カガ血薇

@eruno4

非ノ話

熱い!熱い!のどが渇く

全身を針でつんざくような痛みが襲い、もはや服を着ているのかもわからないほど肌に服の繊維が張り付いてくる。歩くたびにまるで皮膚をはがされるような痛みが襲う

ふざけるな!なんでこんな目に!

俺はもうろうとする意識の中目を凝らす

目の前は赤く染まり、血と肉の焦げるにおいが鼻につく

四方八方どこからも子供が、いやもはや今では全ての人が泣き叫んでいる

ここは地獄なのか?

俺は地獄のような痛みの中、家から出たら

そこには,

敵に拷問を受けて息絶える仲間の男と

その目の前で敵に凌辱され、助けを呼ぶ気力すらも奪われる恋人

そして、何人もの敵に凌辱されて貼り付けで晒されている

我妻シオンがいた!!!!!

俺は絶望で膝から崩れ落ち敵をひどく憎んだ!!!!

「た...すけ....て.」

俺はその声に聞き覚えがあった!

そこには何度も、何度も!

殴られできたあざと両足をなくし、残された両手で助けをこう娘がいた

俺は完全に焼け切り感覚が気かけている足を

無理にでも!動かして向かう

バンッ

その音とともに俺は地に伏せた

痛みはない、けれどもすぐに打たれたことは分かる

俺は何とか手で娘のもとへと行こうと地を這う

だが

娘のもとにつく前に体が動かなくなる

ザクっザクッ

目の前からだれか歩いてくる音が聞こえる、もしかして助けが

「なぁ、俺まだやり足りねぇんだけど」

「おいおいあんだけやっといてか?ww」

「オッこんなとこにガキいんじゃんww」

するとそいつらの笑う声と

「たす....け..で」

娘のか細い声がかすかに聞こえる

もう、意識が

娘の助けを求める声が死の間際にも聞こえてくる

あぁ、何が神だ!仏だ!

俺らはなぜこんな地獄を味わわなければならないんだ!!

ふざけるな!






「君は憎むかい?」

は?

なんだこの声は俺は死んだはず、ここはどこなんだ

何も見えない、ただの暗闇

どこから声がするんだ?

「君に力を与えよう」

は?何を言って

「そして、新しい世界でその憎しみを清めるといいよ」

だからどういうことだよ!

その時目の前から光が俺を包んだ

うっ、なんなんだよ!





「おぎゃぁー おぎゃぁー」

ここはどこだ、意味が分からん

俺はくそでかい女に抱き上げられ、体を大きく揺らされる

クソっ、なにすんだよ!!

でかい女を殴ろうと手を振り上げる、そして気づいた

俺が赤ん坊になっていることに


俺は何やら別の世界に生まれたらしい

ここは、クライアル帝国という国は、ディア二クスという大陸でも指折りの国家で

まぁ、そんな大国の最西端に位置する。カーラル村という少人数の集落で生まれた

そして、この世界では魔法という珍妙なものがあり

戦争では主にそれを使って敵を殺戮しているらしい

まぁ、そんなことはもうどうでもいい

俺は一度悪夢のような死を味わって

生まれてから何度も、何度も

あの日のことを思い出す。あの時の

燃え盛る炎の色も

血肉の焼ける臭いも

無残に弄ばれた皆の最後も

だが俺はこの見知らぬ地で、新しい人生を歩まなければならない

あの時のみんなの分まで俺は

ならば俺は、今生では静かで戦いのない平和な地で静かに暮らそう



ーー5年後ーー

新しい人生を歩みだしてから、かれこれ5年もの月日がたち

俺はリアードという名前を付けられ今は6歳になった

この国では、6歳になると魔力測定というのがある

魔力測定はとても重要なものらしく

その後の人生が大きく変わる。

俺はなるべく攻撃的ではないものであればいいな

そして

ーー当日ーー

父さんである カルバと一緒にこの集落にある唯一の教会に行った

協会について父さんは心配そうに俺に聞く

「大丈夫だ、たとえ攻撃的な力だとしても。必ずしも騎士団に入らなければならないわけではないからな」

俺は胸の奥に引っかかっていた悩みが取れて、安心し

「ありがとう、俺は父さんのような農家になるからね}

すると父さんは嬉しそうに

「そうか!ならば今度手伝ってもらおうかな!」

「うん!」

協会に入ると最奥にはこの国でまつられている女神 アストリアの像がそびえたっている。

その前に神父と2人シスターがいる、俺は父さんと3人のもとへと向かう

神父たちのもとにつくなり

「では、今から魔力診断を始めます」

何の説明もなく始まった

彼の合図とともにシスターの片方が

「手を」

俺は、彼女に手を差し出すと彼女は親指の付け根をナイフで浅くそして優しく切る

とても静かについた切り傷から

タラァと少量の血が流れた

するともう一人のシスターがやさしく白い布切れでふき取る

何故かふき取った傷口は見る見るうちにふさがっていく

俺は治った手をまじまじと観察していると

神父が水の入った瓶を持ってきて

「では始めます」

彼はそう言うとさっきの血の付いた布切れを瓶に入れ

俺たちのほうに見せてきた

すると、瓶の中には何かに足をかけて旗を掲げる男の姿が映った

俺は、すぐに理解した横にいる父さんのこの焦りよう

神父の明らかな態度の変化そして、口をふさぐシスターの姿から

俺の力は


「      

       革命だ

                 」

父さんは慌てて神父の方を強くつかみ、まるで死に追われるような顔をしてあり得ない言を発した

「こんな奴「「俺の子じゃない」」だから俺は関係ないない!!」

俺は、ただみんなと仲良く暮らそうと思っただけなのに

神父は少し引きつりながら笑い

「え、えぇ。そうですとも「「これ」」はあなたの子ではありませんよ

 本日はただ祈りを捧げに来ただけですから」

は?

何言ってんだこいつら

すると後ろに下がっていったシスターたちも

「そ、そうですね。今日は何もありませんでした」

そう言いやがった

どういうことだよ

奴らは上を向いて笑いあってる

そして、父さんは俺を見ることもなく吐き捨てた

それは、実の子に放つことだはない。もはやごみに吐くがごとく

「「出ていけ、俺たちの前から。いやこの国から」」

俺は理解したくなかった

あんなにも優しくて、あこっがれていた父さんからこんな事って

俺が立ち尽くしていると彼は農業で鍛えた丸太のような足で俺の腹を蹴り飛ばす

かはぁ、はぁ、あ” はぁ

息が出来ない腹部を貫きえぐるこの痛みのせいで

俺は腹を抱えながら父さんを見上げるそこにはもう

「「父」」と呼べる人はいなく

そこには俺をごみのように見るものしかいなかった

俺は、出口に走り出したもう家族と呼べる人はいないんだと

理解した

もし、奴らに見つかりでもしたら殺される。もう嫌だ

殺されるのは嫌だ、嫌だ

全力で走った幾度も息が切れて何度もこけ

いくら傷ついたとしても、走り続けた

町を出ると真っ白に染まる雪原

今は真冬だ寒い、痛い

お腹が空いた 気持ち悪い 死にたくない 怖い

また死ぬのか、誰か 助け、、、、t
















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カガ血薇 @eruno4

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ