第六章:新しい始まりと友情
夏休みが終わり、秋が訪れる頃には、咲と翔太は再び強い絆で結ばれていた。学校行事や勉強、部活動と忙しい毎日が続く中でも、二人はいつも支え合い、共に歩んでいった。
優斗は、自分の行動が招いた結果に直面し、孤独と後悔に苛まれながらも、変わろうと決意した。翔太と咲に謝罪し、新しい自分を見つけるために努力を始めた。
そして、一年が経ち、再び花火大会の日がやってきた。今年も咲と翔太は一緒に花火を見上げた。去年の思い出がよみがえり、二人は笑顔で手をつないだ。
「今年も綺麗だね」と咲が言った。
「そうだね。でも、去年とは少し違う気がするよ」と翔太が応じた。
「どうして?」
「去年は君と出会えた。今年は君と一緒にいる。それだけで、もっと特別な気がするんだ」
咲は翔太の言葉に感動し、彼の手をぎゅっと握り返した。二人の未来には、これからもたくさんの花火のような輝かしい瞬間が待っていると信じていた。
そして、優斗もまた、遠くから二人を見守りながら、彼自身の新しい未来に向かって歩き出していた。
二人の恋は、夏の夜空に咲く花火のように、いつまでも美しく、そして力強く輝き続けるのだった。
恋の行方(短編小説集) 白河結翔 @yuito_0716
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