第2話 魔の森

「ユーリ様、魔の森につきましたので、縄と布を外させていただきます。」

「すみません、俺たち伯爵様との契約で、助けることはできません。」

「ご武運を祈っております。」


3人の兵士は大男との契約により、俺の手助けはできないみたいだ。


「いえ、ここまでありがとうございました。皆さんは危険ですから、早く立ち去ってください。」


俺はここまで面倒を見てくれた兵士にそう言い、3人の兵士と別れた。


「この剣いるかな。」


加護により、威力が変わる剣。薬神の加護の俺には必要なさそうだが。


「まぁ一応持っていくか。」


剣を腰に携えて、魔の森に入った。


魔の森は薄暗く、暗い雰囲気で不気味だ。


「とりあえず、飲み水を確保しなくてはいけないな。」


まだ魔獣とは遭遇していないが、どんな生き物なのだろうか。

記憶がないから、恐ろしさなんかもわからないな。


「食べ物も自分で探しださないといけないしな。」


それにしても、俺はなんでこの世界に来たんだ。

自分に関する記憶や、日本に対する記憶やこの世界の記憶がなぜないのか。


加護とやらに関係があるのか。

なんにしても俺は現状を知らなすぎる。

この魔の森にしたって情報が全くない。


どうすべきか、剣一本でなんとかなるのか。


そんなことを考えていると。


「グァー!!!!」


大きな音をたてて、体中から汗が出だして、動けない状態となった。


「なんなんだ。この感じは。」


すごいプレッシャーだ。

この先に何がいるんだ。


俺は動かない体を動かして、プレッシャーをはなっている方へ向かった。

このとき、なぜ逃げないでプレッシャーの方へ向かっていったのか分からないが、行かないといけない気がした。


そして、彼女と出会った。

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