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>共鳴する日々
サブタイトルはイマイチ。
私ならそうですねー……「晴れ、時々ギョウザ」とか?
>劉健宏
ここはフリガナ欲しいですね。
日本語読みしかできませんし。特に名前の方。
>細かく刻んだ炒り卵
炒り卵って最初からポロポロのイメージですが、それをさらに刻んだってことですかね?
>うーん、難っ
雰囲気的には「むずっ」「ムズっ」辺りのほうが伝わりやすいかと。
>そして二人が一緒に過ごす日は、いつも土砂降りの雨が降っていた。
ここはちょっと謎。
たまたまにしては偶然が過ぎてますし、何か理由があるとも思えません。毎回傘を忘れるわけでもないでしょうし。そもそも土砂降りの雨は滅多に降らない(時々よりレア)のでは?
「雨が降っていた」くらいなら、どしゃ降りより頻度が高いので、出会いの日を思い出して連絡する、みたいな想像ができますが。それとももっと浅い距離感なのか。
>日本で暮らし始めて間もなころだった。
脱字。
「間もない」
>「好懷念呀(懐かしいなあ)」
この中国語はいいですね。
>台湾人と日本人では人付き合いの距離感がずいぶんと違うらしいことに気づいたのは、日本で暮らし始めて間もなころだった。
ここの国による違いについては、説明が欲しいところ。私の感覚的には中国(台湾)人の方が人懐こいですし、実際この話の劉もそんな感じですが、だとするともっとガンガン交流しそうなものです。そうならなかった理由があるなら、それは民族性ではなく個人の性格によるものかなと。
拝読。
日常とグルメものとしては満点ですが、最後の選択、「会うことを選ばない」に「何故?」と思ってしまうのは、二人の距離感の描写が不十分だからだと思います。
具体的には、以下の説明部分。
>それからも二人はときどき一緒に食事をした。
>「二人が一緒に過ごす日は、いつも土砂降りの雨が降っていた。」
これだけだと「時々食事する仲」が印象付きます。
土砂降りの雨が「時々」かなあ?と疑問に思いますが、まあそういう地域もあるのかもな、くらいで。
時々の解釈にもよりますが、私のイメージ的には週一、ニくらいです。
この距離感だと、わざわざ連絡しないのはともかく、「日本に行くんだから会えばいいのに」と感じるわけで。
ここをもう少し距離感を遠ざけるなら、
「雨の日は一緒に食事するようになった」
「それ以外では会うこともない、友達とも言いづらい奇妙な関係」であることを強調すべきかなと。
ここの距離感の妙があってこそ、最後の選択に共感できるわけですから。
個人的には、中国人の知り合いがいたこともありますし、これくらいの縁とか距離感は理解できる側だと思います。
ただ、私なら連絡先は交換していないことにしますかね。一度も使わなかったとはいえ。
「雨の日に一緒に飯食うだけの関係」の方がエモい気がしますし、別れたあと何の連絡もしないというのも逆に不自然にも思いますから。商売人として成功するタイプが、こういう部分で消極的とも考えにくいですし。
最後の思い出し場面は餃子と手羽先の写真を見ながら懐かしむことにすれば、よりグルメ小説らしくもなりますし。
あ、「Harmony Tech」が冒頭に使われてるのは悪くない演出ですが、正直読み返してやっと気づきました。隠し味でなく一読で気づかせたいなら、冒頭部分に「台湾製」と入れてもいい気がします。ここは好み分かれそうですが。
最後の場面と冒頭のリンクですが、明日から日本に出張、という展開でもよかったかもしれません。それで秘書(AIでも)に日本(住んでた町)の天気をたずねる場面で終われば、その後の妄想が膨らんで、大変私好みなんですがw
いかにも美味そうな料理の描き方や、なつかしのニセ中国語wはよかったですが、物語的な消化不良感を差し引いて星2とします。
非球面ガラスモールドレンズの開発と製造を専門としている東莞市に拠点を置く中国の光学技術企業、Harmony Techのことかしらん。それとも、偶然かもしれない。
現在過去未来の順に和也視点で書かれながら、最後は劉視点でまとめるところに、彼が語っていた自分の会社を持って台湾と日本のかけ橋になるという夢を実現させたことを、読むことで感じさせてくれる書き方が良かったです。
来客のときは餃子を作るのは、台湾も中国もそうだし、餃子といえば水餃子ですよね。
劉の台詞の書き方も興味深い。日本語を学ぶ途中であることを感じさせつつ、読者にも意味が通じる工夫がなされている。説明ではなく、見て読んでわからせていくのが良かったです。
巷に雨が降ると、互いにあの頃を思い出す。素敵な中華日和だ。
作者からの返信
snowdropさん
感想ありがとうございます。
なんと実在する企業名だったのですね。リサーチ不足でした。会社名ですが、まず劉と和也の名前から一文字ずつとって台湾名を健和科技と決めました。それからAI翻訳でいくつか候補を出して英語名を決めました。健和科技もありがちな感じでしたね。調べてみたらいっぱい出てきました。概要欄にフィクションである旨を追記しておきたいと思います。言及いただきありがとうございます。
視点や台詞も、書き方を良かったと言っていただけたことが嬉しいです。異文化間のコミュニケーションにおいては特に、食べ物が大きな力を発揮すると思うのです。ひと時の交流が、僅かだけれど互いの未来に影響しあっている、そんな場面を表現したいと思いました。雨の日は中華料理が食べたくなる日。
お読みくださり、ありがとうございました。
一言一句に、染み渡るような情感……
まさに物語を一撚り一撚り、紡ぎだしている感覚が伝わってきました。
漢字だけの中国語っぽい会話文なのに良く見るとちゃんと日本語になっている部分とか、読んでいて愉快で軽妙な効果がしっとりとした雰囲気の物語の中で良いトッピングになっておりました✨
独特ですよね、ゆげさんの物語────
読み始めると、あぁこの感じだ、懐かしい
という手触りが感じられます✨
まさに、手料理を出されているような感覚に包まれました。
異国情緒に触れながら、日本人の根底に流れる人の良さ……(彼は普段は決して自分から前に出るようなタイプではないのでしょうけれど)
ふとした時に顔を出した、彼の良さが台湾の彼と噛み合った感じ……
それを結びつけたのが、どしゃ降りの雨というのがまた心憎い演出ですね✨
安易な物語なら、男女の出会いにもなりそうな物語ですが、異国の文化との交わりは男同士の方がより味わい深く感じます。雑味がないというか──
敢えて冒頭で提示された家電ブランドの意味の持たせ方も、オチとしてというような安易さではなく、台湾の彼の内なる情熱と頑張りを際立たせているところが素敵です。
……海外の人って、こういうところすごいよなぁ、という若干の劣等感も感じつつ✨
いくらでも感想が湧き出しそうです✨
また、何度か読ませていただきたいと思います。そして、形になったらレビューも添えさせてください。
素敵な物語、ありがとうございます✨
作者からの返信
天川さん
読みながらじんわりと温かい気持ちになりました。ありがとうございます。
上手な文章も美しい文章も書けないのですが、自分なりに精いっぱい表現した言葉や世界です。このような温かい感想をいただけるとは、作者として本当に光栄なことと思います。「懐かしい」と言っていただけるのも、「独特」だというお言葉も、とても嬉しいです。
異文化間の交流には割と興味があるのですが、ぴたりと合うときって本当に面白いくらいにハマるんですよね。うまくは言い表せないのですが、そういう感覚が根底にあったので、それを感じ取ってくださって「そうそう」と言いたい気持ちになりました。カタコト感を出したくて漢字のみで表現したところも、楽しんでいただけてよかったです。また、男女の出会いが書けないというのは実は作者の弱点だったりするのですが、友情にフォーカスしたことがむしろプラス要素になっていたこと、なるほどと思いながら読ませていただきました。勉強になります。
読んでくださった方がほんわかした気持ちになってくれたらいいな、と思って書いた短編でした。深く読み込んでくださって、本当に嬉しく思います。
また読んでいただけるとのこと、レビューにつきましてもどうかご無理のないところで、といいつつ楽しみにさせていただきたいと思います。いつも書き続ける力をいただいています。
こちらこそ、お読みくださりありがとうございました。
とってもおいしそうな描写で、こんな時間なのに餃子が食べたくなりました……(´ω`*)
台湾料理、おいしいですよね。
劉にとっては異国である日本で出逢った和也、彼と過ごした時間はかけがえのないものだったんですね。
またふたりが再会できる日が近そうでよかったです(`・ω・´)
ゆげさん、ありがとうございました。
作者からの返信
未来屋 環さん
感想ありがとうございます。
ほのぼのしてて美味しそうな物語を目指したので、食べたくなったとのお言葉が嬉しいです。
文化も習慣も言葉も違うけど、ちゃんと通じ合うものはあるんですよね。そして食べ物の力って偉大だなとも思います。二人が無事に再会できたらいいですね。
こちらこそ、お読みくださりありがとうございました。
拝読させていただきました。
こういったグルメ系は好きな方です。
カタコトの喋りを表現するのに漢字のみを日本語的に読めるように組むのは、とても斬新に思えました。アイディアとして素晴らしいですね!
どうもありがとうございました!