五感を用いた表現が多彩であり、情景を想像しやすかったです。また心情描写も豊富なため、冬佳ちゃんが内に秘めた葛藤や劣等感がよくよく伝わってきました。幼馴染の秋乃ちゃんも良いキャラをしていましたね。読んでる側は冬佳ちゃんに感情移入しているため、秋乃ちゃんの行動に苛立ちを覚えちゃいました。先輩の心情はミステリアスで読み解けない……。物語のその後が非常に気に掛かるところです。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(112文字)
不器用な先輩と卑屈な主人公の淡い片思いのお話です。主に主人公視点でしか語られていない分主人公の心情が如実に記されています。先輩の心情は分からずじまいですので考察厨の血が騒ぐというものです。私も「雪融けのケロイド」の制作に携わったのでこの小説の裏話を伺ってみた所自分では考えられないような事実が帰ってきて非常に驚かされました。考えるのが大好きな考察厨の皆さん、ぜひとも1度読んでみてはいかがでしょうか。