第19話 魔法ってすごい!
数日後
みんな無事に領地に戻ってきました。
その中には鑑定士候補のエバーハルト一家もいます。
領都、ベルティンから5㎞ほど、離れた所に作っていた街ができあがりました。
都市の名前は“ベルン”わたし達一家は、この街に住むようになります。
ベルンは上下水道完備です。(スライムちゃん達が頑張って綺麗にしてから下水道に流します)
わたし達領主一家がベルンに、引っ越しするため、ベルンが領都。ベルティンは商業(工業)都市(産業都市と名付けると意味が変わってしまうので)という位置づけになりました。
ベルティンには、王都のお城に勤めていたギャロン叔父様が住みます。基本2つの街の政と法律の担当です。
ギャロン叔父様やっとヘルマお姉ちゃんと一緒に暮らせるのです。
お父様は、領地全体を治め、お祖父様は今と同じく王都の対応担当です。
ベルンとベルティンの間には大きな農地を作りました。
穀物は小麦が中心にして野菜を多く作付け。
ベルンよりも南側には、稲作を作付けすることになります。
これは、治水が整って来たため、水を計画的に使えるようになったためです。
田んぼは水害時の浸水防止にもなるのです。
領都近郊は、治水が進んでいるため、河の流れを変え、遊水池など新たに作る必要はないと思いますが、ベルティンブルグ内には、治水の工事が必要なところは、まだまだあります。
山間部には、ダムのような遊水池をつくります。平地で温暖な土地には、田んぼを作っていざと言うときにため池代わりにする。しかも、平常時にはそこで穀物(米)を作るようにするので、備蓄も増えます。
麦よりも米の方が、生産性が高いのと、元日本人のわたしの欲求のためです。
テヘ。
問題があるとするならば、麦を主食とするこの国で米が国民に浸透させることができるかどうかです。
ですが、オーク肉にパン粉をつけて揚げた物を卵でとじた、オークカツ煮を、お母様が気に入っていました。
ご飯の上にカツ煮がのるカツ丼をお母様のお口に合うことでしょう。
お母様が、社交界を利用して広げてくれるでしょう。公爵夫人ですので国内はもとより国外にも大きな影響力があるので、あっという間にカツ丼が広がり、お米も広がるでしょう。
それに、小麦をパンにするよりも、米を炊いてご飯にする方が、炊事が楽になると思います。
あーあ。とうとうわたしもお茶会に参加しなきゃいけなくて・・・
初めて会う方とお話は今でも苦手です。学校でもメリアがフォローしてくれてなんとかまわりの方とお話をするくらいなので・・・
お話は変わりますが、なんと! 醤油と味噌を発酵させて作ることに成功しました!
他の領地からきたレオンという少年が麹菌の見分けをしたからです!
これで、お味噌汁も、照り焼きも、お刺身もどんとこいです!
塩・胡椒だけの味付けから卒業です。 わーい!!
治水の話ですが、水害が起きたとき、水を田んぼに貯めたときなど、作物の収穫が減った場合は、農業ギルドを通して、昨年と同じ金額を領主が五年間、補償することにしました。
農家の皆さんにこのような補償する事で有事のときに田んぼを使って水を貯めることに躊躇をなくすためです。
安全面では、ベルティンとペルンと田畑を囲むように土壁と堀があり、魔物などの侵入を防ぎます。農業の方々が安心して仕事に打ち込めるようにするためです。
物流に関しては、大きな道路を作りました。
その道路は、荷物専用、人を運ぶ馬車専用道路その横には歩道を作りました。
もちろん、道路は平らです。(少しの傾斜はあります)雨が降ったりしてもきちんと水がはけるように作っています。これは土属性魔法の使い手がいればすぐに手入れが出来るように作ってあります。
本当は鉄道のような、動力を使った交通網を作りたかったのですが、けん引する動力車を作ることができなく断念しました。
ですが、これはシュタインとわたしで今後も研究をしていきます。
なんとしても大量輸送、大人数での移動を手にしたいのです。
小麦等の収穫時期を終えた後、引っ越しを開始する予定です。
新たな街が完成したことにより、土属性魔法の魔法使いの方々を国内の治水工事に充てることが出来るようになりました。
でも先ずは、現場把握の為情報収集です。
多くの土属性魔法の魔法使いの方達は、しばらくお休みです。
みんな頑張ったもんね!
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