まいやんが19歳の時、お化け屋敷に挑戦した際の様子について分析させてください

白石麻衣さん、綺麗です。

　当時19歳の白石麻衣 姫殿下（以下敬称略）が一つの大きな恐怖体験を味わったという記録が、youtubeに克明に記録されている。「白石麻衣　お化け屋敷」で調べたら、2024年6月23日現在においてそれは11年前に投稿され51万回視聴され369個の野次馬のコメントが並んでいる。

　まず、彼女が恐怖の淵で泣き叫ぶ直前に口から出た形式的挨拶を記す。

「白石麻衣です。んﾝと泣きそうなんですけど、んーま最初だけ頑張りたいと思います。行ってきます」

　この間、約10秒、彼女の笑顔は終始不安げである。彼女の目の下のクマは、アイドルの本質的な存在意義である「衆生を幸福にする」という目的の手段の一つである笑顔ではなかった。この笑顔は恐怖に慄（おのの）く一人の少女が、大前提すなわち「カメラの前において自分という人間はアイドルという名の無形商品であって、その名称が白石麻衣である」ということを忘却した姿であろう（前提を忘るることが実はアイドルの最も魅力的な一面をのぞかせる場合があり、本企画はそれを引き出した）。事実、挨拶を終えてお化け屋敷への入場扉に手をかけてから、暗暗とした室内の階段をゆっくりカツカツと上り、ついに化け物らのプライベート空間領域の一歩手前まで到達したときまで、彼女は顔の前で両手を合掌し祈りを捧げるようなポーズで自らの無事を祈っていた（と推測するのが最も自然だろう）。

　さて、とうとう化け物らの領域の境界面を前にした白石麻衣はどうなったのだろうか。その様子を記述する。

　彼女は明らかに怯えていた。そして言う。

「ﾝんぇえええ？　んえ？　ンヘぇえ？？」

　直後、彼女の涙腺は決壊した。しかし容赦なく襲いくる恐ろしさを前に

①「ﾝええhｪ待（むぁ）って。ねぇどうすればいいい（★）のえ待ってくだ、、、え待って待って…………」

　と漏らす。

　この間、彼女は一人の怯える子犬のような少女であった。実際、顔面に両手を当てて（おそらく）恐怖の源を視界に入れぬよう防御体勢をとりつつ、よく見れば中指と人差し指の間から目を出して恐怖がいつこちらに迫りくるか常に監視して緊急事態に備えている。

　また、言葉①はふつう「ちょっと待って、ねえどうすればいいの？　え待ってください…………」程度で恐怖していること自体は相手に伝わるだろう。だが彼女は、★をつけた部分であるところの過剰な「い」や、「待って」の連続使用、言葉と言葉の間をうまくつなげずに奇妙な間を発生させている。これは彼女が他人よりずっと怖がりであることを意味し、全日本人の中でもかなり上位の数％に入る怖がり屋であることを推測させる挙動である。彼女は学生時代にいじめを受けていたという事実を鑑みても、ふつうの人がこのお化け屋敷で感じる恐怖レベルを1とした場合に彼女のそれはきっと100とも1,000ともいえる巨大な度合いを呈すものと推察できる。

　全身を恐怖に包まれし彼女はまだまだ声を漏らした。曰く

②「んんん何か音するﾝｧあ何かﾑﾘ。ﾝ何コﾚｷﾓﾁﾜﾙｲヤﾀﾞ『ぐすっ』　んんん！　『ｽﾞｽﾞ』　やだやだやだ YAだごめんなさい、ヤだヤだ、…え,ヤだ、えどうすればやだ御免なさいぃいヤだどうすればいいんでス…ﾝえやだ。ﾝえ行けないよヴォぉおぉおぉおぉ……え,どうすればいヨッﾁｮ――－－」

　このように、路頭に迷い続ける彼女の可哀想な姿が映像と音声に記録されている。

　少女の悲痛な訴えと恐怖を過剰に感じ身の危険を全員に知らせる行為のすべてを見た私は、恥ずかしくも醜くも、次のような、男として最低なことを感じていたことを、ここに告白せねばならない。

　かわゆす（≡非常にかわいい）。

　なぜそのような言語道断で非人道的な感情の胚芽が自発的に脳内に生成したのだろうか。その謎を解くべく、言葉②の重要なパートを抜粋して、このような罪を犯してしまった自分の中の原因を探ることにする。

　まず第一文において、「何か」を連続使用している。そして次、「何コレ気持ち悪いやだ」は極めて重要なパートであると思われる。そのわけを説くためにこれをローマ字で表すと「nanikore kimotiwaru｛i｝yad【a】」となり、最後がaで終わっている。これを逆にするとどうなるかというと「何これやだ気持ち悪い＝同yad【a】同waru｛i｝」となる。aの音は、i、u、e、oと比べて口を大きく開けて音量を上げ、周囲に身の危険を本気で知らせるのに役立つだろう。対してiの音は己の気持ちを押し殺すような閉塞的効果があるように思う。後者の方法では危機を十分に知らせることはできにくい。よって彼女は本能的に上のように発したのだと推測する。

　それがなぜ「かわいい」に結びつくのか。それには、この動画を見ている者が誰かという問いに答えなければならない。答えは確実に私であって、白石麻衣がまるで私に対して「何コレ気持ち悪いヤダ」と仰ってくれているような錯覚に陥るからだ。史上まれなる美少女にこのような素晴らしい罵倒を賜った暁には、どんなS野郎も改心して平静を取り戻すか、またはM方向に傾くはずである。私のようなややM気味の馬鹿野郎はすぐさまMの度合いが引き上げられ、その快楽愉悦を「かわいい」というふうに錯覚していたのである。もちろん一般的な男性が抱く庇護欲は瞬間的に脊髄反射で湧く。しかしそれだけで「かわいい」なる表現をしようという気になるだろうか？　庇護欲の裏で、「罵倒されたい」という、男女間の肉体的優位劣位の逆転現象によって生み出される潜在的背徳的快楽が、深淵から湧き出た水泡のごとく顕在化した可能性がありはしまいか。そしてさらに考えを巡らせると、私が化け物と同列に扱われることに対してどことなく悔しさを覚え、「自分は化け物なんかじゃない、ほら俺を見てごらん。人間やろ？」という人間宣言をしたくなる気もする（しかし、私のあごにはくだらないヒゲが生えていて、先程鏡を見てみたところ、お化けよりもずっと惨めなキモオタに見えた。剃れば少しマシになってただの年齢相応に成長できていないガキっぽいツラへと状態変化する）。

　彼女は終始泣いていた。終始自分の危機を訴え、自分がこの場で何をすべきか質問していた。美しすぎるその顔に手を当てて、しゃがみこんでしまう中でも。

　一方で、言葉②やそれ以降の言葉の節々に「ごめんなさい」という言葉を多用していることに改めて気づいた。これは明らかに仕事ができていないこと（＝アイドルという商品にふさわしい価値を提供できていないこと）を謝罪している。ところが私は先と同様の状態なので、相対的に、崇高なる彼女が愚かな私の卑劣な命令に抗うことができず結果として「ごめんなさい」と言わされ乍らうずくまっているという恥知らずの度し難い錯覚に陥ってしまった。恥ずかしい、ああ恥ずかしいことよ。これは先程まで私のM心をくすぐっていた彼女がいきなり盲点たる別の多元空間Jから私の心の隙間に隠れひそんでいたS心を引き出したといえよう。私は類まれなる美少女にイジメラレることとイジメることを繰り返す波を、かなり早い周期で繰り返される環境下に置かれることとなった。ここでx、yの2次元平面とtの1次元時間とで構成される時空間を考える。すると波の変位は（敢えて複素指数関数を用いずに書くと）y=Asin(ωt-kx)と一般に表される。Aは振れ幅である。時間は正の方向のみに流れ、波の伝わる方向はx軸と一致する。ωは角（かく）周波数であり、こと今回の場合において「角（かく）」が意味するのは、まず心のMとSの双極子（ダイポール）があって、その大きさを直径とする感情変化の円の上を回るその回り方（≒心の揺さぶられ方）である。kは波数（ハスウ）であり、波数とは単に波の数ではなく単位長さあたりの波の個数である（その単位を書こう。個/m、正確には/m、だ）。このイメージはあなたが波の絵を描くと分かる。そしてこと今回の場合において「波数（ハスウ）」が意味するのは、私の前から後ろに過ぎ去ってゆく、白石麻衣の発した「怯え度合の激しさ」だ。視聴者である私にとって重要な因子は、ωだ。上の平面波の式を2回微分すると-Aω^2 yとなり、これは白石麻衣の怯え方が私の心を揺さぶる加速度（力に相当する）であり、ω、すなわちM男⇄S男の反復振動の激しさがある時刻において（例えば）50倍になったとしたら、A=1と仮定してみた場合に力の大きさは2,500倍になる。端的に言えば、白石麻衣の仕草が激しくなればなるほど私の心はおかしくなってゆくということである。このようなことは一般に、女の仕草が男を翻弄させる一つの要因に思えてならない。例えば顔面偏差値が42しかない女の子がいたとして、その女の子の何らかの感情が表れている挙動が激しくなればなるほど、男の子は女の子の顔なんかどうでもよくなる可能性があるかもしれない。

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　youtubeに違法アップロードされている過去の乃木坂ちゃんたちを最近見ていて、めっちゃ面白いやつらやなと感心し又それに酔い始めています。橋本奈々未、生駒里奈、高山一実、そして白石麻衣、そして……

　まっつん。かわいいね。かわいいっていうのは顔じゃなくて、ノリとかギャグがお笑い芸人顔負けなのに妙にふんわかしている、「ぶりっこ；あざとい；さゆりんさゆりんさゆりんりん、さゆりんさゆりんさゆりんご！」の挙動です。それらはyoutube内の違法アップロード馬鹿野郎の手によって記録され公開されています。