火事で兄を失った凪と、兄の親友であり、親の再婚によって義兄となった夕也が、不器用すぎるやり方で向き合っていくお話です。
放火犯は誰か、というところを中心に話は進んでいくのですが、情報が集まってくるにつれ、凪くんのことがほんとうに心配になってきてどきどきしながら読み進めました。
私は、草森さんの書かれる、登場人物たちのなりふりかまわない感情の発露の仕方や、衝動の表現、といったものが、すごく好きなのだと思います。
最後の展開と、凪くんと夕也の真相への向き合い方もよかったな、と思いました。とってもおもしろかったです!