ウィンディ・ワッフル・プラネット

かぎろ

ウィンディ・ワッフル・プラネット

古ぼけたおれの机が新しくなりぼくがいま図鑑をめくる


ワッフルをワッ☆フル!と呼ぶ君の目に浮かんでる星移住計画


銀河へと君は渡ってどこまでも/この指先がぼくの最果て


賑やかな方へ走ってゆく君の弾む裸足が不思議なのです


アノマロカリスが大好き 変ねって思われたくて秘密をひらく


晴れの日の休み時間にぼくだけが迷路を描く 閉じ込めたくて


君の好きなことはぼくにはむずかしい 宇宙でドッジボールはできる?


ブラックホールがあるんだったらホワイトもあるはずなのに生身のぼくじゃ


いちたすいちは、にー、だったらいいのにな だんごむし ぼくだけの宝石


君は風 そのつもりとかなくたってぼくの窓から入って去った


冷えてても大切にする届けない声も衛星軌道を廻る


ふるさとの十年前の十年後おれは大人になっていますか


街角を変に曲がればグネグネの根をグッと張るでかいガジュマル


いもむしが緑の葉っぱを少しずつ 少しずつ うん ゆっくりでいいよ


ああきっとこれが答えだ あの夏をいま終わらせたタイムカプセル


ピカイアは五億年後にレジ袋となって空の底を泳ぐよ


風にはなれないけれどこの胸で風を生みだすことができます


幸せを願っています 宇宙には重力がないのと同じだけ


愛だったひとつひとつを忘れても見えない星で描いた星座


ワッフルだ(ほしのうまれてふるおとはずっときれいで)買って帰ろう

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