いつもの子 🐕
上月くるを
いつもの子 🐕
どつてりと猫寝そべゐる縷紅草
声のしていつもの
万緑の木洩日大の字に寝たり
小判草かすかな風に靡きけり
アメ横の雑貨あきなひ巴里祭
湖に限りなきごとヨット駆る
子に誇る登山電車の運転手
雲海の隙間の街のお伽めく
杣道に軽トラげんのしようこかな
紅なれどもみぢあふひの空さびし
鬼灯の花と知らずにやり過ごす
青ほほづき予約タクシー到着す
睡蓮をまたぎて紅の太鼓橋
白蓮や人力車夫の豆しぼり
夏萩や雨の来さうな泣きさうな
うきくさの真下の水の昏さかな
ひとすぢの緑さやかに冷素麺
取り分けて薬味とりどり冷奴
梯子かけ梅雨三日月を拭きにゆかむ
旱星からいま真つ直ぐに夜鷹降る
いつもの子 🐕 上月くるを @kurutan
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