俳句

白田四暇(しろだしか)

俳句二十句  夏

砂浜で はしゃいで遊ぶ リア充が


ラムネ瓶 中のビー玉 何うつす


墓の前 二度とは聞けぬ 友の声


忘れない 二度とは立てぬ グラウンド


君の声 かき消してゆく 蝉時雨


天仰ぐ 君の知らない あおいそら


夏の日に 飛沫をあげる 水の音


叫んでも 君に届かぬ この声は


桜散り 新たに芽吹く 水面下


一雫 落ちた水面に 笑う君


古池の 周り輝く 蛍かな


夏祭り カランコロンと 下駄の音


夕立や 洗い流して この思い


水入り 合唱始める ひきがえる


空怒る 雲の上では 日本晴


この思い 君に届ける 応援歌


人いない 家の鏡に 人の影


雷の 落ちるところに 母の影


傘忘れ 夕立来たる 雨宿り


電話鳴り 後ろを見れば メリーさん






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俳句 白田四暇(しろだしか) @shirotashika

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

参加中のコンテスト・自主企画