春のうた

おいしい水

春のうた

潮のひいたタイルにひとり佇み残雪のありし肩で祈る


さむざむと八荒は更地を往くけれどすべて誰かがいた景色


黎明のさなか鳥たちは海を渡り私たちは旗を立てる


広遠に点を打つ風船はあの子の手から自由になりたくて


指先が黄色になるのがいやなのに笑窪こいしくまた果実むく


春、夕立にかまわず駆けるきみ、もしか雨の化身かもしれない


楽しげな足どりからは踏青のなごり感じて風呂へ導く

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春のうた おいしい水 @mizppoid

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