同じクラスの近藤寺さんは図書室でヤッている。

赤アカ クロ

近藤寺さんは図書室でヤッている。

 「あ〜…ダル」


 先生に頼まれ、図書室へ向かう。

 図書委員の仕事とは言え、なぜ放課後に本の整理をしなければならないのかと、少し愚痴を溢しながら廊下を歩いた。

 まぁ……本を所定の位置に戻さない生徒がいるので仕方ないが──。


 「さっさと済ませて帰ろ」


 そう思い、図書室の前についた。

 扉を開け、いざ中に入ろうとしたその時、中から喘ぎ声が聞こえてきた。


 『あっ…やぁ…!』

 「!?」


 驚きのあまり、一度扉を閉めた。


 「え、なに…」


 少し深呼吸をし、扉を少し開け、今度は耳を傾け、その場にとどまる。


 『んっ……あん…』


 喘ぎ声はなおも聞こえてくる。


 「はぁ〜…」


 俺はため息を吐きながら、気づかれないよう図書室に入っていく。

 喘ぎ声のする方へ一歩、また一歩ずつ、歩みを進める。


 (誰だよ図書室でヤッてるの、早く帰りたいのに…)


 流石の自分でも、何をしてるかわかった。

 一言文句を言うため、本棚に隠れながら、声の主を探す。

 喘ぎ声はなおも続いているため、場所は割とすぐにわかった。


 (この本棚の向こうだな)


 ゆっくりと顔を出し、どんな奴がヤッているのか覗くと──。


 (……あれ、近藤寺さん?)


 スマホを見ながら、机に座る少女がいた。

 同じクラスの、近藤寺こんどうじ真由まゆ、なぜ彼女が図書室にいるのか考えていると、彼女のスマホから、先ほど聞いた喘ぎ声が聞こえてきた。


 『そこ…やぁ……んっ』

 「……」


 彼女は無言でスマホを見つめていた。


 (なんだスマホの音か……)


 正直本当にヤッていたらどうしようかと思っていたため、その場で安堵のため息を吐いた。


 (しかしまさか近藤寺こんどうじさんだったとは……てかAV見てるし)


 近藤寺こんどうじ真由まゆ、彼女と話したことは一度も無いが、どんな人間なのかは知っていた。

 教室ではいつも机に座り、教科書を開いて勉強をしている。

 たまに廊下を歩いている姿を見るが、そのほとんどはトイレに行くか、先生に質問をしに行くだけ、友達と遊んでいるところは一度も見たことがない、そんな彼女が……なぜ図書室でAVを見ているのか、少し気になった俺は、そのまま本棚に隠れた。


 (しかし、どうしようかな……)


 俺は少し悩んでいた。

 人に見られている・・・・・・・・ことを彼女に言うべきかどうか──。

 AVを見てるところを、他の人に見られるなんて、俺だったら恥ずかしさで死にたくなる。

 ましてや相手が異性だったら尚更だ。

 再び本棚から顔を出し、彼女の様子を見る。

 彼女は未だ無言でAVを見ていた。


 (てか、なんでAV見てるの?ここ図書室なんだけど?)


 学校でAVを見るのもおかしな話だが、なぜ図書室なのだろうか、先生が来ることを考えてはいないのだろうか、もしかしたら……毎日図書室・・・・・でAVを見ていたのか、そんな疑問が頭に浮かんだ。

 しばらく見続けていると、彼女はカバンの中をゴソゴソ漁り始めた。


 (ん、なんだ?)


 何をしているのか見ていると、彼女がカバンから取り出したのは、"二つの人形"だった。

 見た感じ男と女の人形、彼女は人形を左右の手で持つと、スマホから流れるAVの声に合わせながら、そのまま人形を動かし続けた。


 『んっ……あっ…』


 喘ぎ声に合わせ、男女の人形を動かす、まるでその場で・・・・人形がヤッている・・・・・・・・かのように、彼女は両手で人形を動かしていた。


 (えっこわ)


 彼女の行動に、思わずドン引きした。

 唖然としながらその場で固まる俺を他所に、彼女は人形を動かし続ける。

 何より恐ろしいのは、彼女が人形を動かしながら、その場で笑っている・・・・・ことだった。


 「ふっ…ふふっ……」

 「……」


 俺は顔を引っ込め、本棚に隠れながら、彼女に背を向けた。


 (い、言えねぇ──……)


 もはや手遅れだった。

 彼女はきっと、何か精神的な病気にかかってるのかもしれない、そう思うほどに、彼女の行動にドン引きしていた。

 もし隠れて見てるのがバレたらどうなるのだろうか、そう考えていると──。


 『ピピピピピピ』

 「ビクッ」


 彼女の方からタイマーの音が聞こえた。

 恐る恐る彼女の方を見ると、彼女は立ち上がり、図書室の出口に向かって行った。


 「……」


 幸い出口のある扉の反対側に隠れていたため、彼女にはバレなかった。

 俺はそっと立ち上がり、彼女が座っていた場所に近づいた。


 「……ふっ、忘れよ」


 とりあえずさっきのことは忘れよう。

 そう思いながら、俺は本の整理を始めた──。


 『……パシャ』


 扉の近くで、スマホのカメラ機能を使い、写真を撮る者がいた。


 「あーあ、とうとうバレたのね」


 スマホをポケットに直し、廊下を歩き出す。


 「さて…この写真、どうしようかな……」


 次の日──。


 「まさか朝から図書室に来ることになるとは」


 昨日と同じように、本の整理をしていた。


 「…チラッ」


 彼女が座っていた場所に視線を向ける。

 昨日の光景が、頭から離れない、あの後忘れようとしたが、どうにも気になって忘れられなかった。


 (昨日、あそこでアレを……)


 そう思いつつも、本の整理を続けた。

 朝礼開始10分前、そろそろ図書室を出ようと出口に向い、俺は扉を開けた。

 すると横から手が伸びてきて、缶ジュースを渡された。


 「お疲れ」

 「ん?あぁどうも…」


 横を見ると、近藤寺さんがいた。

 俺は缶ジュースを飲んだ後、彼女にお礼を言った。


 「ぷはぁ……ありがとう」

 「どういたしまして」


 彼女は俺から缶ジュースを取り、そのまま袋に入れた。


 「じゃあ行きましょうか」


 そう言って、彼女は廊下を歩き始める。


 「そう……いやちょっとまて!」


 咄嗟に彼女を呼び止めた。

 ごく自然に飲み物を渡されたため、反応するのが遅くなってしまった。


 「いや…え?何でここにいんの?」

 「…?」


 俺の問いに、彼女は首を傾げていた。


 「何でって、わかるでしょ」


 彼女は真顔でこちらを見ながら、スマホをポケットから取り出した。


 「これ、な〜んだ」


 そう言って画面をこちらに見せる。

 画面には俺が昨日、本の整理をしてるところが写っていた。


 「あっ」


 思わず口を手で押さえた。

 彼女に見ていたのがバレていたのだ。

 彼女はスマホをポケットにしまい、廊下を歩き始めた。


 「まぁ…この話は放課後するとして、とりあえず教室に戻りましょう。あと2分しかないから」

 「えっヤバ!!」


 とりあえず俺達は教室に戻った。

 そして──。


 「えっと、何でこうなった?」


 昼休み、俺は何故か・・・彼女と一緒に屋上に来ていた。

 隣には彼女が座っており、一緒に食事をしている。


 「別に良いじゃない、たまには」

 「……」

 「なに」

 「……別に」


 俺はとりあえず弁当を食べた。

 昼食を食べ終わると、彼女から質問された。


 「時に聞くけど、男性のオナニーってどんな感じなの?」

 「ちょっとまてや」


 初っ端質問がおかしい、なぜそれを聞こうと思った。

 仮に聞こうとしても、堂々と聞かないだろ普通……。


 「それはだな」

 「うん」

 「……」


 しばらくの沈黙が続く。


 (言えるかぁ!!)


 俺は心の中で叫んだ。

 相手は異性、しかも同じクラス、そんな相手に「男性のオナニー」について簡単に言えるわけがない、言ったら言ったで何か失いそうだ。

 仮にここで俺が説明したとして、聞いてどうする?

 いや図書室でAV見ていた女だ。

 しかも人形でAVの真似をして笑っているような女だぞ、言ったところで何の問題があるんだ。

 悩んだ末、結局彼女に言うことにした。


 「あー、言っても良いけど……誰にもこの事言うなよ?」

 「別に言わないわよ、早く言って」

 「…わかった」


 俺は男性のオナニーについて、彼女に事細かに説明した。

 そして数分後──。


 「なるほど、つまり好みの女性の画像や写真をパソコンあるいはスマホで見ながらティッシュを巨根の先に用意して自分がその女性とヤッているところを想像し、片手で上下に擦り精子をティッシュに射精しながらオナニーするのね」

 「なぜ声に出した!!しかも早口で!!」


 コイツ頭おかしいぞ!!

 いや説明した俺が言える事じゃないが、だとしてもコイツ頭おかしい!!


 「……」


 彼女は立ち上がり、俺の前まで移動すると、その場で腰を下ろした。


 「それって、目の前に女性がいてもオナニーする?」

 「え?それは……」


 どうだろう、流石に目の前の女性を見ながらオナニーする男なんていないと思うが……いたとしてもとんでもない変態だ。


 「多分いないんじゃないか?探せばいると思うけど」

 「……」

 「どうかした?」


 何故だか彼女はこちらを見つめている。

 しばらくして、彼女が口を開いた。


 「貴方の場合は?」

 「えっ俺!?」


 まさか自分のことについて聞かれるとは思っておらず、少し動揺してしまった。


 「いや俺は──」

 『キーンコーンカーンコーン』


 授業開始5分前のチャイムが鳴った。


 「……続きは放課後ね」


 そう言って、彼女は屋上の扉に向かう。


 「昨日と同じ図書室にいるから、ちゃんと来てよね」


 そう言い残し、屋上を去って行った。

 しばらくして俺も屋上を後にし、教室に向かう。

 ただ──。


 (なんか…残念な顔してた?)


 チャイムがなった時、彼女の顔がそうなってた気がした──。


 「…ゴクッ」


 放課後、言われたとおり図書室に来た。

 扉を開け中に入り、鍵を閉め・・・・、彼女が昨日座っていたであろう場所に向かう。


 「……」


 案の定、彼女はそこにいた。

 机にはスマホと、昨日使っていた人形を置いており、彼女は静かに座っている。

 俺は彼女に声をかけ、隣の席に座った。


 「ちゃんと先生に言って鍵をもらってきた。今日は誰も入ってこないよ」

 「…そう」


 実は図書室に来る前、彼女から言われていた言葉があった。


 「先生から鍵を貰っておいて、あと必ず扉の鍵をかけて・・・・・・・

 「どうして?」

 「見られたらマズイから」

 「えっ…」


 十分見られたらマズイことをしてる気がするが、とりあえず気にしないようにした。


 「えっと、俺に何をしろと?」


 隣に座る彼女に、恐る恐る問いかける。

 すると彼女は立ち上がり、俺の座ってる椅子を少し後ろに下げた。


 「え?」


 そして俺の前に立つと、ゆっくりと背中を向け、そのまま膝の上に座った・・・・・・・


 「ちょっ、何してんの!?」

 「……」


 彼女は答えなかった。

 しばらくその状態が続くと、ようやく彼女が口を開いた。


 「ねぇ」

 「ん?」

 「……」


 彼女は俺の右手を掴み、そのまま自分の下半身へ・・・・と移動させた。

 俺は混乱しつつも、彼女に問いかける。


 「ねぇ、本当に何して──」

 「黙ってて!!」


 怒られた。

 彼女は俺の右手を下半身に当てながら、そのままゆっくりと動かし始めた。


 (あっ、これやばい)


 俺の指が彼女のアソコ・・・に当たって、少し体が熱くなってきた。

 少しすると、徐々に彼女の口から吐息が聞こえてきた。


 「はっ……んっ」


 口元を押さえ、俺の右手を動かし続ける。

 指はずっとアソコに当たってるため、正直興奮してる自分がいた。


 「……」


 しばらくして、彼女がこちらに体を向き直し、抱きつく形で俺達は同じ椅子に座る。

 彼女は自分の顔を俺の胸に当て、両手を肩に置く、正直彼女が何をしたいのかわからない、だからどうすれば良いのかわからない、彼女は顔を上に上げ、下からこちらを見つめる。

 そんな彼女が……少し可愛らしい・・・・・・・と感じた。


 「ねぇ、続き…」

 「えっ」

 「……」


 彼女は俺に抱きつきながら、話を続けた。


 「貴方の場合は?」

 「っ…」


 昼休みの続きだ。


 「あー…答えなきゃダメ?」

 「だめ、実践してみて」

 「えっ実践すんの?」


 この状況で実践するのは恥ずかしいが、自分の中で、やっても良い・・・・・・かなと思っていた。


 「えっと、引かないなら……」

 「今更引かない、だからやって」

 「…わかった」


 俺はズボンのチャックを下ろした。

 彼女はそれをマジマジと見ながら、はち切れんばかりのそれを・・・触った。


 「あっ…」


 思わず声が漏れてしまい、彼女がこちらに視線を向ける。


 「ごめっ、気になったからつい……」

 「いや…良いけど……」


 触られて少し照れた。

 すると彼女はおもむろにスカートをめくり、俺に向けて履いていたアレ・・を見せてきた。

 俺は"それ"をマジマジと見ていた。


 「は、恥ずかしいからあまり見ないで……」

 「ご、ごめん」


 彼女の"それ"を見て、俺は手を伸ばし、そしてゆっくりと触った。


 「ひゃあ!」


 彼女から甘い声が聞こえてくる。

 思わず椅子から落ちそうになった彼女を支え、俺は彼女を抱きしめる。

 そして興奮が高まった俺は──。


 「あのさ、ヤッたらダメかな?」

 「っ──」


 俺が何をしたいのか察した彼女は、しばらく悩んだ後、ゆっくりと頷いた。


 「…いいよ」

 「っ!」


 その言葉を聞いた俺は彼女を抱きしめながら、そのままズボンを少し下ろし、そしてパンツもゆっくり太ももまで脱いだ後、そのまま挿入・・しようと片手で入れる。


 「まっ、私まだ下脱いでな──」

 『プルルルル』


 その瞬間、彼女のスマホから電話が鳴った。

 俺は少しびっくりして、挿入するのをやめた。


 「あ……ちょっとごめん」


 そう言ってスマホを手に取り、彼女は電話を始めた。


 「はい…うん、わかった」


 彼女はスマホを机に置き、椅子からゆっくりと降りた。

 俺は急いでズボンとパンツを履き、彼女に問いかける。


 「誰から?」

 「…親だよ」


 彼女は床に置いていたカバンを手に持ち、スマホと人形をしまう。


 「私…帰るね」

 「あっ…そう……」

 「…ふふっ」


 俺がしょんぼりしていると、彼女は顔を近づけ、耳元でゆっくりと囁いた。


 「続きは……また今度ね」

 「っ」

 「……」


 彼女は顔を離し、扉へと向かった。

 鍵をゆっくりと開けた後、こちらを振り向く。


 「じゃあね、向坂・・くん」


 彼女は手を振りながら、そのまま廊下を歩いて行った。

 図書室に残された俺は、自分のカバンを持ち、鍵を返すため職員室に移動を開始する。


 「……あれ?」


 ふと彼女の言葉を思い出した。


 「俺、名前言ってないよな…?」


 図書室から出る時、彼女は自分の名前を呼んでいた。

 もちろん元から知っていた可能性はあるが、これまで接点が無かった自分の名前を、彼女は覚えるだろうか……。


 「…まぁ良いか、俺も早く帰ろ」


 こうして職員室に鍵を返しに行った俺は、そのまま家に帰った。


 「……ただいま」


 玄関で靴を脱ぎ、彼女は自分の部屋に行く、部屋の電気を付け中に入り、そのままベットに勢いよくダイブする。


 「はぁ……あとちょっとだったんだけどな……」


 仰向けになり、部屋を見回すと、無数の写真・・・・・が部屋中に貼り付けられていた。

 写真には彼の姿が写っており、図書室で本を整理してる姿や、授業を受けてる姿、いろんな彼が写真に写っていた。

 スマホの画面を開き、昨日撮った写真を見ながら、彼女はクスッと笑った。


 「向坂こうざかくんの写真、今度はどこに貼ろうかな……」


 そう言って、彼女は自分の下半身を触った。


 「んっ…」


 "部屋の一角"に体を向け、彼女はそのまま……ベットの上で自慰行為を始めた。

 彼女が向いている方向には、一つのカメラ・・・・・・が起動しており、自慰行為する彼女を撮っていた。


 「はっ……んっ…」


 カメラの前で彼女は続ける。

 イク時の自分を動画に収める・・・・・・ために……。


 「……っ──」


 ベットの上で、彼女は何度も"イク"のだった。

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