第21話 星の王子さま、武装集団に挑む②

ー 天陵学園 校門近く ー


天陵学園を制圧して一部の教師と生徒たちを人質にした武装集団に、駆けつけていた警察も打開策が見つからず緊迫感と苛立ちが募り始めていた・・・・。

「あのぉ~~、スミマセン。」

気の抜けた感じで警察官の一人に俺は声を掛けた。

だが、案の定、苛立っている警察官には逆効果だった。

「何をしているんだ!?子供がウロチョロするんじゃあないっ!!」

(まぁ、無理もないか・・・・。)

現状、ピリピリしている雰囲気の中で俺の発言は、警察官たちには不快だったんだろう。

悪いことをしたな・・・・。


だが、今は卓たちの方が大事だった。

だから俺は、警察官にスマホを渡した。

「何だ、これは?何のつもりだ。」

「ピリピリしているのは承知です。スマホは相手に繋がっていますので、出れば分かります。」

俺の言葉に訝しながらも、警察官はスマホで相手に電話した。

すると瞬く間に警察官の顔は顔面蒼白になっていった。

「はいっ!?、少々、お待ち下さいっ!!」

そう言って警察官は俺のスマホを持ちながら、現場の責任者の元へ向かった・・・・。


数分したら警察官と一緒に、現場の責任者(署長)がやはり顔面蒼白の表情でやってきた。

俺は署長が持っていた俺のスマホを返してもらい、相手に声を掛けた。

「ありがとうございます、『警視総監』。」

『構わないよ、新條くん。この件は、君に託すよ。』

「了解です。この後、在日米軍、自衛隊、専門業者に必要な物を手配します。このことは、総理大臣とアメリカ大統領からも許可を得ていますから・・・・。」

『そうか・・・・、では【総理大臣】にも宜しくと伝えてくれ。』

「分かりました、お伝えします。」

そう言って、俺はスマホの通話を切った。


署長たちは怒濤の展開に付いていけないのか、呆然としていた。

「君はいったい・・・・。」

「まぁ、いろいろと・・・・、ね。」

署長の言葉に俺は、言葉を濁した。

実際は、2年前の『ある事件』で修行仲間たちと暴れ回り、相手組織を潰したからなのだがその話はまた後日に・・・・。


「貴方たちは、引き続き、武装集団の注意を惹き付けて下さい。また、マスコミたちも上手く誤魔化してもらえると助かります。」

俺の言葉にコクコクと頷く署長たちを見たあと、俺は天童に言った。

「天童、お前たち爆裂団にも協力してもらう。」

「総長、何をする気で・・・・。」

「安心しろ。クラスメイトたちや爆裂団に被害を出さないのも勿論だけど、その上で相手の武装集団も『一人も被害は出さない』。」


そう言って俺は天童にすべきことを言った。

「俺たちで武装集団を叩きのめして、人質たちを救出する!!」



____________________


康雄が宣言した武装集団の制圧とクラスメートたちの救出。


康雄はいかにして、双方に被害を出さずにするのでしょうか・・・・❔🤔

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星の王子さまは、花嫁を求めて日本にゆく @kakuyoku-no-tate

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