第4回 危険なことはお任せください!

こんにちは、スケルトンのケビンです。こちらのコーナーは、地下でおこった小さな出来事から大空の大冒険、そしてスケルトンのクスっと笑える日常などをお届けするラジオ番組です!


今回は、二位の発表です!

皆さん予想していただけましたか?


第三位の、イベントのマスコットとしてのお仕事は、とてもスケルトンに合うお仕事で、納得していただけた方も多かったと思います。


では早速、発表に参りたいと思います。


カタカタカタカタカタカタカタカタ……バン!


実験のお手伝いーーー!


結構、意外だと思った方は多いのではないでしょうか?

実験のお手伝いは、研究をしているお人さんによるものなので、そもそもスケルトンが実験に関わっていることを知らないお人さんもいらっしゃると思います。


ご依頼の内容は、大きく分けて二パターンありますね。

一つ目は、実験の被験者となる場合。

二つ目は、実験そのものをする場合。


一つ目の、被験者になるお仕事は、最近はほとんどやっていません。

被験者といっても、お人さんとは身体の作りが異なるスケルトンなので病気に対するお薬の効能を調べることなどはできません。

ですが、飛行機や戦闘機、ロケットにお人さんより先に乗らしてもらい、安全性を確かめることはできます。

スケルトンでも乗れるほど安全であれば、お人さんが怪我をしてしまうことはありません。

少しくらいなら操縦もできるので、運転が必要な乗り物もお任せください!

最近は、自動運転車に乗るというご依頼を受けました。

いざとなったときは運転して、と言われましたがハンドルやブレーキを触ることなく実験を終了しました

飛行機に乗って墜落していた頃が、懐かしく感じます。

ホントに、最近の科学技術はすごいなと、お人さんを尊敬しています。


二つ目の、実験そのものをするお仕事は、猫の手も借りたいお人さんに猫が手を貸してあげなかった場合に、よく参加します。

なぜ、猫さんは手を貸して差し上げないのでしょうか。

スケルトンにとっては、薬品の調合や、実験の記録ならお手の物です。

たまに、薬品が身体についたり、調合したものが安全ではなかったりして、地下に還ることもありますが…….

なんでしたっけ、あの、とても溶けやすい液体…….

たしか、動物の名前っぽかった気が…….


ああ、そうです、リュウさんです。

あの水のような液体が、水とは全く違うもので私には区別がつきませんが、お人さんはわかるそうですね。すごいです。


こんなことが起こる可能性もありますが、このような単純であまり難しくなく、時間のかかるお仕事はスケルトンに適任だと思うので、是非その際はお呼びください。


私には実験といってよいものかは分かりませんが、森や浜辺などで採集などをやらせていただいたこともあります。

これが一見難しそうに見えなくて、とても苦労するパターンのお仕事なのです。

なにが大変か、と言いますと、気を張っていても普段以上に身体が壊れやすいことです。

ぬかるんだ土に踏み込んでしまって足が抜けなくなってしまったり、石が落ちてきたり、動物に襲われたり…….

波に攫われることもよくありますが、それだけでは身体が壊れることはほとんどありません。連れていかれる途中で岩に叩きつけられたらオワリです。無事に海についたとしても、自分たちには、岸や浜まで泳ぐ力を持っていないので採集に戻ることはできません。

海の底で流れに身を任せるのも悪くはないですが、新しいお仕事を受けることもできないので、自分で自分の身体を壊すしか、道は残されていません。


スケルトンの、海でのお仕事を終わらざるを得なくなった、というところで、そろそろお別れの時間です。

今回は、知るお人さんぞ知る、というようなお仕事でしたが、とても多いご依頼の紹介となりました。

次回は、いよいよ一位の発表です!

お楽しみにお待ちください!


初めてスケルトンに出会った感想、雇ったスケルトンの愚痴や称賛、スケルトンのこんなところ知りたい、こんなコーナーやって欲しいなど、さまざまなお便りお待ちしております!

では、お別れです。

また、お会いしましょう!

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