第七話タカシとナツメ視点(契約)

第七話タカシとナツメ視点(契約)

タカシ

(契約?俺と?)

「あの気色悪いナメクジと!?ナツメちゃん本気か!?」

「意地になってるだけじゃない?」

周りの人達も俺と同様の事口々に言った。ナツメさんの様な美人が俺みたいな醜いモンスターと契約しようとするなんて…。

「タカシ、私はあなたと契約をしたい。この状況に同情しているからではない。君を愛おしく思っている、だから契約を結びたいんだ」

愛おしい…こんな感情を向けられたのは始めたのは経験だ。

俺は決めた。

(結びたい。俺もナツメさんと結びたい!)

その時、俺の腹に金色の丸い記号が浮かび上がった。この記号の上にナツメさんが手を重ねる。

ナツメさんの魔力が俺に流れてくるのを実感する。

この瞬間、俺とナツメさんとの間に契約が成立した。


ナツメ

憤りを感じていた。人生でこんなに怒りが湧いたのは初めてかもしれない。

突然、タカシにとって命に係わる塩をかけられ、周りから罵倒される。

(確かに盗みを働いていたという噂は聞いている。だがそれでもこれはあんまりだ!)

だって彼はこんなにも可愛い。見ているだけで母性が無限に溢れてくる。

「タカシ、私はあなたと契約をしたい。この状況に同情しているからではない。君を愛おしく思っている、だから契約を結びたいんだ」

タカシに了承を求めた。契約には二種類ある。モンスターが了承する『友愛契約』と人間が一方的にモンスターが納得せず契約を果たす『不慮契約』。

私はタカシに納得してもらいたい。

(結びたい。俺もナツメさんと結びたい!)

タカシの声が聞こえる。私は嬉しかった。まるで憧れていた異性と両想いだったという事が分かった時の様な…。

(あれ?そんな感情だったか?)

金色の丸い記号が浮かぶ。これは『友愛契約』を結ぶ事に了解したモンスタ―に出現する。

『捕虜契約』の場合は黒い三角の記号が浮かぶ。

私はタカシに魔力を注ぐ。これで彼とお互いにパートナーになった。

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周りから嫌われてるナメクジの俺は三人の美女と契約します タコツボ @teniss

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