第4話ママが綺麗って思ったのは内緒。
ママが泣いて、私に抱きついてきて
朝1番にしたお化粧がドロドロ溶けているのを見ながら私も泣いて。
いつの間にかなんで泣いているのかわからないようになってひどい顔に笑っちゃって。
2人で笑った、これも久しぶりかもしれない。
さぁ、お出かけの準備をしましょう。泣くのはもうたくさん。先食器を洗うから、葛葉は先に顔を洗ってらっしゃい。服も着替えたほうがいいかも。
はーい。前買ってもらったあの服着るわ。
はいはいママも顔洗いたいから早く行ってらっしゃい。
今日はいい天気。ママは洗濯物を諦めてお出かけにすると言った。
今日のママは、久しぶりによそ行きの服で、そして本当に綺麗だ。
目があってどうしたのってママが聞くけど私は、なんでもないよって言う。
久しぶりに見たママの笑顔。それが綺麗だって思っただけなんだけど言ったら、またママばっかり嬉しそうな顔するから内緒。
というか。
すぐにママはまた。
あれダメコレダメいうのが始まって。
結局。
久しぶりのレストランのお子様ランチも味がしないまま。
ぷりぷり怒りながらステーキをガンガン頬張り、早々食べ終えると携帯電話をいじり、わたしに早くしてと言うので。
沢山あるのを早く食べようと頑張るばかり。
悪いけどデザート無しねと言いながら、その日のお出掛けは半分楽しくて半分はいかなきゃ良かったと後悔するばかりの居心地の悪い時間になった。
そう、なんだよね。
直ぐ変わらない。
分かってもらえた氣がした。
したけども。
どれだけ嫌かの、嫌さは真剣に伝わらなかったの方なんなのか。
とは言え。
私が嫌いじゃ無いなら。
私が全部好きと言う割には、あれが出来て欲しいて言う条件が多過ぎて。
友達のお兄さんの話を思い出してふと笑いが。
彼女の条件が1から10まであって、もう細かいたら。だから彼女できないのよね、にいちゃんと、言っていたけど。
まるで、中身が幼い彼氏みたいな、人だったかなと、ママが大人だけど子供に見えて。
ママに笑えてきた。
何笑ってと怒るからとりあえず、あの人変やんとテキトーにいって、みたら、
笑うママにまた戻って我に帰り。
今更だけどデザート食べる?ていうけど。
もういい。
また拗れたらめんどくさい。
帰ろうママ。
あー昨日今日と、やたら長い二日間。
このまま何事もなく、終わればいいのだけど。
ママはわたしをほめてくれない。 STORY TELLER 月巳(〜202 @Tsukimi8taiyou
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