勇者の、本当の姿って?「勇者を倒そうキャンペーン」が人気!あ、わかるな~(w)

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 こんな勇者は、倒してしまえ! 「勝手に他人の家に入り、町に置かれたつぼを割り…」

(いみエモ話)

 意味がわかると、エモい話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

     ☆

異世界を戦う冒険者の成長が、えぐっ。

勇者の力は、空間と精神をも変えるのか?

異世界に生きるある男が、涙を流す。

ど、どうした。

子どものころ夢見た勇者になれず、悲しくて泣いているのか?

「ボク、ゆうしゃになりたい!」

魔王を倒す冒険者パーティーの中心となり、皆に命令をしたかった。

「いけ、戦士!」

「焼きつくせ~、魔法使い!」

「もう良いぞ!お湯そそいで、3分!」

「クレリッ君?回復魔法、お願い!」

「マンガ家さん!締め切り、明日だぞ!」

勇者はえらいと、信じていた。

なのに、その気持ちも崩壊。

…ふう。

大人になれば、この運動のほうにあこがれはじめるから。

「勇者を倒そうキャンペーン」

ゲームクリエイターとして有名な大人芸能人が広め、新型RPGにもなった。

「こっちのほうが、面白い」

大人は、正直。

「大人になれば、勇者にあこがれない」

そのセリフ、流行語となる。

「あんな勇者は、いやだ」

異世界のある場所には、時間移動を可能にする「沼」とよばれる大穴があいていた。

パチンコの話じゃないぞ。

涙を流していた男も、その穴から過去旅行。

友だちは、彼に言う。

「お前、泣いているの?勇者にあこがれても勇者になれないお前自身の未来を知っていて、悲しくてならないからか?」

が…。

「ちがうんだな~」

「は?」

「俺は、安心して泣いているんだ」


(この話の意味)

過去にいった大人は、子ども時代に知った勇者の姿を思い出したんだな。

「勝手に他人の家に入り、タンスの引き出しをあける」

「町に置かれたつぼをひったくっては、割る」

そんな勇者に、あこがれるか?

「あんなやつ、勇者じゃない」

「冒険者、失格」

「倒すべきは、勇者だ」

「この世界から、追放?」

そんなことだから、「勇者を倒そうキャンペーン」が人気になるんだろう。

「沼」から過去にいった大人は、悲しくて泣いていたわけじゃないんだな。

「ボク、ゆうしゃになれそうにない…」

そう言う子ども時代の自分自身を見て安心できたので、涙が出てきてしまったのだ。

「将来勇者になれない、過去の俺!それで、正解」

ホッと、安心。

うれし涙でした。

エモいなあ。

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