メッセージ3

「留守番電話サービスに接続します。ピーという音の後にメッセージをどうぞ。ピー……」


「電話でろー! って……今日はしんどいか……シシシ。ごめんごめん。後でプリント持って行くからね。風邪はどうですかー? 熱は下がりましたかー? 食べたい物はありませんかー? そういえばネギを首に巻くと治るらしいよ!? ネギ買っていくからねー! ハァ……会いたいな。マー君のいない学校は甘くないあんこみたいでーす。ザラザラで美味しくないでーす。そういえば……」



「留守番電話サービスに接続します。ピーという音の後にメッセージをどうぞ。ピー……」


「なんで留守電ってこうも短いかね? もうちょっと長くてもいいと思うなー。それでさ、そういえばさ、夏休みどうしようか? 最後の夏休みだしさ、紗香はどっか行きたいでーす。……シシシ……今気づいたけど、マー君の口癖が紗香にうつってまーす。責任取れー! 責任取って……」


 彼女はそこでメッセージを切った。わざとなのか、留守電の時間制限なのかは分からない。


 責任取って……それに続く言葉を想像して、熱が上がった気がした。

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