♡♡N→T!?←R♡♡・・・9 菜々子と梨美夜の秘密の話合い?

「何だって!?それはマジな話なのか!?」


自宅で夕食中俺は、菜々子から信じられない事実を告げられる。


「そんなに驚く事無いじゃない。あれだけスタイルが良くて綺麗な彼女なのに・・・」


「い、いや・・・だがな?そんな素振り今まで一度たりとも見た事無いぞ?

それに、お前・・・最初、莉子にスカウトしたんじゃなかったのか!?」


「まぁ、その・・・最初はこれだけいいスタイルしていて美少女て感じでしょ?

それに、おっぱいおっきいし・・・私がスカウトしたらいい感じで対抗意識燃やしてくれそうだし、人気も出そうだなって思ったから・・・」


「じゃぁ、莉子は菜々子よりも先輩だったって訳か?」


「まぁ、芸能界だとそうなると思う・・・で♡も・・・鷹矢と先に出逢った、恋人関係になれたのは私の方が先だから私の方が先輩だよ?」


上目遣いで胸チラさせて微妙に誘惑して来る菜々子・・・


「残念だが、恋心は後先関係無いからな!そうやって常に俺にアピールして誘惑して来るのももう慣れた。お前の心理は依然として分からんがな?」


何を話していたのかと言うと、

菜々子がグラビアアイドルとして莉子をスカウトしたと言う話だったのだが、

実は莉子は菜々子よりも少し早くからグラビアアイドルとして活動していたらしい・・・


莉子の両親も特に反対はせず、莉子の持っている可能性を伸ばしてあげたいと言う意向だったらしい・・・


「でも、それが事実だとして何故お前がその事実を知ったんだ?」


「え?あ、あぁ・・・うん、それがね・・・この間、事務所にいた時に偶然莉子ちゃんがいたんだけど、マネージャーさんと随分話こんでいて私が知っている事よりも詳しい話もしていたから莉子ちゃんのマネージャーさんに聞いてみたんだけど・・・」


「じゃぁ、知らなかったのは菜々子だけだって言う事なのか!?」


「うん・・・うちの事務所は1カ所じゃなくて数カ所構えているんだけど、莉子ちゃんが私が在籍している所へやって来たのは、私とライバルと言う位置付けでコンビみたいな感じでも活動する様に異動して来たみたい」


何だか色々と複雑な事情があるみたいだが・・・


「それで、俺はお前から聞かされた真実とやらを知った上で莉子と接しろと言うのか?それとも、今の話は内密で・・・と言う事で通せばいいのか?」


「まぁ、どっちでもいいみたい。自分から言うのも恥ずかしいのと鷹矢に隠していたみたいで申し訳ないからって私から言ってあげるねって事だから・・・」


昔からの流れの様な付き合いだったからあまり意識はしなかったが、

莉子は菜々子に引けを取らないくらいに美少女だと思う。


告白もかなり受けて来たみたいだし、俺もその現場に遭遇した経緯も何度かある・・・

スタイルもかなり良く、将来モデルの仕事なども向いているのではないかと思った事もあった。


「ふぅ~ん♪改めて愛する彼女が艶めかしいグラビアアイドルだと自覚して硬くさせちゃった?ヌイてあげよっか♡」


そう言うと菜々子はテーブルの下に潜り込み俺のズボンのジッパーを下げ始めた。


「おぃ、待て!」


「わんっ♡」


犬の様に待つ菜々子・・・


「そうじゃないだろ!何流れに沿ってまた妙な事をしようとしてる!?

俺は別に溜まっていねぇ!」


「あっ、反応したw」


「してねぇよ!どっちのだよ!?」


「どっちの?・・・へぇ~?ニヤニヤ♪・・・どっちのは♡ん♡の♡う・・・の事なのかなぁ~?ねぇ?たかやくぅ~ん?」


ニヘラ顔で俺のアレをツンツンと突いて来る。


「さぁて、そろそろ寝るとするか」


何か反応を見せるから菜々子はそこに付け入る訳でスルーしていればいいだけだ!


「えっ!?もうするつもりなの?もうしちゃう~?しちゃうんだぁ~♡い♡い♡よ・・・いっぱい出させてあげる♡」


前言撤回だ。

スルーしてもエスカレートさせて来るだけだったorz


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「って聞いたんだけど、莉子ってそんな素振り一度も俺に見せなかっただろ?

だから俺も驚いていたんだ」


「あ、うん・・・言っちゃったんだ、菜々子ちゃん・・・一応、そう言う形にはなるんだけど、実際に私もそんなに活動していなかったんだ。当時はまだ中学生卒業間近だったから・・・実際に動き始めたのは菜々子ちゃんが在籍している支部へ異動してからだからほとんど菜々子ちゃんと同期だから」


登校中、俺は昨日菜々子から聞いた件について莉子に話を持ち掛けた。


「それに・・・恋に先輩、後輩なんて関係ないから!私、決めたんだ!

菜々子ちゃんが鷹矢をホールドしようとしているなら私・・・負けない!」


両手の拳をしっかりと握り真剣な眼差しで俺を見て告げる莉子・・・


「い、いや・・・勝ち負けとかじゃなくて俺と菜々子はもう・・・」


莉子は、俺と菜々子がまたよりを戻して宜しくするんじゃないのかと不安なのだろうか?


「菜々子ちゃん・・・ホンキだよ!菜々子ちゃんはあんな感じだけど・・・

私、分かるもん!菜々子ちゃん、このままだときっと・・・」


「おぉ~い!鷹矢ぁぁぁ~何朝からイチャついてんだぁぁぁ~!?」


莉子が悲しげに俯いた瞬間少し離れた所からこちらに手を振りバカデカい声で「宇治鉄平」と言う拡声器が声を放つ。


「ったく・・・本当に空気が読めないよなあいつは・・・」


隣には雪人がいつもの様に鉄平に説教染みた話をしてくれている。


「おはよう、雪人。それと・・・拡声器」


「はぁ?何だよ拡声器って!酷くね?」


酷いのはどっちだよ!?毎度毎度・・・とは心の声に留めておこう。


「白川さん、ごめんね?鷹矢と何か大切な話でもしているみたいだったから・・・俺がもっとしっかりと止めておけば良かった」


相変わらず雪人は空気が読め過ぎてありがたい・・・

と言うより、雪人と拡声器を足して2で割ったくらいが一番良いのか?


「おや?皆集まって仲良く登校かい?」


俺達が少し雑談をしていると背後から声がした。


「あ、先輩おはようございます。きょうは珍しくゆっくりですね?」


「あぁ、きょうは少し・・・ね。それにしても相変わらずつれないね。たか・・・七条君は」


「いえ、俺はいつもこんな感じですよ。それより本当にどうかしたんですか?」


いつもの梨美夜生徒会長は俺達よりも早く登校している。

生徒会の仕事もあり、色々と忙しいのだが本当に珍しい。


「いや、七条君はいつも一之瀬さんとは登校していないのかなと思ってね・・・」


「いやいやいや!ど、どうして俺と一之瀬さんが一緒に登校なんてするんですか!?俺には莉子と言う彼女がいるんですよ!?」


俺は慌てて会長の口を塞ごうとした。

ここで、一之瀬美亜が俺の義妹である七条菜々子だと悟られてしまうと・・・

周囲の生徒達が・・・


「ふごごごご!!・・・はぁ~・・・い、いや、クラスを覗きに行った時にいつも会話とかしているから仲がいいのかと思ってね?この話は中折れだったかい?」


「いやいやいや!貴女が言っちゃいけないセリフ出ましたよ!?

それを言うなら「中倒れ」ですから・・・って普通そんな言葉使いませんよ!」


どう言う事だ?麗しくも凛々しいあの生徒会長が下ネタかまして来るなんて?


「だけど・・・キミのココはそう言う状態じゃないのかい?」


耳元で優しく囁き掛ける。


(嘘だろ!?・・・)


「生徒会長!?あまり鷹矢を揶揄わないで下さい!」


莉子が会長に対して冷酷な視線を浴びせて強く言い放つ。


「あぁ、すまない。最近の七条君は何かフワフワと漂っている様に見えたものでね。

きっと・・・こう言う事をされ続けているのでは無いかと思ってね?

さてと、私は先に行くから君達も気を付けて」


そう言って会長は先へ行ってしまった。


「鷹矢?・・・何言われたの?」


「え?・・・いや・・・何か会長らしからぬ様な事を・・・」


あまりにも衝撃的過ぎて耳元で何を言われたのか忘れてしまった。


「顔、赤くなってる!」


「え!?・・・あ、いや・・・何でだろうな?」


「エッチな事言われたんでしょ?本当、生徒会長って分からないよね!?

私、苦手・・・」


確かに、生徒会長は俺も苦手だ。

だが、何かいつもの梨美夜会長とは違う気がする・・・

何か俺に伝えたかったのだろうか?


「鷹矢、すまないね。姉さん・・・欲求不満なんだろうなきっと・・・」


え?・・・欲求不満?・・・今までそんな素振り一度も見せた事無いのに?


「雪人?実姉に対して第三者である俺が言うのは非常に心苦しいものがあるのだが・・・もしかして会長って・・・割と・・・むっつりだったりするのか?」


禁句である事は重々承知の上である。

だが、あの皆の憧れの的である京極梨美夜先輩がむっつりスケベだったとは信じ難い訳で・・・


「まぁ、人間、表もあれば裏もある・・・って所だろうと思う。

人は自分以外の人に対して知らない情報や知り得る情報を一括にまとめてイメージ像を創り出す。鷹矢や他の人が姉さんに抱いているイメージと俺が姉さんに抱いているイメージとは絶対に違うと言い切れる。


それは、俺と姉さんが共に暮らしていて、他の皆が学校で見ている姉さんとは違ったり、細かい部分までが同じとは限らないから。


だから、皆が見ている姉さんも姉さんであり、僕が見ている姉さんも姉さんなんだ。

朝からすまない。俺が言える事と言えばこう言う事くらいかな」


確かに人間表の顔と裏の顔を持つ。

雪人が言っている通り、今俺達に見せた顔も会長であって、皆が理想としている会長もまた会長本人である。


「あまり気にしなくてもいいと思う。姉さんも色々とプレッシャーを抱えて生きているからね・・・学校でも・・・家でも・・・」


そうだった。俺は、今見えている部分でしか会長を見ていなかった。

過去にあんな事があったはずなのに・・・


会長もまた俺と同じ様な状況に置かれていた。

だからこそ、俺に手を差し伸べてくれようとしている・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

放課後、俺は生徒会室へ向かった。


♪コンコンコン


「どうぞ」


中からいつもの凛とした声が聞こえた。


「失礼します」


「やぁ、キミからここへ出向いてくれるなんて珍しい事もあったものだ」


いつもの様に生徒会長席で自信を持って座っている梨美夜生徒会長。


「あの後、色々と考えていたのですが・・・」


「そうかい。それは良かった!私もようやく心を開いてくれたのだとたった今、キミが入って来た時の表情を見て確信したよ」


「はい。やはり、先輩でしかも学園の生徒会長である貴女からのアプローチを無下にする訳にはいきません」


「うんうん。ようやく私の言いたい事が伝わったみたいだね。嬉しいよ!」


俺は意を決して伝えようとした・・・


「生徒会長、いや、京極梨美夜さん!俺・・・」


のだが!?・・・


「勿論だとも。キミをたった今から生徒会メンバーとして歓迎しようじゃないか!」


「へ?・・・ど、どう言う事です?」


「いや、キミみたいな生徒こそが今後、この学園を背負って立ってもらうに相応しい訳だ!」


意味不明だった。

会長は一体何を考えているんだ?


「いえ、俺は菜々子の状況の進展と、何かあったのでは無いかと思ってここへ来たのですが?・・・それに俺、やっぱり梨美夜さんに正式に依頼させて頂きたいと思って・・・」


「・・・・・・・生徒会への加入は?」


「勿論!あり得ません!俺は絶対に生徒会へは入りませんので!そこだけは絶対に譲れませんので悪しからず!」


「そ・・・そんな・・・」


相当ショックだった様子で椅子の上で三角座りをしてしょんぼりする京極梨美夜さん。


「生徒会には入りませんが、俺も調査の協力は勿論全身全霊を以てさせてもらいます!菜々子が苦しんでいるとすれば・・・やっぱりあの時の梨美夜さんの様にはさせたくないから!」


「そうか・・・その言葉だけでも聞けて良かったよ・・・菜々子くん・・・

きっと喜んでいるはずだ」


背後から、夕陽に染まる梨美夜さんは涙を浮かべ俺を見つめている。

その姿があまりにも美しく、綺麗で・・・


「綺麗・・・」


「えっ!?・・・」


「あ、いや・・・何でもありません!俺も頑張りますから会長も・・・

これ以上苦しまないで下さい」


俺には、その涙の真意が京極梨美夜が引きずっている傷に対するものの様に見えてしまい、思わず口に出してしまう。


「あぁ!私はもう大丈夫だ。キミのおかげでね」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ある日の放課後、私は生徒会長に呼び出されていた。


「一之瀬美亜・・・綺麗な名前で私も好きだよ」


「はぁ~・・・いつも思っている事なのですが、どうして梨美夜ちゃんはいつもそうやって回りくどい言い方をするんですか?」


いつもの回りくどさはブレが無い。


「ははは♪まぁ、お茶でも飲んでゆっくりして行ってよ。

最近は学園内も落ち着いていてね。活動自体があまり無くて私だけで十分ことが足りている」


そう言うと淹れてくれた紅茶を口に含むと自分も紅茶を嗜む。


「美亜・・・いや、菜々子ちゃんは鷹矢君の事をずっと?」


本題に入る。


「まぁ、途中で他の男に目移りして捨てられたので「ずっと」と言われると頷けなくなっちゃいますけど・・・」


頭の回転が早くて相手の真意を見透かす事が得意な京極梨美夜さんは、私は少々苦手だった。


昔、家に遊びに来た事もあった梨美夜ちゃんは、私が考えていた事も直ぐに見透かされ、困った事もあった。


でも、そんな彼女に助けられた経緯もある。

鷹矢と繋がり合えたのも彼女のおかげでもあるのだ。


それ以降も鷹矢が梨美夜ちゃんを助けた事もあって、近しい関係になった。


「キミは鷹矢君と似ているね」


「それってどう言う意味ですか!?義理だから血は繋がっていないのに似ているって言う事でしょうか?」


含みのある物言いだ。

頭のいい人によくある話の持ちだし方・・・


「分かっているとは思っているよ」


そう、分かっている。

鷹矢・・・お義兄ちゃんと私は似ている部分がある。


それは見た目と言う訳ではなく、性格的なもの・・・


「キミが私を苦手とする所・・・これも鷹矢君に通じる所がある」


自覚・・・やっぱりあったんだ。

やっぱり、お義兄ちゃんも梨美夜ちゃんの事が苦手・・・なの?


「後は・・・頭の回転が早い所・・・とかかな?」


「それは梨美夜ちゃんの方が・・・」


「私は、キミ達を模倣したまでに過ぎない・・・キミも知っているだろ?

昔の私を・・・」


昔と言うには語弊がある。僅か数年程前の話だ。


今より柔らかく、雰囲気が良い梨美夜ちゃんは今ほど凛としてもおらず、

どちらかと言うと・・・以前の私の様な感じに近かったと思う。


「キミ達に助けてもらってから私は変わらなきゃと思い必死になって頑張った。

キミ達に追い付ける様に・・・」


私達に憧れを抱いてくれていた?


「そして、今の私が在る」


私を見つめる視線・・・本当なんだ!?


「梨美夜ちゃん。用事が無いのなら私、帰るね」



私は席を立ち上がり生徒会室から出て行こうとした。


「キミがどう言う状況に置かれ、苦しんでいるかは分からない。

けれど、今キミにとって悪い状況でない事だけは言いきってもいい。


きょうは、あえて私だけここにいる。

ちなみにこの部屋は防音設備に長けており、盗聴や盗撮も出来ない仕様だ。

キミが、もしも誰かに言ってはいけない事を言いたい場合、うってつけの条件になっているはずだ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「菜々子、何処か行ったのか?それにしても遅いじゃないか・・・」


仕事や事務所に用事がある時は大体事前に俺に伝えてくれるはずなのだが・・・


「只今ぁ~♪」


玄関から明るい声が響き渡る。


「菜々子!?お前一体何処に行って!?・・・ておぃ、お前何があった!?」


「え?・・・あ、ううん!違うの。ちょっと嬉しくなっちゃって♪それより・・・

早くお風呂入ってご飯食べて・・・シよ♡」


また、訳の分からんテンションの高さである!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「お願いします。何処で聴かれていて、何処で見られているか分からないんです。

だから・・・今までの状況のまま・・・鷹矢、お義兄ちゃんにも・・・この事は黙っておいて欲しいんです。そうじゃなきゃ・・・あの人は・・・きっと、今度こそ・・・

私達を・・・許してはくれないはずです・・・」



(あの様な懇願をされてしまっては、鷹矢君が調査に協力しようと申し出てくれた事も伝えられない。きっと、感情が溢れ出てしまい鷹矢君へ本当の事を告げてしまうはずだ。そうなってしまえば二の舞だろう。

だが・・・ある程度の推測を立ててはいたものの、彼女を追い込んでいたのがまさかあの人物だったとは!?大方察しは付いてはいたのだが、少々厄介になって来たな。対象だけならまだしも、大掛かりで仲間がどれ程いるか検討も付かない)


「もしもし、夜分すまないね。事情や状況が急遽変わってしまってね・・・

犯人は見付かった。だが、身辺が油断出来ない所があって・・・


あぁ、犯人以外の仲間や場合に依っては組織ぐるみとも捉えられそうなんだ。

これ以上キミを巻き込む危険性も考慮して・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「鷹矢ぁぁぁ~、抱いてぇぇぇ~?鷹矢の好きにしてぇぇぇ~?」


セクシーポーズで俺を挑発、いや誘惑して来る菜々子・・・


「お前、本当にどうかしたのか?いつもの状態とはかけ離れているだろ?」


「だってぇぇぇ~♡鷹矢が欲しくて欲しくて堪らないんだも~ん♡」


マイクロビキニと言うものだろうか、あり得んくらいの膨らみが上下に揺れながら悩まし気な表情で湿った唇・・・


「なるほど・・・グラビアアイドル撮影している現場のカメラマンさん達も色々と大変なんだな!」


俺は、目の前の小悪魔の誘惑を何としてでも冷静に回避しながら自我を保とうとする。


「だったらぁ~♪撮ってみる?スマホでも何でもいいからぁ~♡」


ダメだ。流石の俺でも当てられてしまいそうな程何か激しいフェロモンの様なものを感じる!


「そ、そんな事よりだな!お前きょう何で遅かったんだよ?一体何処に行ってた?」


「何処だと思う?・・・」


俺に密着するとしっかりと両腕でホールドを掛けて来る。


「性徒会長のトコ♡」


「生徒な?生徒だからな?生徒会長を変態チックな人間に仕立て上げてんじゃない!」


「でも・・・梨美夜ちゃん、とっても上手だったよ?」


「おぃ、聞き捨てならない発言をしたな?一体何をしたんだ!?その言い回しだと如何わしい事をしていた事になってしまうだろう!?」


「鷹矢ってば・・・へ♡ん♡た♡い♪私と会長がエッチな事していたとか思ったんでしょう?」


「してますって顔してるだろ!?目がハートになってんだよ!」


「これは・・・その・・・」


「否定しねぇえのかよっ!?一体梨美夜会長に何をした!?

あの人欲求不満気味なんだよ!下手な事して癖になってしまったら大事だろ!?」


「えぇ~!?・・・シテもらったのは私の方だけど?」


「はぁ~?・・・どう言う事だよ!?お前って両方イケる口なのか?」


話が妙な方向へ行ってしまったが、梨美夜さんと一体何があったのかは物凄く気になった!


「まぁ・・・色々仕込まれちゃったから♡」


「何モジモジしてんだよ!?思いっきりはちきれんばかりの胸が俺の胸板に当たっているんだが?」


「んもぅ~♡当ててんだよ♡」


「お前は一体誰目当てなんだよ!?」


「鷹矢ってばぁ~♡もしかして嫉妬?可愛い♡」


そのハート目で俺を見上げて執拗以上に見せて来る。


「あぁ~!違うっての!梨美夜さんがお前に手出ししていたとすれば問題なんだよ!お前が襲ったのならまだしも!・・・いや、それも問題か!?」


訳の分からないまま訳の分からない話を続けていて俺も頭が回らなくなって来てしまった。


「その・・・お潮が・・・ね?・・・」


「おぃっ!?何白状してんだよ!?何があったらそうなるのかそこじゃなくて原因と言うか順に説明してくれないと分かんねぇよ!」


「あぁ・・・そう言う趣味だったよね鷹矢♡・・・いいよ。じゃぁ、ひとつひとつ懇切丁寧に話をして行くね?

放課後、生徒会室に来る様に梨美夜ちゃんに命令されちゃったから恐る恐る行ったの♡」


相変わらずブレの無い説明である。


「命令じゃねぇよな?あくまでご主人様の奴隷ですみたいな表現止めような?」


「それで、生徒会室に入ったら・・・何と!?梨美夜ちゃ・・・梨美夜様だけが仁王立ちで待ち構えられていたの♡」


ダメだ~・・・完全にスイッチ入っちゃってる。


「そこへ座れと命令されたから私は座っていたら、紅茶を差し出されて・・・

色々とお話をしている内に頭がボーっとして来て私、朦朧として来たら梨美夜様が私の隣へ座られて、梨美夜様の方へもたれかかったら・・・zzz・・・zzz」


「寝るなよっ!?そこからどうなったのかが一番重要なんだろう!?」


「あぁ、そこからは簡単だったよ?そのまま胸をしっかりと揉みしだかれて、あそこにも手を入れられて・・・いっぱいクチュクチュされちゃって♡

とっても気持ち良くて私・・・遂・・・お潮を・・・」


「はい、妄想終了!実際はどうだったんだよ!?」


「へ?・・・本当だよ?本当に梨美夜様に弄られちゃった♡

って言うか、私が我慢出来なくなっちゃって・・・お願いしたの♡

土下座をして・・・どうか・・・どうか菜々子をイジメて下さいって♡」


どうしたら真実を聞き出せるんだ?


「お前な・・・そんな嘘ばっか言ってると本当に信じられなくなるぞ?

オオカミ少年みたいな感じだ!」


「ねぇ?鷹矢は私の事・・・オオカミ少年みたいだって思ってる?」


「い、いや・・・それは・・・」


言葉の綾と言うか、このままだと嘘つきだと思われてしまうだろうと言う事で・・・


「やっぱり鷹矢、私の事疑ってるよね?」


「ちがっ!?それは・・・」


「違わないよ。今の鷹矢の目見て分かった。やっぱり私みたいな子嫌いだよね?

捨てた女を再び好きになれる訳無いから・・・」


またあの目だ・・・

本気で悲しんでいる時に見せる様なあの目だ。


「ごめんね?私、もう寝るね」


「菜々子!?・・・」


やってしまった。

折角、梨美夜さんとの事も聞き出せそうだったのに・・・


「仕方ない。気が引けるが少しだけ聞いてみる事にするか」


俺は梨美夜さんの携帯へ電話を掛けた。


「あぁ、鷹矢君かい。どうしたんだい?」


菜々子が言っていた事を少しオブラートに包んで尋ねてみる事にした。


「あぁ・・・その事なんだが・・・どうやら彼女、色々と体に覚え込まされてしまっているみたいでね。確かに彼女から頼み込まれてしまったよ。


でも安心してくれ。キミを傷付ける様な事では無いから。

色々と感情が溢れ出てしまうと身体が火照りを帯びて疼いてしまうみたいなんだ。

電話だし、具体的な事は言えないけれど、言える事とすれば、彼女を慰めてあげた・・・と言う事くらいかな。

だから、キミは引き続き彼女を守って欲しい」


どうやら、具体的な話は電話じゃ言えないみたいだ。

恐らく盗聴や盗撮などの危険性も考慮しての事だろう。


♪コンコンコン


「菜々子?ちょっといいか?」


俺は菜々子の様子を伺う。


「ダメ」


「悪かった・・・信じていないと言う訳じゃなくて・・・

信じたいんだ!もっといっぱい菜々子の事を信じたい。だから、言える範囲で正直に話をして欲しかったんだ。だが、さっきのは俺が悪かった。

菜々子は正直に言ってくれていた。だから、それを疑った俺が悪い・・・」


そうだ、これ以上菜々子に疑念を抱かせてはいけない。

菜々子を救わなければいけない俺が菜々子を信じられていないのは論外である。


「鷹矢・・・いいよ。入って来て?」


俺は菜々子の許可の声を聞き扉を開ける。


「入るぞ・・・って、おまっ!?何やってんだ!?」


目の前にはひとりでコツコツする作業が行われていた・・・


「だってぇ~♡鷹矢の声聞くと疼いちゃうんだもん♡」


ランジェリーに身を包み下腹部に片方の手を滑り込ませ、もう片方の手はふくよかな膨らみを揉みしだく。


「鷹矢ぁぁぁ~見てぇ~?私のココ、鷹矢の事を考えるとこんな風になっちゃうんだよ?」


「兎に角、悪かった・・・じゃぁな!」


!バタンッ


扉を閉めて俺は自室へ戻った。


「はぁぁぁぁぁぁ~・・・全く不安定過ぎるだろ!?どれだけ俺の事を・・・」


ん?・・・俺の事が・・・好きなのか?今でも?

確かにずっと俺に性的な事ばかりして来た菜々子だが・・・


やっぱり菜々子は相当な事情があって俺を捨てた?


♪コンコンコン


「何だ?終わったか?」


「ううん・・・歯止めが掛からなくなっちゃったの♡・・・お願い・・・

私の火照りと疼きを・・・鎮めて?」


下着姿のまま俺の部屋の中へ入って来た菜々子は、鍵を閉めると立ったまま俺を潤んだ瞳で見つめ続けていた・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日


「はぁぁぁぁ~、一体俺はどうすればいいんだろう?」


深いため息と共に自問する。


「私が疼いた時には慰めてくれればいいよ♪」


登校中、後ろから腕を抱きしめる菜々子がその様に告げて来る。

まぁ、俺がされる分には抵抗すればいいだろう。

だが、菜々子がして欲しいとなると・・・これは浮気になってしまうのだろうか?


ここの所情緒不安定気味であった菜々子を拒めばまた昨夜の様な状態になってしまうだろう。

菜々子はこれまで溜め込んでいた何かが爆発しそうになって来ているのだろうか?


真実を知らない俺に出来る事はあるのだろうか?


「これはこれは、お熱い・・・ご様子で・・・」


俺の腕にしがみ付く菜々子の間に突然、日本人形が話掛けて来た。


「菜々子~?俺の腕と背後にいる日本人形の腕、どっちの方が心地いいのか確かめてくれないか?」


「え?野々花ちゃん?あぁ、確かに違う感触が楽しめちゃうかも♪野々花ちゃん♡」


「きゃっ!?菜々子さんが密着されて・・・

ですが、昨夜はお二人共お熱くも激しい一夜をお過ごしになられたとお見受け致しますが・・・鷹矢様のさぞいきり立たれたそれを、菜々子様のホトへと何度も何度も激しく出し入れされてお楽しみ頂いたのだろうと・・・」


「はい、そこまでな!?その自覚があるのか無いのか分からんセリフが出て来る口は塞いでやらなければ!」


「んぐっ・・・ぶ・・・・」


日本人形が勝手に話始めると言うのも大問題だな!


「ンブブブブ!!!」


「お義兄ちゃん!野々花ちゃん息出来なくなってる!?鼻まで塞いでるよ!?」


「あっ!?すまん!」


急いで手を離す。


「はぁはぁ・・・はぁはぁ・・・あぁ・・・凄かったです♡

とても・・・激しくも息が上がってしまいました。

そして、鷹矢様の温かい手の温もりが鼻と口に当てがわれホトが濡れて来てしまいました・・・」


止めようとしてもダメ。放置してもダメ・・・

俺は一体、どうすればいいのだろうか?


「鷹矢、美亜ちゃん、野々花ちゃん、おはよ」


莉子とも合流。


「おはよう、莉子ちゃん♪」


「おはよう・・・ございます」


「おはよう。最近忙しくなったみたいだもんな?あんま無理するなよ?」


「ありがとう。でも大丈夫♪やっと楽しくなって来たんだ。お仕事♪」


莉子も軌道に乗って来たもんな。改めて俺の彼女は上級だと感じる!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昼休み

旧校舎女子トイレ


「はぁい♡・・・そうれす・・・らから・・・んっ♡

お願いれすから・・・お義兄ちゃんには・・・鷹矢には・・・

分かりましたぁ~・・・イキます・・・ご主人様のお声で私・・・イキます♡」


昼休み、あの人から着信が入っていた私は旧校舎の女子トイレで電話を掛けていた。

こうして私は、時折呼び出しをされては報告とひとりでの行為を強要されている。


「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・んっ♡・・・はい・・・ちゃんと・・・

きょうは入れて来ています♡・・・ご主人様も気持ち良かったでしょうか?

私の・・・この様な声で?・・・はい、嬉しいです。ご主人様にお悦び頂けて私は幸せ者です・・・」


いつもの事ながら、白々しいとさえ思える。

こんな事であの人は本当に気持ち良くなれているのだろうか?

私は最悪の気持ちだ。


これが鷹矢とならどれだけ幸せで満たされるかと考えると虚しくなる。

毎回涙を流しながらこれはうれし涙だと自分自身に嘘を吐いて・・・


「また・・・抱いて・・・下さい」


これも虚偽の感情・・・

こう言う事であの人をいい気分にさせておいてご機嫌をとる。

そうする事に依って鷹矢を危険から少しでも回避させるのだ。


「はい、私のあそこも濡れてしまいました」


けれど・・・私に刻み込まれてしまった快楽は抗えない所もある。

我ながら、自分で言って興奮してしまうセリフもある事が憎い。


「はい。順調です。上手く騙せています。疑う事も無く私に手玉に取られていますし、彼が嫌う様な女の子を引き続き演じ続けています」


安心させる報告も・・・

1人でも自分を心配してくれて、今の私の表の顔を疑ってくれる人がいる。


そう思うと耐えられる!頑張れる!

いつか・・・私を助け出してくれる・・・よね?

そう思ってもいい・・・よね?


その頃には私の身体、どうなってるのかな?

でも、私の為に頑張ってくれている人がいるって知れて良かった。


だから、私は・・・諦めない!






END

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寝取られた義妹がグラドルになって俺の所へ帰って来て色々と仕掛けて来るのだが?(♡N≠T⇔R♡) 小鳥遊凛音 @rion_takanashi9652

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