。最後の記憶は確か、自分の部屋で……。
おかしいな。死んだってのは分かるのに、どうやって死んだか思い出せない。
迷宮都市に来る前までは記憶に自信がなかったし、実は死んでなくて渡辺綱の記憶だけが流入した可能性も考えていたが、そうじゃない。
今なら分かる。間違いなく俺は死んだ。
部屋にいて? 転生トラックでも突っ込んできたか、それとも隕石か? 原因不明の病気だと心不全か……。
いや、違うな。……部屋出てるわ、俺。この時は確かコンビニに行くつもりで……。
しかも実家があった田舎じゃない。この部屋は東京の……どこだ? 俺は一人暮らししてた?
なんでこんなに記憶が曖昧なんだ?
こうして考えてみると、記憶の欠片が集まってくる気がする。
それはひどく断片的で、残っている記憶もそれぞれ時系列がバラバラだ。
あきらかに足りない。巨大な何かが欠けている。それとも、記憶が欠落するような何かがあったのだろうか。
だが、何故だ。何故、死ぬ寸前と思われる俺の記憶の中に美弓がいる。
その姿は、高校の頃のものじゃない。いや、その姿も大して成長していなかったが、俺はあいつに会っているのか。
こうしている今だから分かる。確か、あいつと再会して……相変わらず付きまとわれて……。
ダメだ。……肝心な事が思い出せない。美弓のイメージが強烈過ぎて邪魔をする。きゃはっ、じゃねーよ。
まさか、死ぬ前にあいつと何かあったのだろうか。
本当に今更だが、この世界に来てずっと不思議に思っていた事がある。俺のギフトの事だ。
《 近接戦闘 》と《 片手武器 》。普通に日本に住んでて到底覚えると思えないこの二つのギフトは、MMORPGで使っていた自キャラのものだとか、そういう適当な理由だと思っていた。
だけど、そうじゃないとしたら?
ギフトが生前の体験に強く影響を受けるとして、こんな二つが生えてくる理由はなにが考えられる?
《 近接戦闘 》だけならいいんだ。本格的にやった覚えはないけど、ボクシングでもプロレスでも《 近接戦闘 》は《 近接戦闘 》だろう。
《 片手武器 》が本当に意味分からん。どんな体験すりゃこれが出てくるよ。
……鉈とか? 現代日本で鉈持って戦う? ……銀行強盗でも銃くらい使うだろうに。
大体、今俺は武器を使って戦っているが、そのほとんどは両手武器だ。生前の影響を受けているなら片手武器を使わないだろうか。
ギフトがあるというのに、何か意識的に避けてたりするんだろうか。
まさか、実は異世界召喚されてたとか? 転生してるんだからないとはいえないよな。
宇宙人が攻めてきたとか、ゾンビのウィルスが撒き散らされてそれと戦ったとか?
テロに巻き込まれて、とかの方がありそうだ。
分からん。考えてた通り意味なんてないかもしれない。
今はこうして思考の波に飲まれているから考えているだけであって、いつもだったら気にもしないだろう。
『ツナ』
俺を呼ぶ声が聞こえる。こっちはトマトさんじゃなく、記憶に新しい相棒の声だ。
こういう夢みたいなところの記憶は目を覚ましたら大抵消えるから、美弓の事は忘れそうだけど……あいつの事はまあいいや。ウザいし。
さっきから何度も呼ばれてるから、うるさいし、もう起きよう。
新人戦が終わったんだ。渡辺綱が死ぬ前に何があったのかなんて、今は関係ないだろう。
-4-
「おはよう、兎さん」
目を覚ますと、目の前に兎さんがいた。決してグラサンでもスキンヘッドでもない、ウチのユキさんだ。良かった。
「あ、起きた。さっきから起きそうだったのに、全然目を開けないからどうかしたのかと思ったよ」
「ひでーな、死んだ相手に向かって。しかし、これが死ってやつか。思ったより変な体験だったな」
まさか、今更トマトさんが出てくるとは意外も意外だ。あのウザさも今となっては懐かしい。……って、起きても意外と覚えてるな。
謎のババ抜きのカードまで覚えてる。なんだったんだあれは。何かの心理描写? いや、なんとなくだけど、トランプに意味なんてないような気がする。むしろ、意味があるのは、あのウザい……
「何言ってるのさ。別に死んでないよ」
「え? だって、アーシャさんに極太なのを突っ込まれて……いかん、レーザーみたいなの喰らって死んだんじゃなかったっけ? ……ひょっとして、俺、記憶飛んでたりするのか?」
まさか、あれから何年か経ってるとか。迷宮都市だったら、ユキの見た目が変わってなくてもおかしくないし。
「いや、それで合ってるけど、ゼロ・ブレイクルールだから、HP0になった時点でここに転送されるんだよ。だから死んでない」
「ん……そうなのか。怪我とか治ってるからてっきり一回死んだものだと……」
「転送された時点ではボロボロだったみたいだよ。僕が見てるうちにもどんどん治っていってちょっと気持ち悪かった」
相方の怪我が治るのを見て、気持ち悪い言うな。
「ああ、そうか。ここは闘技場の救急治療室か何かか」
確かに、この前ユキが死んで生き返った病院とは違う。どこか無骨な、戦場の臭いがする部屋だ。
「あー……しかし、盛大に負けたな」
「そうだね。ボロ負けだった。強かったね、アーシャさん」
滅茶苦茶強かった。怪物ってのは伊達じゃない。上のほうはあんなのがたくさんいるんだろうか。
ダンジョンマスターは序列二位とか言ってたし、そりゃ一位のクランもあるんだろう。
そして、そんな人たちでも攻略できないくらい、困難な階層が待っている。
「……ああ。悪いな、試練失敗しちまった」
「それはいいよ。取り返せないわけでもないし。……次はもうちょっと難易度下がると嬉しいけどね。さすがに今回みたいなのばっかりだとキツイ」
そうね。ハードル高過ぎだ。
「サージェスにも悪いな。庇ってもらったのに」
ムカつく格好良さだった。あの土壇場であれができる奴はなかなかいないと思う。
あいつは確かに変態だが、まだその英雄性を完全に失ってはいないのだろう。
アーシャさんも何か抱えてたみたいだけど、あの人はもう大丈夫だろう。きっとこれからも俺たちにいい先輩っぷりを見せてくれるに違いない。
先輩……センパイか。
「ユキ、お前、前世で自分が死んだ時の事覚えてるか?」
「え、うん、覚えてるよ。……実はね、結構重い病気でさ。死ぬ一年くらい前からずっと入院してたんだ。まあでも、ちゃんと家族には看取られたし、そこまでひどい最後じゃなかったと思う。サージェスとか二重の意味でひど過ぎるしね。……ツナは覚えてないの?」
「俺は……なんかすげー曖昧なんだよな。さっき夢の中でちょっと思い出したような気がしたんだけど、トマトさんが印象強過ぎて」
きゃはっ!
「トマト? ……ツナは野菜とか友達にする人だったのか」
違うわい。どんだけ寂しい奴なんだよ、それは。
「トマトって渾名……自称の奴がいたんだよ。死ぬ前にあいつに会ってるみたいなんだけど、あいつ自身の印象が強過ぎてそれ以外が思い出せない」
真っ先に思い浮かぶのはあいつのきゃはっ! とウザい笑顔だ。思い出すだけでぶん殴りたくなる。
「じ、自称なんだ。すごいねツナの友達は」
「友達なのかな? 良く分からない関係だったな。学生時代の先輩後輩っていうのが一番しっくりくる。……そういや、サージェスは?」
あいつは俺たちより早くここに来てたはずだろ。
「さっきまで隣の病室にいたけど、僕が見た時は身悶えしてた。ツナが目を覚ます前に飲み物買いに行くって出て行ったけど、そろそろ戻ってくるんじゃない?」
《 流星衝 》が気持ち良かったんだろうか。
「よっ」
だが、現れたのはサージェスではなく、ダンジョンマスターだった。
こんな所にも普通に現れるんだな。偉い人のはずなのにレアっぽさがない。格好も普通だ。そこら辺にいるにーちゃんにしか見えない。
「ども」
「試練の失敗を笑いにでも来ましたか?」
「いやいや、まさか。むしろ俺は応援する側だって。そりゃ試練は失敗だが、十分すごかったと思うぞ。久々にちょっと"感動"した」
まあ、確かにそんな事をする人でない事は分かってる。ちょっとハードルが高過ぎたので文句を言いたかっただけだ。
しかし、それは言葉通りの意味なんだろうか。だとしたら、少しはこの人の力にもなれたのだろうか。
「次の試練はおいおいだな。多分、Dランク昇格試験になると思う。また連絡するよ」
「そうですか……意外に早そうですね」
「一個目クリアしてたら性別変更に時間かかるだろうし、もっと時間必要だったけどな」
今回失敗したから、ユキの性転換で待つ必要はないって事か。次はさすがに落としたくないな。
そんな事を話していると、今度はサージェスが戻ってきた。
「戻りました。あ、リーダー、起きたんですね。大事がないようでなにより。……この方は?」
「ダンジョンマスター」
「……は? あ、そうですか。こんな所まで来るとは、随分フットワークの軽い方ですね」
「良く言われるよ。……サージェスだっけ?」
「はい。変態紳士のサージェスとお呼び下さい」
「……また、すごいのをメンバーにしたよな。スーツ脱いだ時はさすがに呆然としたわ」
ダンジョンマスターも変態紳士にはびっくりらしい。
「お前らはこれからももこのメンバーで続けるのか?」
「ああ。そうなると思う」
増える事はあっても、この面子は変わらないだろう。
いや、サージェスが逮捕される可能性もあるから確実じゃあないが、……その時は面会くらいしてやろう。
「じゃあ、サージェスも聞いておけ。……アーシェリアから伝言だ。『無限の先で待ってる』ってさ」
「……ああ」
あの人もちゃんと前に向かう覚悟ができたみたいだ。
なら、全力で追いかけよう。アーシャさんや、この人の待ってる場所までフルスピードで駆け上がってやる。
「確かに伝言は伝えたぞ。……俺も待ってる」
そう言い残してダンジョンマスターは去っていった。
去っていくその姿は、何故か楽しそうに見えた。
あの人も、きっとまだ挑戦し続けるつもりなのだろう。
未だ果ての見えない、その無限の先へ辿り着くために。
< 最終ステータス報告 >
冒険者登録No.45231
冒険者登録名:渡辺綱
性別:男性
年齢:15歳
冒険者ランク:E
ベースLv:25
クラス:< 剣闘士:Lv20 > < 戦士:Lv18 >
保有ギフト:《 近接戦闘 》《 片手武器 》
保有スキル:《 算術 》《 サバイバル 》《 食物鑑定 》《 生物毒耐性 》《 原始人 》
《 悪食 》《 悪運 》《 火事場の馬鹿力 》《 痛覚耐性 》《 内臓強化 》《 超消化 》
《 鉄の胃袋 》《 対動物戦闘 》《 方向感覚 》《 対魔物戦闘 》《 不撓不屈 》《 田舎者 》
《 自然武器作成 》《 自然武器活用 》《 自然罠作成 》《 自然罠活用 》
《 死からの生還 》《 生への渇望 》《 強者の威圧 》《 起死回生の一撃 》
《 飢餓の暴獣 》《 食い千切る 》《 オークキラー 》《 限界村落の英雄 》
《 剣術 》《 姿勢制御 》《 緊急回避 》《 パワースラッシュ 》《 看破 》《 回避 》
《 空中姿勢制御 》《 空中回避 》《 旋風斬 》
New!
《 強撃 》《 瞬装 》《 アイテム・ボックス 》《 対単体戦闘 》《 ハイパワースラッシュ 》
《 ストライク・スマッシュ 》《 フルスイング 》《 戦士の条件 》《 戦士の心得 》
《 削岩撃 》《 粉砕撃 》《 爆砕撃 》《 旋風斬・二連 》
冒険者登録No.45232
冒険者登録名:ユキト
性別:男性
年齢:十四歳
冒険者ランク:E
ベースLv:24
クラス:< 双剣士:Lv23 > < 剣士:Lv16 >
保有ギフト:《 容姿端麗 》
保有スキル:《 算術 》《 集中力 》《 剣術 》《 速読 》《 投擲 》《 気配察知 》
《 暗視 》《 小剣の心得 》《アクロバット》《 空間把握 》《 小剣術 》《 小剣二刀流 》
《 ニンニン 》《 看破 》《ラピッド・ラッシュ》《 毒取扱 》
New!
《 ファストブレード 》《 短剣二刀流 》《 ポイズンエッジ 》《 アイテム・ボックス 》
《 クリア・ハンド 》《 斬岩刃 》《 剣士の心得 》《 パワースラッシュ 》《 MP変換 》
冒険者登録No.44421
冒険者登録名:サージェス
性別:男性
年齢:22歳
冒険者ランク:E
ベースLv:28
クラス:< 武闘家:Lv27 > < 蹴撃士:Lv25 >
保有ギフト:《 ドMの星 》《 被虐体質 》《 中度露出狂 》
保有スキル:《 悲劇の英雄 》《 拷問車輪大好き 》《 インモラル・ブースト 》
《 パージ 》《 生命力強化 》《 生命力増幅 》《 柔軟性強化 》
《 平衡感覚強化 》《 マッハ・ジャブ 》《 ワン・ツー・コンビネーション 》
《 ライトニング・ナックル 》《 マグナム・ストレート 》
《 ダイナマイト・インパクト 》《 キャスリング 》《 追蹴撃 》
《 フライング・ボディプレス 》《 パージのオートナレーション 》《 ハイジャンプ 》
《 ブーストジャンプ 》《 ドロップキック 》《ローリング・ソバット》
《 トルネード・キック 》《 飛竜翔 》《 ドラゴン・スタンプ 》
New!
《 フル・パージ 》《 パリィイング・キック 》《 サイクロン・ソバット 》
《 串刺し大好き 》
-4-
「あ、一つ忘れてた」
決意も新たにしたところで、ダンジョンマスターが戻ってきた。
廊下から顔だけ出して覗き込んでいる。こういうところはほんと、偉い感じのしない人だ。
「……まだ何か?」
要件なら一度で言って欲しいのだが。
このあと、閉会式もあるんだし。実は貯まった書類地獄も待っている。アレ、何日かかれば処理できるだろうか。
「これはツナ君にだけなんだが。……ミユミから伝言だ。『すぐに会いに行きます』だってさ」
「……は?」
「そんじゃな。確かに二つとも伝えたぞ」
ダンジョンマスターはそう言うと、俺が理解の及ぶ前にどこかへ去っていった。
「ちょ……え?」
「ミユミ?」
ユキが首を傾げる。……俺は頭を抱えたい。
なんだ、何が一体どうなってんだ? なんで、ここでトマトさん……美弓が出てくるんだ。
絶対ダンジョンマスター面白がってるだろ。
まさか、トマトさんが四人目の日本人なのか……。
-第二章完-
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