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冨岡正太郎

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消灯は ふ 点灯は ぱ 夜に振り直される100のひらがな



つるつるのエンターキーに反射する指や仕草や体勢の色



こんなにも大音量で聴いていた大雨が止んでから気付いた



柚子の葉が見える角度にアクスタを置き直したら長い外出



秋風は清らかだったと思い出す相変わらずこの手に何もない



坂しかない公園の喉のあたりをげっぷになって登る喜び



青空は攫ってくれるわけではない恨みがましく灰をもみ消す



丹田にナイフを突き立てるように誰かの顔を綺麗と思う



逆光にボールをくわえている彼は畜生道にいるのでしたか



無料素材だらけの庭で自販機のラインナップが波打っている



自転車で何度も転んだ砂利道を徒歩にて帰る影のざびざび



夕暮れに親指で色が変わりそうとしか思わぬ強固な心



腕金に雀が吸い込まれるのを見てないけど想像できたから



本当に怒って冷たく追い詰めた過去の記憶に可も不可もなく



サコッシュが五臓六腑のふりをする月って真上にあると違うな



ゴミをゴミ箱の袋をゴミ箱をワンルームをアパートを夜空を



明るい居間と暗い寝室を行き来してだから閉じない間の仕切り



水滴を靴下で踏んじゃうことの漢字を今日はにくづきにする



寝る前に暗くしてバッドエンドだともっと暗いと肝に銘じた



心 かと思ったら ふ ばらばらになる ふ ならない ふ わたしの ふ

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Reload 冨岡正太郎 @left_ov

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