親友のミクちゃん

天川裕司

親友のミクちゃん

タイトル:親友のミクちゃん


ある日、私は親友であり同級生の

ミクちゃんと一緒に学校から帰ってた。


「あ、たて笛忘れた!ちょっと取りに帰ってくるからミクちゃん、先に帰って」


ミク「あ、うん」


そこで私とミクちゃんは別れ、

私は教室にたて笛を取りに行き、

ミクちゃんはそのまま家路につく。


でもたて笛を取って正門から出て、

さっきの道に戻ってきたとき…


「あれ?ミクちゃんまだいた」


向こうのほうにミクちゃんの姿が見えた。

でもミクちゃんは車から出てきた人と

何か喋っていて、その人に連れられて車に乗り込み、

そのままブゥンと車は走り去った。


「なるほど。家の人が迎えに来たのかな」


きっと家の人か知り合いの人が

車でちょうど横を通ったから

ついでに乗せてもらって帰ったんだ。


(主人公の自宅)


母「ねぇ、今日ミクちゃんと一緒に帰ってきたの?」

「え?あ、うんそだよ。でも私、たて笛忘れて取りに行ってて…」


そんなふうに思っていたのだが、

その日の夕方、5時になっても、

ミクちゃんは自宅に帰っていなかったらしい。

いつもまっすぐ帰ってたミクちゃんだから

ちょっとおかしいなぁ、なんて思いつつ

時間はどんどん過ぎていって夜の9時。


ミクちゃんの母「どうしよお!ミクがまだ帰ってこないの!」


捜索願を警察に出し、

ミクちゃんは行方不明になったんじゃないか…

と周りは騒然とした。


するとミクちゃんのお母さんの携帯に

電話がかかってきて、

「娘は俺が預かった。こいつには妹がいたな。そいつもやってやる」

なんて犯人とおぼしき人物から脅された。


結局、犯人は最寄駅で警察に逮捕された。


「あの時、ミクちゃんが乗った車は知り合いの車じゃなかったんだ…」

私は怖くなった。


その犯人は自慢するように、

周りの人に自分がした事を言いまわっていたらしく、

この界隈の住人で辺りのことをよく知っていて、

ちょうど警察が探し回っていた車と

その犯人が乗っていた車が一致したことから、

今回、逮捕されることになったらしい。


ミクちゃんはその犯人の自宅アパートの浴室で、

溺死させられていたらしい。


「ミクちゃん…。あんなに優しくて可愛らしくて、私の親友だったのに…。そんな…こんなのって、ないよ…」


日常、ふとした事が事件につながる。

いつもと変わりない光景に思っていても、

それが事件の発端になってることがあるらしい。


この界隈ではさらに警察の見回りが強化され、

私たち子供も、

「絶対、知らない人についてっちゃいけない!」

って改めて何度も注意された。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=nYMdNYMLr5c

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親友のミクちゃん 天川裕司 @tenkawayuji

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