海の屑入れ。




 色々なものを海の中に捨てて

 波間にほんの少しだけ見える

 微かな思い出を拾い集めては

 気持ち悪い顔で笑ってんだよ


 こまごまと千切られて

 風にひゅーと流されて


 何だか物悲しい内に

 同じ思い出ばかりが


 目の前を埋めるようになって


 寄せては返す波の音ばかり聴いて

 歳月が流れそして歳月が消えても


 いつまでも思い出ばかりに縋って

 吹き付ける潮風で凍えて震えてる


 真っ黒な空を流れていく海鳥の声も

 遠くに誰かを呼ぶ野良犬の遠吠えも


 ぜんぶぜんぶ

 

 そらざむい

 うらざむい



 冷たい缶コーヒーを二本買う

 なんで二本買ってんの?って


 誰も突っ込んじゃくれない。




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散々、散文。 もぐ @mogu_rk

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