本気になってはいけない、という残酷な呪い
- ★★★ Excellent!!!
恋とは度々「燃え上がるもの」などと表現されますが、本作は真逆と言ってもいい冷たく物言わぬ存在「石」になるという、何とも奇抜なアイディアが光ります。
それゆえに本気で恋する事ができないという、呪いにも似た酷な運命を背負わされる主人公が、なんともいじらしいものを感じさせます。
一方で石化してない父親……母親にとっての父親がどういうものなのかというものを色々と察せてしまいます。
そしてラストの書き方、表現技法が実に