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第1話 自殺か他殺か

能力に気づき始めたのは中学一年生の頃だった。俺の教室に包丁を持った不審者が入ってきて、俺たちを怒鳴りあげた。


「おい、お前ら余計なことしたら撃つから。」


その瞬間、体全体がゾワッとして、震えて仕方がなかった。けど、友達に銃を向けられた時、俺は止めようと心の中で動いた!



「やめろぉぉぉ!」


……!!

低く成熟した声が教室全体に響いた。そう叫んだ頃には、俺の視点は不審者側になっていた。


よく分からない状況に、俺は感情に身を任せた。


ガチャ…。


「お前ら、元気でな!」


銃のセーフティーを解除して銃口をこめかみに突きつけた。もしかしたら死ぬかもしれない。そんな感情が体を追い抜けなかった。


バン…!


俺は頭をぶち抜いた。


気がつくと、元の体に戻っていたが、ぶち抜いた痛みと、殺したドーパミンが同時に襲ってきた。


声が出せるわけもなく、俺は意識を失った。

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