12:好きになんて、なりたくなかった 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093080711847079/episodes/16818093081203684188


 現実はもう少しマシなものになっていてほしいなとつくづく思ってしまいますね。恋をするのが怖くなってしまった恵ちゃんの姿が、まぁ辛い(他の皆様の感想がああいう文面になるのも頷けるというものです)。


 いや、筆者ね。

 筆者も、ちょっと考えたときあるんですよね。

 筆者も普段百合や薔薇ものを見て『ンハーーー!! 尊い! 女(男)同士のクソデカ感情! Love and Hatred! ハァァァ百合(薔薇)! 芳醇な百合(薔薇)! 尊い、ほんと尊い!!』と鳴いているクチなのですが、その一方で、「百合」「薔薇」というジャンルが成立して、人々の心をぎゅっと捕まえて今に至るけど、別にその中心になる人たちはみんなそういうんじゃなくて、ただ好きな人を好きになっているだけなんだよな、と。

 それらが「恋愛」の括りのなかとはいえひとつのジャンルとして成立しているということは、まだ彼ら彼女らの恋はアブノーマルとまでは言いたくないので言いませんが、イレギュラーみたいな認識なのかも知れないな、と。ちょっとモヤッとしますよね。


 百合ものを書きながらもそういうことを考え、幼馴染み執着寝取られBLを書いたときもそんなことを考えたものでした。

 そういう覚えのある身としては、「対岸の火事」という言葉が予想以上の火力をもって胸に刺さるというか……ね。


 というかこのお話、切ないというか……重い!

 恵ちゃんの心情に反して、読んだ心地としては紛れもなく百合作品なので、思い出した百合作品とかについて語りたくもなるんですけれども! そこで恵ちゃんの言葉が……うぅっ!!

 あと莉緒さんね……。まさか、まさか莉緒さん……あの、あの、恵ちゃんが泣いて嫌がっていた娘だったりします???


 もう、本当にね、「切ない」というカテゴリーかはともかく、筆者はすごく好きなお話でしたよ!

 ということで、『好きになんて、なりたくなかった』の感想とさせていただきます。

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