妥協した人生で幸せになりたい

低身長ボブ

第1話

 面倒なことに目を背けて妥協した人生を生きてきた。

 家は少々厳しくて裕福だったけれど、中学受験させられて、第2志望に合格したが地元の中学に進学した。

 そこから少しずつ生活は変わっていって男がいないと生きられないようになった。勉強から逃げ、遊んでばかりいた。それでも親は私に期待し続けたままで学歴を求めた。高校受験でも第2志望にしか合格できず、また妥協した人生を歩んだ。

 高校生活は楽しかった。そこでも男がいないと生きられないようになりヤリマンとまで呼ばれた。清楚とギャルの境い目のメイクとファッションで大人っぽい中に幼さを残し、細く見える程よい肉付きだった。男からも女からもモテていて不自由はなかった。だからこそ変な自信があって妥協しきっていた。

 寂しさを紛らわすために男と会う。

 高校を卒業する頃になると落ち着いてきたが、あまりにも色々早かったと思う。みんな20歳を過ぎた今でも高校の頃の恋愛を語る。あの頃は幸せだった。あんな恋愛はもうできないって。私はただ一緒にいるだけで幸せというような純愛は中1で終わった。人生で苦労したことはそれといってない。いつからこうなってしまったのか、明確なところは分からないが正直言ってこんな女につく価値は相当低いものである。

 これは誰にも打ち明けられない秘密で、そこからの人生は綺麗なお姉さんとしか思われていない。

 ある人を除いては。

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