“幸福中毒”なんて発想はどこから出てくるのか……。毎回発想力に驚かされています。語り手が中毒になっていく心情描写全てが生々しくて、それを表現できる文章力に心の底から尊敬しました。これ以上中毒になるのはダメだと思っていても、幸福を求めて『幸福屋』に足を運んでしまう語り手の気持ちが、自分は幸福中毒になっていないはずなのに、なぜかよくわかってしまいました。
他人の用意した知らない幸福。それは真の幸福ではない。この小説は、他人に頼ってしまった人の末路を描いた小説でした。・幸せは自分で勝ち取ってこそのもの・中毒の危険性この2つがひしひしと伝わ…続きを読む
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(199文字)
身寄りも友も恋人も持たない底辺学生が、本来味わうことがなかっただろう「幸福」の味を知った結果、坂道を転がり落ちるように、それにのめり込んでいく。そんな彼は、いったい「何者」になってしまうのか――…続きを読む
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