少女の優しさが交錯する怪異譚!

銭洗爺まで読了しましたので、レビューを書かせて頂きました♪

まず私はホラーをあまり読んだことが無いのですが、このお話は不気味さと人間味の奇妙な共存が見られます。それは作者の方の技術なのだなぁと感服しました★

サキナシは、恐ろしい外見とは裏腹に未來の味方として振る舞う、不思議な存在。首も手も足も未来もないという姿だが、未來との対話は怪異と人間の関係性に新たな視点でおもしろい♪
「無茶をするな」「もう来るな」という忠告の反復は、境界線の越境を感じさせているところが素晴らしい!怪異でありながらどこか人間臭く、諦めと優しさを含んだサキナシの存在が、物語全体のバランスを保つ重要な役割を果たしている。

銭洗爺は、金銭への執着が死後も怪異として続くという強烈なモチーフの怪談です。生前の醜悪な行いが死後の呪いへと直結し、人を呪い続ける存在へと変貌する姿は恐ろしいだけでなく、悲惨さと虚しさに満ちている。
金に翻弄された魂の末路を象徴的に描いており、「呪い」というものの根本にある「欲望」への警告のように感じました。怪異の悲哀と、お金という日常的に感じる問題意識が見事に重なった逸品です。

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