軽妙洒脱!古代中国〝志怪〟ファンタジーがここに蘇る!

「毒舌道士と、人たらしの便利屋が挑む、怪力乱神がらみの事件。神の祟り、化け物がもたらす怪、人の業――。癒えぬ過去の傷と向きあったとき、ふたりが導きだす答えとは。」

これ以上のうまい説明が浮かばないので翁まひろさんのnoteから引用。読了後に表紙を見れば、「百華同士」と「眠らずの獅子」の異名を持つふたりの背景に切なくも愛おしさ炸裂する。

いやあ、夢中になりました。中国文化には明るくないのでわからない言葉や読み方が多く、いろいろ調べたりしつつ読了。それゆえ少し時間がかかりましたが、大丈夫、もちろん調べなくてもついていけます!

<志怪小説×ブラザーフッド!>
バディとかブロマンスとか色々言葉はあるけど、そういうジャンルに当てはめるのが勿体ない読み心地です。ひとついえることは、W主人公!もうW主人公としかいえない。(あともふもふも!)

この読み心地を事前にイメージできる人っているかな。鬼神も精怪も、人ならざるものを含めて造形に深みと厚みがあり、フィンクションであることを忘れてしまう。そして予想外にアクション(怪異描写)が多いのですが、無駄のない的確な描写で映像が視える!
アニメ化してほしい。続編を望む声が多いのも納得。構成が巧みで、飽きさせないし後半は泣ける。それでも暗くならない筆致に著者の魂の強さと生き様まで伝わってくるよう。

アニメになってー!!!超人気シリーズになると思うので!編集部あてにファンレターだそうかな。

すべての人にお薦めできるけど、『十二国記』や『薬屋のひとりごと』にハマった人には特にお薦め!!!