第8話 ははとむすめ(前)
みなさま。お疲れ様です。
第8話遅くなりました。
投稿する前に読み直したところ、修正したのですが、思い直し再び元の内容に戻す。
そして、再び修正のループになってしまい完成が遅れました。
それでは、本編をお楽しみください。
作者
――――――――――――――――――――
今日は、小等学校がお休み日です。
小鳥の鳴声で目覚めたわたしは、グイダに着替えなどの身支度をしてもらいました。 そしてそのまま、食堂へ移動します。
「お母さん。ファリカ。おはようございます」
「おはよう。エルーシアちゃん」
「おはようござまちゅ。おねえちゃま…… おねえさま」
わたしは、二人に笑顔を振りまいた後、キョロキョロと辺りを見渡しました。食堂はいつもより人が少なく、挨拶をしてくれたのは、お母様と妹だけです。
「あれ?お父さんは何処かへお出かけ?」
食堂に、いないのはお父様だけではありません。
「あれ? 叔母様一家もまだ、食堂に来ていないのかしら?」
思わず首を傾げたわたしにお母様は生暖かい目を向けています。
「ふふふ。リカードとレーア一家は、新しくできる街に行っているわよ」
「新しい街ですか?」 わたしはちょっと考えて
「もしかして、新しいお家を観に行ったの?」
「そうね。偶然別館を多く作っていたので、レーア達はそこで生活をするのよ」
わたしは、お母様をまじまじと見つめ
「それは、ライナー様とリーサ様だけでなく、叔母様もしばらくベルティンブルグを生活の拠点にするという事ですか?」
「そうなのよ。ライナー様から公爵家との絆を確り築いて欲しいと、オッドリアから使用人が手紙とお金を持ってきたのよ。
街が出来るのと同時にお屋敷に移り住むためには、使用人達が必要になるわ。
その確認の為に朝早から新しい街にでかけたのよ」
「へぇ~。そうですか。
オッドリア伯爵一家もやっと自立するというのですね」
「そうね。今のままだと、オッドリア伯爵家に、公爵派の派閥内の貴族から苦情がでてきそうだからちょうど良かったわ。
何故にオッドリア伯爵家だけ特別視するのかと。 ね?」
わたしはお母様に話しかけられているようですが、考えに集中します。
叔母様達が、叔父様と別居。しかも別居先が叔母様の実姉の公爵家。
貴族夫婦が、領地と王都ではく、派閥長のベルティンブルグ公爵家とはいえ、姉の領地にいるのは、異常事態。つまりまわりから見るとおかしく感じるわよね?
でも、病弱のお母様と叔母様とリーサお姉様の二家族が一緒の方が、聖属性魔法をいっぺんに使えるので、手間が省けて良かったのですよね。
これからは、レーア叔母様とリーサお姉様にどの様に魔法をかけようかしら?
「エルーシアちゃん。聞こえている?
大丈夫?」
お母様の声でわたしはハッと気付き、意識を戻してお母様を見ました。
「あら。やっと意識が帰って来たようね。
今まで、リーサちゃんと楽しく生活していたので寂しくなったのかしら?」
「確かにそれもあるのですが……
何故ベルティンブルグ公爵家は、オッドリア伯爵家とこんなに仲が良いのですか?」
「それは、私とリーサが双子の姉妹なので血縁であるのと、公爵家は伯爵家に大きな恩があるのよ」
お母様は少し顔が引きつっています。
「お母さん、それは逆なのではないのでしょうか?
伯爵家の願いを聞いて今の状態になったのではないのですか?」
お母様から冷や汗が流れてきているのがわかります。
「そ、それは…… 」
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