6『ミライを求めて』 感想

お話

https://kakuyomu.jp/works/16818093080711847079/episodes/16818093081008973266


 いやいやなるほどなぁ……。

 筆者もこういう、恋仲になったことで元々惚れ込んでいたはずの相手の創作がねじ曲がってしまう系統のお話を若いころよく書いていたのですが、そういうときは例外なく『解釈違いを起こして、可愛さ余って憎さ百倍みたくなってしまう』ヒロインの姿ばかり書いていたので……これは……新しい発見でしたね。

 人間としても愛してしまうと、いざね、彼のために別れを決断したときも辛いでしょうね……あの慟哭の場面で、筆者も思わずもらい泣きしそうになりました。


 ある種の完成を遂げていたものに何かが足されてしまうと、その完成は欠落してしまうというのは古今東西語り継がれてきたものではありますが、その形があまりに切ない。

 そして、未來みらいちゃんの悲しい決意を受けて、飲み込んで、昇華して──その末に彼が出した答えが、この作品のタイトルなわけですね。これは心憎い!

 強いて言うなら『新しい人間関係』ってどういう濃さのものを築けていたんでしょうね……。それによって、ラストの味もだいぶ変わるぞ、などとね!!


 未來ちゃん、どうするんだい──そんな言葉を添えて、『『ミライを求めて』』の感想とさせていただきます。

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