第27話 YES!ロリータNO!タッチ
なるほどあいつがここのボスか…
ガタイもでかいし用心深そうな目つきをしている。頭も回りそうだな。正面きってやり合うのは危ない気がする。ひとまずフォローして情報収集しよう。
名前は…ジャッカルか。ここのボスなのは間違いないようだな。
「お前たちが入団希望の新入りか?」
「へい、俺達はマルクとブラッドって言いやす。ペドロのダチでさぁ」
お、ふたりともならず者の演技うまいな…。格好も様になってるし。もっともそれを褒めたら複雑な表情をしていたけど。
「あいつはどうした?他にも何人か連れ立っていったようだが…?」
「ペドロのやつは女を買いに行くって言ってましたぜ。ついでに青髪の女の情報収集してくるって。まぁその後俺達が偶然この女を見つけたんでさぁ」
「あいつら…。まぁいい。よくやった。貴様らの入団を認めよう。もちろんそれとは別に報酬も用意してやる。」
「そりゃありがてぇ。で、この女はどうすればいいんで?」
ボスはこちらをジロリと一瞥して名前は?と尋ねてきた。
「エレノア…エレノア·バーランドよ」
「ほう、お前がかの名探偵か…こんなチンチクリンとは思ってなかったぞ。」
いや本物のエレノアもさもミステリアスな美女を装ってるけど、二十歳のわりには中学生くらいにしか見えませんけど…
クシュン!
「おや、誰か私の噂話でもしているのかな?いやはやこれだからミステリアス美女探偵はつらいねぇ」
「そ、そうかな…?」
「ま、まぁそれはさておきアキくんたちが無事に潜入出来ていればいいけど」
「心配ないとも。彼には発明好きの友人のつくった変声機をもたせてある。しかも我々の努力の甲斐あって完璧な可愛さに仕上がっているからね。ただひとつ心配なのは…」
「心配なのは…?」
「可愛いすぎてやつらに襲われやしないかってことさ」
「ふん…おおかた俺達のアジトを探ろうとしてたんだろうが残念だったな。しかし…お前…なかなか可愛いじゃねぇか。やつらに売り渡す前に味見するのも悪くないな。」
NOォォォォォ!!! こいつロリコンかよ!!
異世界インフルエンサー 河童長老 @kappatyourou
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