頭の中にあったもの

ちいさなともだち

　ぼくにはちいさなともだちがたくさんいるんだ。テレビとかれいぞうことかゲームのところとか、上にくっついているでんきにもいてね、おうちにいるときには、いつもあそんでるんだ。

　でもね、その子たちをママとパパはみえないんだって。すこしさびさかったけど、それでもいいんだ。だって、ぼくにしかみえないともだちなんて、とってもとってもすごいからね。

　このまえとなりにかぞくがひっこしてきてね、ぼくとおないどしの子がいたんだ。ぼくらはすぐになかよくなって、おしゃべりしたり、かけっこしたり、ゲームしたりしてたくさんあそんだんだ。

　それでね、おうちであそんでたら、いきなりまっくらになったの。ともだちにおねがいしても、ちっともあかるくしてくれないの。あたらしいともだちとぼくがあそんでいるのが、たのしくなかったみたいなんだ。あかるくしてとたのんだら、ぼくたちのことをきみにはなせばあかるくしてくれるんだって。だからはなしたんだ。

　ぼくにはちいさなともだちがたくさんいるんだ。ここにも、そこにも、あそこにもいてね、いつもなかよくあそんでるんだよ。ぼくにしかみえないちいさなともだちだけど、きみもぼくのともだちだから、これからはみんなでいっしょにあそぼうね。