第6話犯人
小原はまた、夜勤の為に残業していた。
久しぶりにフォーマンで杉山が出勤する。
誰も居ない会社で書類を作成して、居酒屋向かおうとすると、林が待っていた。
2人してビールを飲み、会社の仮眠室で寝ようとした。
林は、会社のシャワーを浴びてるようだった。
その頃、杉山は作業行程の最終チェックをしており、まだ時間があるので小原の会社に向かった。
彼は、飲んではいない。
飲みだすと止まらなくなるし、仕事的にも書類屋では無いので小原の様にはいかない。
小原が寝る前に小道を歩いてコンビニに行こうとすると、後ろから付けて来る者がいた。
小原は気付いていたが、それが林だと知り、振り向くといきなりナイフで切りつけられた。
「何、してんだ!林……ま、まさかお前が小杉を殺したのか?」
「バカだな、みんな。同じ事を言う」
「何故、そんな事をする?」
「先輩の肝臓美味しそうだな?脂肪肝だろ?さっさと死ねよ!」
と、
林は小原に体当たりした。
ナイフは、腹に刺さっていた。
グゥッ!
小原は林が犯人だとは夢にも思わなく、どうにか腹の奥まで刺さらない様に抵抗した。
グワッ!
林が悲鳴を上げた。杉山だ!杉山が林の後頭部をブロックで殴ったのだ。
林は気絶した。
「大丈夫か?小原ちゃん」
「う、うん大丈夫……だと、思う」
杉山は救急車を呼んだ。
林は身動きしない。
杉山は、彼女の仇を取ろうと林を殺そうとしたが、小原に止められた。
後日
林は覚醒剤の常習者だったと判明した。
5人も殺された連続殺人鬼として新聞、雑誌に載った。
また、持ち帰った被害者の肉は食べていたらしい。
杉山と退院した小原は、居酒屋で飲みながら、やるせない気持ちになっていた。
その晩は、朝まで飲んだ。
帰り道、公園のベンチで2人して喫煙していると、ベンチの横に泥人形が作ってあった。子供の仕業だろう。乾燥していた。
それを見た杉山は、踏み潰した。
終
流血のゴーレム 羽弦トリス @September-0919
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