第34話 新しい旅立ち (第1部完)
《百九十二日目》
あたしたちは久しぶりに、ていうかこの世界に来て初めてゆっくりと過ごしている。
カミーユ様の容態は徐々にではあるが改善している。クレスとクレアと一緒に〝虚像〟で遊んでいるうちにハマってしまった様で、自然に魔力、ここでは魔素というが、これを消費できるようになった。
それに加えてあたしも魔素を分解できるようスキルを常時開放してるのだが、体内まではあまり届かない様で、気休め程度に留まっている。
じゃあ、魔物化した動物を正気にしたのは何だということだが、意図的に強く開放すれば体内の濃い魔素を分解できる様だ。
でも、人相手に大丈夫だろうか、という懸念はずっと付きまとう。例え、うまくいったとしても後遺症が出たり、とか。
女神さまに訊いてみたけど、前例が無く、あまり分からない様。
まあ、確実に改善に向かうなら、時間をかけてゆっくりと治癒した方がいいだろう。
王都は大海嘯の影響も少なく、黄紋斑病も快方に向かっており、そんなこんなで、あたしたちはほぼ活躍の場が無いわけで、のんびりできている訳である。
あたしはミルス領都で再開した歌のトレーニングをここでも続けた。ただ、領都では街中の館でやったので思わぬ評判、というか騒ぎになったので、街の外でやることにした。ブランシュの運動も兼ねて、朝から少し遠乗りに出かける。勿論シンも一緒だ。
クレスとクレアとも時々一緒に出掛けるが、基本二人きりの遠出が多い。四人でのお出かけは楽しいが、二人きりの遠乗りはまた別の楽しさがある。
殆ど無人の草原を抜け、森の脇の街道を走り、緩やかな丘を登る。
先日までの魔物が溢れる世界はどこに行ったんだろう。例えるなら嵐が過ぎ去った後の晴れ渡った世界というところか。
景色の良い丘を登ったら、その見晴らしの良い頂上で歌う。
側にはシンが目を閉じてあたしの声を聴いてくれている。
「やあ。ユーリの歌は本当に癒されるな。スキルの上乗せがあると分かっていても、それとは別に、何と言って良いか。好きだなぁ。」
「ふふ。ありがとう~。そう言って貰えるとすっごく嬉しい!」
あたしはそう言いながらシンの隣に座る。その時にはお互いに見つめ合う形になり、手が触れ合う。
四人でいるとそんなシチュエーションはそんなにないが、二人の時はドキドキものだ。他に人の目も無いそんな場所だと更におおらかな気持ちになる。自然と唇を合わせ、お互いに身を寄せ合う感じ。
プロポーズ(仮)もされてるんだし、そんな行動も安心感を伴う。
「あれ? 何だか景色が変わってないか?」
暫くあたしたちは、ほっこりした感じで過ごしていたが、ぼうっと景色を眺めていたシンが呟いた。
あたしはシンに預けていた体を起こして周りを眺めてみる。気分もふわふわだが、景色もふわふわに見える。
「う~ん。最初から綺麗なところだけど。・・・ あ。花が咲いてる。」
よく見ると、丘の周りの草原に色とりどりの小花が控えめに咲いている。目立たない花々なので最初からあったと言われれば否定できないが。
「なるほど! そういえばこの辺りは綺麗な黄緑色だったのを覚えている。思い出した。ユーリの歌にはそんな効果もあるのかい?」
「え~? そんなことはどこにも書かれてないけど?」
思わずあたしは頭の中で〝技能理解〟を捲る。
「ならば、副次効果ってやつかもな。草花も癒されてるんだろう。」
「ふふ。そうだったらいいなぁ。あ。それなら、毎日ここで歌ったらお花畑になるかな? なんだか見てみたい気がする。」
「はは。いいなそれ。じゃあ、暫くはこの丘で歌を聴かせてもらおうかな。楽しみが増えたな。」
《二百日目》
カミーユ様は見違えるほどに回復している。
庭で過ごすことも増え、短い間だがクレス、クレアと外で遊ぶこともできるようになった。
遊ぶ、というのは文字通りカミーユ様が子供の姿で過ごしているので、クレスとクレアとで一緒にいる姿にぴったりだからだ。
「カミーユ様、楽しそうねぇ。」
庭のテラスでシンとお茶をしながら、遠目に観察しながらあたしは感想を言った。
「ああ。回復も順調だし、もう心配は無いだろう。そういえば王都軍の遠征隊が凱旋してくるらしいぞ。」
シンがそういう話を振って来たのは何故かって、あたしはすぐに理解した。
「そうだね。そろそろ旅立つ頃合いかもね。ここにずっといると、何かと騒ぎになるだろうからね。」
あたしたちはここまでの旅の間で、二人のスキルは控えめに使っても結構目立つことを自覚した。勿論それは最初から分かってたけれども、日に日にスキルアップしていく間に最早何かと騒ぎを起こさずに仕事をするのは難しいと認めるようになったのである。
今はミルスの人たちの好意によって、あたしたちのことはミルス家の内に留めてくれているが、まあ、人の口には戸は立てられないと言うし、王都の中であたしたちのことが広まると、当然ここから出にくくなるだろう。
王都軍の出征は、あたしたちがやって来た道程を逆に辿るものだ。色々な評判が残っているだろう。今思えば色々とやらかした自覚がある。まあ。必要だったからなんだけれども。それが凱旋するとなると、その話と共に王都に帰ってくるということだ。
逃げるわけではないけれど、あたしはもっとこの世界を見てみたい。シンも同じじゃないかと思う。シンは色んな所で病気やケガをしている人々を助けたいと言ってたし。
「クレスとクレアには俺から言おうか?」
あたしが二人を本当に可愛がってるのを知ってるので、シンが気を使って言ってるのが分かる。
あたしは首を振って言った。
「シンだって二人を可愛がってるじゃない。恐らく二人は嫌がるだろうな。自惚れじゃなくって、二人からは本当の親子・・・ いえ、兄妹姉妹みたいな親しさを向けられてる気がするのよねぇ。」
「はは。親子って言いかけたな? 実は俺もそんな感じだ。年の頃から言えば兄弟姉妹なんだろうけど、なんだか放っておけないって言うか、もっと色々と教えてあげたいっていうか・・・」
「そう! それ。何だろう、二人の成長を見るのが楽しくって。それって、親目線よね? あの子たちがついて行くなんて言ったら心が揺さぶられそうだけど、カミーユ様の看病が最優先だもの。それには二人のスキルが欠かせない。あの子達には二人で言おう?」
あたしは手を伸ばし、シンの手を握ってそう言うと、シンはしっかりと握り返してくれた。
「ああ、そうだな。俺よりユーリの方が覚悟ができているみたいだ。頑張って伝えるか・・・・」
♢ ♢ ♢
その日、クレスとクレアをあたしの部屋に招待した。お茶会という名目だったが、二人は緊張した面持ちで顔を見せた。
やっぱり察するものがあるみたい。そりゃ、お茶会なんて畏まったことなんてやったことないし。
その場はシンも一緒だ。
お茶会なんて整えられた場は、何となく緊張するし、硬い雰囲気だ。
カミーユ様の様子を訊いたり、二人のすごし方を訊いたりして、何とか場を和ませようとするが、あたし自身が硬くなっているのが分かる。仕方がないので切り出した。
「あ、あのね?」
そう言いだそうとすると、クレアが反応した。あたしを見つめて目を潤ませている。
「いやっ! 出て行かないで! あっ! ごめんなさい。思わず・・・」
クレアは顔を赤くして俯いてしまった。代わるようにクレスが言う。
「ぼくたちは何となく分かってました。この時が来るのを。王都軍の凱旋を聞いた時に、どうしようって、クレアと二人で散々話をしたんです。母さまの病はおかげさまで快方に向かってますし。シンさんの見立てではもう大丈夫とのことでしたので。」
「お兄ちゃんとお話したの! わたしたちもついて行きたい! あ。ご迷惑じゃなければだけど・・・ けど、お母さまの看病もしたい。せっかく治って来てるんですもの。お母さまの元気な姿を見たいの。」
クレアの言葉遣いが素になっている。こういう時のクレアは本当に素直な気持ちを言葉にしていることがあたしには分かっている。
あたしは席を立ってクレアの側に行き、頭を撫でながら言った。
「ごめんね。悩ませちゃたね。それはあたしたちも同じなの。二人と離れるのはすごく寂しい。シンとあたしがここを離れるのはすごく個人的なことだから心苦しいんだけど。そうするのが一番良いの。」
あたしがそう言うと、クレスはうんと頷いてあたしに抱き着き、胸に顔を埋めた。
その時にドアをノックする音がしてドアが開いた。
「あらあら。まあまあ! 私をのけ者にしないで?」
部屋に飛び込んできたのは小さいカミーユ様だった。そのままテーブルの側まで小走りに駆け寄ってくる。それほどに回復したということだ。そしてそのままクレアを抱きしめているあたしを背中から抱きしめた。
「カ、カミーユ様?」
子供姿とは言え、カミーユ様にそんなことをされたのは初めてだったのであたしはびっくりした。
「あらあら。どうもこの姿だと心も子供になってしまうようね。ふふ。あったか~い。」
これにはクレアもびっくりしたようで、固まっている。
「お、お母さま? どうして・・・」
「うふふ。ユーリ様がお茶会を開くと聞いて? 私聞いてないわ! って押しかけたの! なあんてね。大体予想がつくのだけれど、別れ話を切り出されたのでしょう?」
カミーユ様の性格はこれが素なのだろう。最近分かってきたことである。よく言えば大変お茶目で。あたしは思わず反応してしまった。
「わ、別れ話って! え? いや、そんな話じゃなくって。」
「ふふ。じゃあ、どんな話なの? ユーリ様はクレスとクレアはお好き?」
面と向かって好きとか問われるとどう返して良いか分からない。
「は、はい。それはもう大好きです。」
完全にカミーユ様のペースだ。クレアはその言葉を聞いて、あたしを抱きしめる腕に力を入れる。
「私も大好きよ? ねえ。可愛い子供には旅をさせろって言葉があるでしょ? 二人には色々な経験をしてもらいたいの。もし、お嫌でなかったら二人を連れて行って頂けないかしら。」
「いえいえ、お、お嫌ではありません。まったくもって!」
あたしは何故か慌てふためく。
「うふふ。ねえ、クレア? 私のことはもう心配ないわ。最悪な状態はとっくに通り過ぎたもの。私には分かるの。クレアだって分かってるのでしょう? クレス? あなたの魔法は凄いわね。こんなワクワクした魔法は初めてよ? これって、私の魔素が切れるまで解除されないんでしょ? だったらクレスが見守っていなくってもいいんじゃない? この魔法が切れた時が完治なんだわ。」
その言葉にクレスが言いよどむ。
「しかし、母さま! クレアもぼくも母さまが心配なのは本当で・・・」
「そんなの分かってるわ。次に会う時はすっかり元気になってるわ。そうしたらまた魔法をかけて? また一緒に遊びましょう。あ。お父さまに同じ魔法をかけてもらうのもいいわね! そうしたら親子水入らずで遊びまくれるわ!」
あたしは思わずそれを想像して複雑な気持ちになった。カミーユ様は可愛いからいいけど。などと思っていると、カミーユ様がじっと見上げる目と視線が合った。
「ふふ。あの人も昔は可愛かったんだから! 信じられないでしょうけど!」
何この人! あたしの心を読めるのかしら?
それからは、なし崩し的にクレスとクレアはあたしたちと一緒に旅立つことが決まった。
シンも異議は無いようで。
「まったく、奥方様には敵わないな。俺たちが散々悩んでたのは何だったんだって話だよ。」
クレスも嬉しさも半分、シン同様に複雑な表情を隠せてない。案外シンとクレスは似た者同士かもしれない。
クレアは素直に喜んで、カミーユ様に抱き着いている。
「ありがとう。お母さま。大好き! 早く元気になってね。一緒に遊ぶってお約束だからね!」
(はあ。微笑ましい。なんて美しい光景なのかしら。)
実際、カミーユ様は子供の姿なのだが、母性が溢れていて何ともその光景から目が離せないあたしだった。
《百二十二日目》
昨日の晩餐は、壮行会を兼ねていた。
かなり回復したように見えるカミーユ様との一緒の食事はクレス、クレアをはじめ、ヨハネスや他の使用人にとっても明るい未来をみた様な、表情も雰囲気も明るく過ごせた。
「お嬢様。お嬢様の元気なお姿をまた見られるとは! このじぃ。この感動をどうやって伝えたらいいのやら!」
「ヨハン? またお嬢様に戻ってるわ。あらあら、聞いてないわねぇ。」
「この度は、お嬢様を救って頂き本当に、本当に! ありがとうございました。この感動は余すことなくお屋形様にご報告させていただきます。それからクレス様、クレア様をどうか、どうかお願いいたします!」
ヨハネスはあたしとシンの手を順番にとってぶんぶんと振り回した。なかなかの激情家なのかも知れないと思った。
♢ ♢ ♢
今日は旅立ちの日。いい天気だ。
「シン様とユーリ様の言うことを良く聞くのよ? 体を大事にね。余計な心配かもだけど。」
どこの世界も子供を送り出す母親の言葉は似たようなものだ。見た目には違和感が拭えないが。
「母さま。行ってきます。父上や兄上には宜しくお伝えください。」
そうクレスが言うと、カミーユ様は噴き出した。
「ぶふっ! ご、ごめんなさい。クレスがあんまりにも立派なことを言うから。私の中ではまだ小さなクレスなのにねぇ。ほんと。」
そう言って、カミーユ様はクレスの頭を撫でる。しかし、〝虚像〟にかかった状態ではクレスの方が大きく、クレスが気を利かせて跪くことになる。なんだろうこの絵面。
「お母さまこそ早く治ってね。元気な姿をお父さまに見せてあげて? すっごく心配してたから。」
クレアがカミーユ様に抱き着きながら言う。
「心配するのは私の方だわ。あの人が怪我したことは知ってたけど重傷だったなんて知らされてなかったからびっくりしたわ。」
そう言って、ヨハネスの方を軽く睨む。
「シン様、ユーリ様。サレドのことも深くお礼申し上げます。あなた方は本当にミルスにとって救世主でございます。叶うことならこれからもずっと懇意にお願いします。」
カミーユ様は突然態度を変えて、あたしたちを恭しく扱う。ヨハネスをはじめ、他の使用人までもそれに合わせるので、どぎまぎしてしまう。
「クレスとクレアについては任せておいてくれ。次に会う時には見違えるように逞しくなっていると約束しよう。では、またの日を!」
シンは流石だ。こんな時でも平常運転。
クレスはシンの後、クレアはあたしの前。いつもの乗馬スタイルでノアールとブランシュに乗り、皆に手を振って出立した。
屋敷の前ではお世話になった皆が見えなくなるまであたしたちを見送ってくれた。
♢ ♢ ♢
「どこにいくの?」
王都の門を抜け、草原に入ったところでクレアが訊いて来た。
それにはシンが答えた。
「行先は公にしてなかったからな。けど奥方様にはちゃんと伝えておいたぞ? 行先は隣国ドムトリニアだ。」
「えっ?」
ドムトリニアと訊いて二人は一気に緊張した。無理もない。長年敵国として紛争を起こして来た相手国だ。
「まあ、国名を聞くと構えるだろうが、俺たちは只の冒険者だ。どこに行ったって変わらないさ。それにサンドレア相手に負け戦を続ける国情を知りたいしな。そういう国に限って救わなきゃいけない民が沢山いるものさ。」
あたしはこの計画を聞いて同意している。頷きながらクレアの頭を撫でた。クレアの体から緊張が解けるのを感じた。
「さあ。どんな国なんだろうね? 美味しいものはあるかな? 彼の国の事、二人はどのくらい知ってるの? 聞かせて?」
あたしはクレスとクレアの話を聞きながら、見知らぬ新しい土地を思い描いた。これぞ冒険だ。
そうこうしているうちに、あたしが歌を歌っている丘に差し掛かる。辺り一面に小さな花が咲いている。
旅立ちの時に歌おうと思って立ち寄ったのだ。
「クレスくん。折角だからあたしを着飾って? 歌姫風に。ちょっと乗馬服じゃあ、テンション上がらないでしょ?」
「突然言われても。歌姫って見たことないし。う~ん。そうだ! これで行きましょう。」
突然振られてクレスは戸惑っていたが、何やら思いついたみたいで魔法を紡ぎだした。
「おお! これはこれは!」
「わあっ! 綺麗!」
シンは目を丸くし、クレアは賞賛の目であたしを見る。
「え? どうしたの?」
あたしは視界に入る金髪に目を遣る。足首まで届くようなストレートロング。衣装は何やら神々しく。
シンはいつもの通り、持ち歩いている姿見をデンとあたしの前に置く。
「わあ。これって!」
まばゆいばかりの金髪が何故かあたしの東洋風の顔に似合っている。まあ、少しばっかり目鼻立ちがしっかりとしてるのは生まれつきだが。それにしてもどういうことだろう。何かの補正かな?
「女神アウラティアの姿絵を参考にしてみました。」
あたしは思わず天を仰ぐ。
「こんなに綺麗なの? あたし、女神さまの姿は知らなくって。」
「やだなぁ。ぼくだって、世の中の誰だって知りませんよ? ぼくが見たのは高名な画家さんの絵姿ですね。」
「そ、そ、そうよね。見たことある訳ないよね。」
頭の中で、クシュンとくしゃみをする音が聞こえたような気がした。
「まあ、いいわ。綺麗にしてくれてありがとう。じゃあ暫くのお別れに歌うね。」
あたしは丘のてっぺんで歌う。風に音を乗せて。近くを流れる川のせせらぎに合わせるように。大地の熱を感じて。薄く大気に広がるように。皆の幸せを祈って。
『ピロン! スキル〝愛歌〟のレベルが20になりました。上位スキル〝聖歌〟を獲得しました。聖女クラス47になりました。』
突然のアナウンスに動転しそうになったけど、あたしもプロだ。その程度ではあたしの歌は揺るがない。魂を込めて歌い切った。
「わあっ! 素敵!」
クレアがあたしを褒めてくれ、みんなが沢山の拍手をくれる。
ふと前の景色を見ると、一変していることに気付いた。
「なに? これ・・・」
あたしが呟くと、みんなも周りの景色に気を向けた。
「これは・・・ 凄いな!」
シンが呟く。丘の周りは見事な花畑に変わっていた。色とりどりの花々が見渡す限り続いている。小さな花々が増えたのはシンの言う通り、〝愛歌〟の副次効果だろう。じゃあ、これは〝聖歌〟の副次効果?
「・・・ 綺麗。」
クレアがうっとりとその景色を見遣る。
「これは・・・ 王都の新しい名所になるかもしれませんね。」
クレスがもっと現実的なことを言う。
「さあ。俺たちの新しい門出だ。神々が祝福してくれたんだろう。」
シンがドキッとするようなことを言う。
「そうね。あたしの歌で世の中が花でいっぱいになるなら、一生懸命歌うよ? さあ。行きましょうか。新天地へ!」
あたしがそう言うと、みんな声を合わせて言った。
「おう!」
(第1部 完)
召喚に失敗したと思われ放逐された聖女は、開き直って異世界を満喫するつもりが、あ はちなしまき @cococolon
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