今では、彼のことを知る人などいないのかもしれません。

 迫りくる命の灯の終わりを感じながら、

 最期まで

 さいごまで

 輝いた時間を過ごした彼のことを。

 覚えているのは、

 あなただけなのかもしれません。


 今でこそ、

 不治の病と言われなくなりました。

 生存率も上がりました。

 もしも、

 あなたが、

 今、隣にいてくれたら、

 どんな顔をするのでしょうか。



 彼が手にするはずだった優勝杯は

 どこにいってしまったのでしょう。



 走高跳ハイジャンプといえば、

 彼。



 はい、

 それは

 わたしと

 あなたの青春過去


 あなたの 思い出


 





 あなたのことを、

 わたしは 今でも、覚えていますよ。



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High 結音(Yuine) @midsummer-violet

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