概要
惑星のどこかで出会ふ君と恋せぬまま行けり非ユークリッド
短歌連作20首です。よろしくお願いします。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!惑星などのモチーフが持つ刺すような鉱物性と透明感
・人類として生きること六年目 姪は新緑の笛を吹きたる
・少年になりたかつた日の藻だらけのプール夏野となりて羞しき
と、いきなり「連体形止め」が二連発されてビビる。
一瞬係り結びかと思って係助詞を探したが見つからない。だからこれは連体形止めという修辞だろう。
第一の歌は「新緑の笛」、すなわち草笛の歌だろうか。六歳の姪が草笛を吹いている。
第二の歌は「少年になりたかつた日」という形で子供の頃を回顧しつつ「藻だらけのプール」が「夏野」になっている現在の様子を描いた歌か。
プールが潰れて空き地になり夏野になっているのか。
あるいは昔は綺麗なプールだった場所が「夏野」に似た「藻だらけのプール…続きを読む