第1話 それでも強すぎるのは都合が良い
俺は1歳になった。俺にはどうやら二人の兄がいるようで、名を長男がエディオ、次男がドゥラクと呼ぶ。俺が名前を付けた。どちらも馬鹿と阿保と言う意味だ。本当の名前なんて知らん。
それで俺は珍しくもとても愛されてた家庭に暮らしている。もし少しでも末っ子の俺に生意気な態度取ったら捻り潰してやる所だが、そんなことにはならなそうでとても安心している。
エディオとドゥラクは良く俺を遊びに誘ってくれる。なんて、遊びなんて大体中庭を走り回るだけでクソつまらないんだが、俺はわざと楽しむ声を上げる。
「兄さん待て待て〜あははは(棒)」
本当にお前らを追いかける立場なら追いかけるフェーズすら存在しないというのに。呑気な野郎たちだぜ。
「俺からそれ以上逃げるなよ〜?(棒)」
そうして何故かこれを言うと二人の兄はぴたりと動きを止めて何故か遊びは終了する。1歳の子供が言う言葉じゃないってか? んなこと知るかよ。
俺は2歳になる。ここでらようやく文字の読み書きを母親のエレノから教えてもらう。包容力100%の男なら誰もが望みそうなやつだが。俺はこの人に毒の意味を持つ名前を付けた。本当の名前なんて興味無え!
「カナリア? この文字はシグマグラフィクスと言って……」
勿論生まれた瞬間から文字の読み書きなんて習得してるからこれらをする意味なんて皆無何だが、これが無かったら俺の面倒屋の性格以前に、難解すぎて絶対に理解出来なかったと思う。シグマなんだって??
それから俺は3歳になり、次は父のザコから剣術の稽古をされる。名前は言わなくても分かるだろ。
「カナリア! 剣の持ち方は間違っているが……とりあえず打ってこい!」
「おう」
さぁてまずは肩慣らしだ。いくそクソザコ!
「
因みに俺が持っているのは木刀。とても折れやすい木刀だ。なのに鉄を斬るだって? 俺の力なら木の枝だって同じことは出来んだよ!!
天性の魔法素質で木刀に新ステータス『切れ味』を追加し、木刀を鉄剣とほぼ同じ硬さにすれば、どこからともなく召喚した砥石がシャリシャリ木刀を研ぐと、思いっきり踏み込んでザコを一刀両断!
「ぐあああッ!!??」
血飛沫は凄まじく、俺は一瞬で血みどろにろなる。流石に不味いと思ったので完全回復魔法を使ってザコを無傷に戻す。
「大丈夫?」
「へ? 俺今死んだ……? カナリア……? 俺生きてるよな?」
「何を言ってるの?」
「え……あ、あぁ! 気のせいか! おっかしいなぁ……あははは! は……」
「ん? あ……」
やっべー……血みどろの返り血消すの忘れてたぁ〜〜っ! あぁ、どう言い訳しよこれ。
「あははは! さっきケチャップの池に足滑らせちゃってさ!」
「ケチャップの池……?? あぁ、そう? うん……ま、互い無事ならいいか!」
「だよね!!」
これ以降何があったのか、父は剣の稽古に付き合うどころか誘いすらしてこなくなった。なんでだろう??
【理解不能?】やりたい放題し過ぎて思考が腐りきった男が行く異世界冒険! Leiren Storathijs @LeirenStorathijs
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