海の屑入れ。
色々なものを海の中に捨てて
波間にほんの少しだけ見える
微かな思い出を拾い集めては
気持ち悪い顔で笑ってんだよ
こまごまと千切られて
風にひゅーと流されて
何だか物悲しい内に
同じ思い出ばかりが
目の前を埋めるようになって
寄せては返す波の音ばかり聴いて
歳月が流れそして歳月が消えても
いつまでも思い出ばかりに縋って
吹き付ける潮風で凍えて震えてる
真っ黒な空を流れていく海鳥の声も
遠くに誰かを呼ぶ野良犬の遠吠えも
ぜんぶぜんぶ
そらざむい
うらざむい
冷たい缶コーヒーを二本買う
なんで二本買ってんの?って
誰も突っ込んじゃくれない。
散々、散文。 もぐ @mogu_rk
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。散々、散文。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます