ゼロから始まる本当の恋

雫れい

第1話 俺の本当の気持ち

 俺の名前は春原玲衣(すのはられい)。

俺は生まれた時から親は、母親しかいなかった。

それは所謂片親というやつだ。

だがな、俺は片親で寂しいとか・嫌だとか思った事はなかったんだがな……周りの奴らはそうは思わないみたいでな『可哀想』や『片親のやつはなぁ』とか陰口を叩くんだよ。

なんでそんなこと言えんだよと思うよな。

陰口言えるくらい、お前らは偉いのかってな。

あー。もーお。ムカつく、イライラしてしょうがねーよと思う俺がいた。

そんなことが何度か続き、俺が中学に上がるタイミングで見た目をガラりと変えあ言ってる人が見ても、知らない人が見てもお前誰と思われるような姿形を変えたのだった。

どう変化したんだ?って思うよな。

しょうがねぇから、特別に教えてやるよ。

キリッ。

俺が変えた見た目はなぁ……大人っぽく見えるようにまず髪の色を変え、ピアスをつけるために耳にピアス穴を開けてみたりしてな、それ以外にも言葉遣いを変えてみたんだ。

どうだ、いい感じだろ‼︎

と俺はドヤ顔を決めた。

そうしているといつしか周りの人達から煙たがられるようになり『不良』だの『野蛮なやつ』だの言われるようになり中学生活で孤立するようになってしまった。

「ふんっだ。いいんだ、俺は一人でもいいんだ」

と強がり、一匹狼として過ごしていたある日の事だ。

俺はいつものようにお昼過ぎに学校へ行き自身の教室に向かっていたときのことだった。

「おい待てよ」

「なに?」

「お前、あの雷光の鷹の春原玲衣だよな」

と声をかけてきた、見た目からも分かるいかにもというような不良が俺に話しかけてきた。

「そうだって言ったらなんだってい…うん…だよ」

ニヤリ。

と答えた、俺はすぐさま喧嘩をできるように拳に力を入れ始めるのだ。

「そうだな〜。うーんとなぁ、お前を殺す」

と言うと同時に殴りかかってきた。

それを俺は避け、相手の拳を掴み開いている手で相手の顔面目掛け殴りかかった。

ズバン!!

という音が鳴り響いた。

ドスっ。と言う音と共に相手の不良が地面と友達になった。

それをみた、俺はこう思った。

『ザマァ、みやがれ。俺に喧嘩なんて売るからこうなるんでよ』

 俺は思っていたことを心の中で呟いていたのが顔に出てしまっていたみたいだった。

俺は『やっば』と小声で呟いてしまった。

しばらく、喧嘩の余韻に慕っていたら俺たちの周りが騒がしくなって来たのだった。

俺は急ぎその場から逃げたのだった。

「やべえな、急いでこの場所から逃げねぇとな」

それに時間もヤベェしな。と自主ツッコミし走り去る玲衣だった。

走り続けること約十分程だった。

やっと俺が通う中学についたのだった。

俺がついた時には、当たり前だが校門はしまっているので俺は校門をよじ登ったのだった。

「やっぱり、校門はよじ登る方が楽しいよな」

フフ。と笑顔で校門を登り飛び降りて校内に入っていく俺であった。

下駄箱で靴を履き替えていた時に授業のない教師が校内を見回っていたらしく俺は教師に見つかってしまった。

「おい。春原、お前今何時かわかっているのか」

俺は先公の話を無視し自教室に向かうのだった。

「おい、待て。春原……」

ずっとついて来て俺に話かけていたが鬱陶しかったので俺は先公に向かって『うっせえよバァーカ』と言った。

それを聞いた教師は遂にキレ、本格的に説教を始めようとして来たのだった。

「春原。お前、今から生徒指導室にいくぞ」

と言い、その後に『わかったな』と付け足すように言って来た。

俺はそれを聞いて思わず…『ウッザ』と呟いたのだ。

「春原、お前ってやつは目上の人に対しての言葉遣いがなってないぞ」

とネチネチ文句を言われた俺は余計に反抗心を持ってしまい、残りの授業を全てボイコットすることに決めたのだった。

 「はぁ、もう。わかりましたよ。くそ先公」

と毒舌を吐いたのだった。

そうして俺は、そのまま回れ右をして今きた道を戻っていたのだった。

 その様子を見た先生は玲衣に向かって『どこへいくつもりなんだ』と聞いてきたが、玲衣が答える事はなかった。

 そんな生活を三年も続けてきたがそれも今日で終わりだ。

 だって今日は俺が通う中学校の卒業式だからだ。

 周りの教師や学校の生徒は俺が高校に行けることに驚いたのだった。

 どうしてそんなに驚いてしまったかと言うとだな、実はな……俺が受けた学校は所謂進学校と言われる部類の学校で偏差値がめちゃくちゃ高いことで知られているからだ。

 だからこそ、俺のような奴がそのような学校に進学することができるのかと思われているのだった。

 そんな疑心暗鬼がどよめく中、俺たちの卒業式が始まったのだった。

 教頭先生の挨拶と共に卒業式がスタートして行った。

 「只今より、第○○卒業証書授与式を開式いたします。卒業生起立」

 と言ったような式典らしい装いのあたり障りのない挨拶だった。

「あ〜あ。やっぱり、つまんねえの」

と思いながらも、今日のために仕事を休んでまで来てくれた母さんのためにもおとなしく出といてやるかな……

 そうしてつまんねぇ、卒業式が滞りなく終わったのだった。

 その時に母さんが俺に『卒業おめでとう』と言ってくれたのだった。

 母さんがおめでとうと言ってくれたことが嬉しかったがそれ以上にこそばゆくてその場から逃げ出したくなった。

そんなことを思っているうちに、いつの間にかに自宅についたのだった。

そうして春休みも過ぎ俺は、今からここ『池橋高騰学校』に入学したのだった。

中学では不良であった俺だけど、高校生活を始めるにあたって俺は今までの俺を辞めようと決意する。

だが、現実はそんなに甘くはなかった。

いくら、中身を変えようとも見た目がそのままではクラスに馴染むことはできないのだから。

「見て、あそこの人。見た目やばくない」

「確かに、見た目やばいね」

「よく、そんな見た目でここに入れたよね」

フフ。

「確かに」

と言ってようなことを言う女子が俺を見ながら言うのだった。

だが、俺はそんなのには屈しなかった。

だって、言いたいのなら言わせておけばいいのだから……無理にかかわってまた中学のときみたくはなりたくねえしな。

と思った俺はそれらの嫌味を聞き流すことにして無理に関わることをしなかった結果中学の時では考えられなかったがクラスメイトの何人かと友人と言える中になることができたのだった。

そんなことで高校入学から一ヶ月経つかたたないかした時に一人の男子生徒と運命的出会い?をしたのだった。

俺は最初は誰かわかんなかったがクラスに奴らがキャーキャー言ってんのを聞いていたこともあってそいつの名前を知る事ができた。

そいつの名前は折笠曜と言うらしい。

折笠はこの池橋高校の生徒会長をしているらしいと言うことしか知らない俺が、どうして運命と言えるのかと思ったのはある時に折笠に助けてもらった事がきっかけに徐々に恋?憧れ?を抱いたからだった。

そのあることとは?

俺がいつものように屋上でお昼の居眠りをしていたら一人の男子生徒が俺にやっかみを言ってきて口論になり俺の見た目もあって教師の誰もが俺の意見?を聞かずにやっかみをつけて来た男子生徒の話のみに耳を貸し俺の話を聞いてくれないのだった。

そんな時に折笠がやってきて、教師に向かってこう言った。

「先生、それはいくらなんでもひどいかと思います。」

「それでは片方の話を聞いてそれで決めつけるのはあまりにも酷いと思います」

「だがね、折笠くん。どうみてもこの生徒がやったとしか思えないだろう」

「もし、違った場合。先生は問題を起こしていない生徒の話を聞かずに決めつけたと言うことになりますよ」

と教師に向かって自分の意見を面と向かい伝えていて俺はカッコいいと思った。

それと同時にキュンと胸の高鳴り響いたのだった。

「わかった、折笠くん。もう一人の生徒の話も聞いてから判断させてもらうよ」

「ありがとうございます」

と俺のために頭を下げたこの人に俺はいつの間にか恋していた。

「それで、君はどうなんだい」

と聞かれたので俺は素直に答えることにした。

「俺は、お昼寝をしようとしていたら目の前のやつに絡まれました」

と素直に伝えると相手は黙っていなくこちらに反抗するように『お前がいちゃもん言って来たんだろ』とツッカかって来た。

先生はそれを止めつかかって来た生徒と俺を話しそれぞれの話を聞いたのだった。

俺はずっと一人ぼっちだっと思っていた。

だけど本当はそんな事なくて、自分が周りの人たちを見ようとしてなかったんだ……

俺が意地を張らなかったらもっと楽しい中学生活できてたのかな……?

そうすれば、俺は淋し思いをしなくてもすんだのかな……?

そう言ったことを思っていたら、先生が俺に詳しいことを聞きたいのか?

こっちに話しかけてきた。

「春原、こっちに来て詳しい話し聞かせてくれるか?」

「あっ。はい、わかりました」

「うん。では空いている教室で聞かせてくれ」

「はい」

と素直に返事し先生が歩き出したので俺はその後を追うようにしその場を離れた。

その一方で、絡んできた生徒は俺を連れて行った先生でなく別の先生に生徒指導室に連れていかれた。

その時に先生が生徒会長も一緒に来てくれと呼ばれ、生徒会長も一緒に生徒指導室に行った。

「折笠くん。君もついてきてくれるか?」

「わかりました」

「おい、玖波。生徒指導室に行くぞ」

「はあ。行くワケねぇだろ、バァーカ」

「玖波。お前はこれで何度目かわかっているのか」

「知るかよ。せ・ん・こ・う・がよ」

と嘲笑うように話す、玖波だったがそばに居る生徒会長の折笠がそれを見逃すことはなかった。

「二年三組玖波李人くん。僕たち生徒会が何度も忠告したのに関わらずまた同じような事を繰り返しているようだけどわかっているよね…」

睨みを聞かせながら相手(玖波)を見つめる折笠を見ていた先生はこう思ってしまった。

 『折笠くんこんな顔するんだな……怖いね』

と思いつつ引き攣った顔をしてしまった。

その後……双方からきちんと話を聞き、どちらが悪いのかがわかった事もありその結果絡んできた生徒はこれまでも同じようなことをしていた事もあって謹慎処分になったのだった。

 その後俺は、今まで関わろうとしなかったクラスメイトの仲間と少しずつだが関わるようになって行ったのだ。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ゼロから始まる本当の恋 雫れい @hosikawasizuku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る