Memories

亜月

Memories


この合図の音階を

耳にするのはあと何回だろう

定刻のメロディーが

いつものように鳴り響く


目を閉じても思い出せる

白くくすんだ黒板の上に

走るチョークの足音で

何度も睡魔に負けたこと


もう大人にならなきゃいけないんだね

「やだやだ」って別れたくなくなって

けど 君が前を向くから

僕も歩き出すよ


青い思い出が春風に吹かれて

未来へと僕らの手を引く

アルバムに載らないあの日々が

僕の宝物だから

またいつの日か会えた時に

思い出が花咲くように

精一杯 不器用でも生きてみるよ

手を振って笑う「またね」




この座席からの景色を

目にするのはあと何日だろう

常連のメンバーが

相も変わらず駄弁だべってる


耳を澄まして思い返す

謳歌しすぎた青春の日々

怖かった先生の怒号も

今なら笑い飛ばせるね


もう此処ここたなきゃいけないんだね

「まだまだ」って今日も見過ごすフリで

でも 僕ら笑いあうたびに

君のひかった


青い思い出が春風に吹かれて

未来へと僕らの背を押す

カメラに映らないあの日々が

僕の支えになるから

またいつの日か会えた時に

思い出がいろづくように

がむしゃらに 地道でも歩いていくよ

涙拭いて笑う「またな」




誰も居ない教室に

思い出した君の笑い声

響き渡る帰りのチャイムが

秒針を早めてく

ねえ待って もうちょっとだけ

君と笑いたいんだ


青い僕の上でひらり舞う桜が

未来へと僕らを呼んでる

「さよなら」は言わない 絶対に

きっと何処かで会えるから——



青い思い出が春風に吹かれて

未来へと僕らの手を引く

アルバムに載らないあの日々が

僕の灯火ともしびだから

またいつの日か会えた時に

思い出が花咲くように

転んでも 立ち上がって進んで行くよ

手を振って笑う「またね」

大好きな君へ「ありがとう」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Memories 亜月 @Azu_long-storyteller

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ