第33話
反省会で行なわれたのは俺と赤井くんの指示の拙さだった。ここで指示出しを失敗すれば普通に勝てるような格下相手でも負けてしまうのだから。
俺の場合は木の葉ニンジャの必殺技を正面突破で突き破ろうとした事だった。
他にも戦った福田さんや離れて見ていた赤井くんからしたらどんなところが良くなかったのかを聞いていく。
そしてここでお互いにどうすれば良かったのかを話し合いながら、赤井くんは今の銀島となら戦えるのかと言う話になる。
「ギリギリってところだね。それでも赤井くんは戦うの?」
「うん!銀島のやり方は見ていられないから!!」
「それなら一週間後にしよう。それまで特訓だ。」
「お願いします!」
一週間後に赤井くんが銀島と戦うことを決めると、俺、赤井くん、福田さんの3人での反省会も終わり、俺は家に帰宅していた。
「悔しかったな。」
「うん……でもどうすれば良かったのかな?」
「そうだな。福田さんも反省会の時に言っていたけど、態々木の葉ニンジャの必殺技を正面突破しなくても良かったよな。」
あの時に俺が木の葉ニンジャの必殺技の範囲外へとデビルガールを逃すように指示を出せば良かった。
そうすればデビルガールが受けるダメージは減っていただろうし、必殺技を使用した木の葉ニンジャが再び必殺技を使えるようになるまでの時間だってあったんだから。
やっぱりそこが今回の1番の敗因だろう。それ以外にもありそうだが、次からは正面突破以外の戦い方をする必要があるのは分かった。
それからも俺とデビルガールは夕食の時間までお互いにどうすれば良かったのかを話し合いながら次の戦いに活かせるように考えて行った。
翌日からのエネルギーワールドでの探索の際に俺とデビルガールは戦い方を変えていた。
「デビルガール、相手を引き付けてからダークネイルクロー!!」
グラップラーラビットを引き付けたデビルガールは、グラップラーラビットがデビルガールに向けて放った必殺技【ラビットキックバースト】をデビルガールはギリギリのところで回避する。
そして、回避したと同時にデビルガールはグラップラーラビットを必殺技【ダークネイルクロー】で引き裂いた。
「そのまま続けてネイルクロー、体当たり、ミニダーク!!」
ここで一気に勝負を決める為にデビルガールへと連続攻撃の指示を出した。
デビルガールは俺の指示の通りにグラップラーラビットを攻撃していく。
【ネイルクロー】で引き裂き、【体当たり】で突き飛ばし、最後の【ミニダーク】でグラップラーラビットにトドメを刺した。
次の戦闘ではグラップラーラビットの攻撃を相殺するように戦った。
グラップラーラビットを観察してこれは必殺技【ラビットキックバースト】を繰り出してくると察した俺はデビルガールにこちらも必殺技の指示を出す。
「デビルガール、ダークネイルクローでグラップラーラビットの必殺技を相殺しろ!」
レベルが上がった今のデビルガールならばグラップラーラビットの必殺技を同じ必殺技でなら相殺することも出来ることは何度も戦ったからこそ理解している。
そして期待通りにグラップラーラビットの必殺技をデビルガールは同じく必殺技で相殺した。
お互いの必殺技がぶつかり合って相殺されると、ここからはどちらが早く身体のバランスを取り戻すかの勝負になる。
翼を器用に動かすことでデビルガールが最初に身体のバランスを取り戻した。
「デビルガール、体当たり、ネイルクロー、ミニダーク!」
ここで更に身体のバランスを崩させる為に【体当たり】から始まった連続攻撃をデビルガールに指示を出す。
そこから流れるように連続でデビルガールの技がグラップラーラビットに命中して倒した。
あとこれから1週間で赤井くんは銀島と戦うことになる。俺と福田さんもそんな赤井くんの付き添いをするのだが、その時に何があっても良いようにデビルガールと一緒に俺自身も指揮能力を鍛えていく。
エネルギーモンスターズ 甲羅に籠る亀 @GOROHIRO
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。エネルギーモンスターズの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます