自己犠牲とは？

自己犠牲とは？

　僕は自己犠牲について何か引っ掛かりを覚えている。これは何に対してなのだろうか？

　では自己犠牲がよしとされている風潮についてだと仮定して話を進めよう。人のために働く、そのために自分の時間などを無駄にすること、それは本当に良い事なのだろうか？このことについて考えてようと思う。

　まず自己犠牲の意味を辞書やネットでしっかり調べてみよう。

　自己犠牲：何らかの目的や他者のために、自己の時間・労力・身体・生命をささげること。

　概ねこのようなことが自己犠牲とされるらしい。確かに一見立派な事のように思える。

　しかし僕が目をつけたのは身体・生命という部分だ。確かに他者のたまに働くのは悪いことではないだろう。

　だからと言って他者のために身体・生命までささげる必要があるだろうか。（ここでの他者とは家族などの親類関係にないものとする）

　ここについて僕は疑問を持っているのだ。

　ゴミをひろうことなどは労力を使う一種の自己犠牲と言えるだろう。

　では生命までをささげる自己犠牲とはどんな物であろうか？

　答えは簡単にはわからない。プロスポーツ選手も観客のために身体を使うのではないか、とも思った。

　しかしスポーツ選手は観客を楽しませるのも仕事のうちかもしれないがやはり自分が楽しむため、勝つためにというのが仕事にしている1番の理由なのではないかと思ったため自己犠牲には当てはまらないと思った。

　そこでもっと考えてみた。

　やはり世間から賞賛されている自己犠牲であり、身体、生命をささげている例として1番なのはボランティアだろうか？

　別に報酬が貰えるわけではないのに災害現場の復興などを手伝っている。これは自己犠牲と言っていいだろう。

　これについては立派だとしか言いようがない。これは賞賛すべきであろう。

　僕が引っ掛かっていったのはなんだったのだろうか？

　ここでやっと僕は気づいた。僕は自己犠牲と言われている例に疑問を持っていたのではなくて自己犠牲という言葉に疑問を抱いていたのだと。

　ボランティアの方々は自分も復興を手伝いたい、被災した地域の力になりたい、という立派な志して動いているのに何かデメリットがあるかのように感じさせる自己犠牲という言葉自体が引っかかっていたのだ。

　これで僕が引っかかっていたものの正体は分かった。しかし人のための行動に犠牲という言葉がつくのはどうなのだろうか？

　少なくとも僕はそう思う。

　これを見ている皆さんはどう思っているのだろうか。