喜んで差し出します?
幸まる
だって可愛いもの
毎日生活している上で、何かを犠牲にしているかと言われれば、
まあ、カクヨムで活動されている方は、多かれ少なかれそんなことがあるのでしょうから、珍しい話でもありませんよね、きっと。
それ以外には別にないし、「犠牲」をテーマにエッセイに書くほどの出来事もないわね、とオカメインコ(オカメさん)と戯れていた私。
……ブチッ。
ギャーッ!
またやられたー!
オカメさんがブチッとむしったのは、服に付いたラインストーン。
そうだ、今日はラインストーンの付いた服を着ていたのでした……。
インコあるあるでしょうか。
オカメさんは、小さくてプツと盛り上がっているものが大好き。
特にキラと目を引くラインストーンは、堪らなく魅力的に映るようです。
胸の辺りに付いたラインストーンが欲しくて、肩から無理やりズリズリ降りてくるオカメさん。
ちょっと!
これ以上むしられたら全部なくなるじゃないの!
最初十個ほどあったラインストーンは、既に残り二つ……。
ひどいっ。
改めて考えてみると、ラインストーンに限らず、オカメさんは私の肩に止まって、服についている獲物を狙うことが多い気がします。
そういえば、春先に着ていたパーカーの紐。
先に付いた木のビースは、玩具にされて砕かれました。
小さな水玉柄のシャツは、柄をオヤツだと思うのか、肩の部分だけ集中的に引っ張られて穴空きに。
冬にはセーターの毛玉をしつこく啄んで、表面はケバケバ。
フリースのファスナーは、ガタガタの部分を齧って齧ってとうとう変形させてしまい、噛み合わなくて閉まらなくなりました。
……ん?
もしかして私の服、オカメさんの犠牲になっているのかも??
どうしてくれますか、オカメさん!?
『 おかあしゃんのふく、たのしいしかけがいっぱいあります! 』
……そんなにお目々キラキラで見ないでくれます?
ま、まあ、家で着る分には、ラインストーンがなかろうと、穴が空いていようと、ファスナーの先が壊れていようと、問題ないものね!
というわけで、私が「犠牲にしているものはない」という結論が出ました。
お粗末様でした。
喜んで差し出します? 幸まる @karamitu
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