153.ほしぐみ すどうようき
「最後はワシじゃな。《2.5D》の
上位チャット:幼女! 幼女!
上位チャット:「世界一を狙って戦い続ける」その予定をずっと聞きたかった渡辺家です
上位チャット:家中の者しかわからない感動がここに
「しかし、なんでワシはシュミーズなのじゃ? 黄色いヘルメットまで被っておるし……そんな格好はしとらんのじゃが」
ヨーキのアバターは小柄な少女だった。
胸の部分には星型のバッヂのようなものも見えた。
「スモックだろ」
「ワシ、園児判定じゃったのか!?」
上位チャット:ヘルメットじゃなくて園児帽かw
上位チャット:幼女だけ妙に小さいと思ったらそういうことか
上位チャット:AIにも認められる幼女
上位チャット:終身名誉幼女
上位チャット:炎太郎もそうだけど、ちょっと極端なアバター生成だな
「はいはいはーい、加賀原です! あ、違った。《鉄製ダンボール》の担当者です! 特徴が出やすくなるよう調整してるって聞きました!」
上位チャット:ほー
上位チャット:なんでまた、そんなことを?
「自分は知りません!」
上位チャット:おいw
上位チャット:誰だ、この人担当者にしたやつw
上位チャット:エルフさんと接触するためにはしかたなかったんだ……多分
上位チャット:現実の姿からアバター生成させたらみんな同じ様になるからじゃない?
上位チャット:あー
上位チャット:我ら、おおよそ日本人
上位チャット:違うのはエルフさんくらい
「俺は日本人だぞ」
「えっ、西洋系じゃないんですかっ?」
上位チャット:鉄製ダンボールの人が反応してしまったw
上位チャット:これ、いつものやりとりなんですよ
「どういうことです……?」
「エルフだからな」
「なるほどっ! ……なるほど?」
上位チャット:勢いだけで誤魔化せそう感
上位チャット:エルフさんはエルフさんという種族だから気にしてはいけない
上位チャット:草
上位チャット:ともあれ、自己紹介も終わりましたね
「ん。ゲームの説明をしてくれ」
上位チャット:待ってました
上位チャット:さあ、どんなゲームかな
「では、自分がルールを説明する前に、皆さんは《人狼ゲーム》をどのくらい知っていますか? エルフさんから順番に、どうぞっ!」
「知らん」
「あたしは学校で遊んだことあるわ。妖狐や共有者みたいな複雑なルールでの立ち回りは熟知してないけど」
「俺様もそれなりだな。配信で対戦したことはあるが、基本的なルールまでだったぜ」
「私は、他の配信者さんがプレイしている姿を見たことがあるくらいです」
「ミソラの言葉を補足すると、視聴した試合数は百を超えています。動画の予定を立てていたので、僕も基本的なルールは把握しています」
「えっと……わかりません」
「ルールは把握しているが、参加したことはない」
「ワシも動画で見たことがある程度じゃのう」
俺とキョーカは知らない。残りの面子は基本的なところまでといった様子か。
上位チャット:熟練者いないんだな
上位チャット:エルフさんとキョーカちゃんが初心者なのは予想してたけど、コミュ力高そうな人たちは少し意外
上位チャット:特定のゲームガチ勢と逆神様たちとエルフガチ勢だし
上位チャット:ああ、人狼やるならそれをやるか
上位チャット:スルーされるエルフガチ勢
「では、あとで練習試合も行いますが、まずは大枠を説明しますねっ。《人狼ゲーム》は村人陣営と人狼陣営に分かれて対話で勝利を目指すゲームです」
「ふむ」
「それぞれのプレイヤーは例外を除いて、誰がどの役職なのかわかりません。勝利条件を満たすか相手陣営を全滅させた陣営が全員勝者となります」
上位チャット:人狼だと複数勝者が出るからひとりの優勝者を決めにくいんだよな
上位チャット:あまり勝利にこだわらない感じにするとか?
上位チャット:うーん、勝利にこだわらないエルフさんというのもちょっと違和感……
「ふっふっふ。そこは自分がちゃーんと対策を考えてきましたとも!」
「どうするんだ?」
「勝利した陣営全員に一ポイント。その他に、配信投票で最優秀選手一名にも一ポイント。この条件で三試合行って、一番獲得ポイントが多かった人を優勝としまーす!」
上位チャット:同点になりそうな気がするなぁ
上位チャット:でも、人狼はワンゲームそこそこ長いから、現実的なのはこのくらいじゃない?
「それでは、練習試合をしながら詳細なルールの説明に移りますっ」
【お知らせ】
カクヨムネクストで連載中の『その誇りに代えても』50話無料キャンペーンが始まりました。キャンペーン開始当初35話だったところ、50話に拡大していただきました。
本日までですので、ぜひこの機会にお読みください。あと、フォローと☆をお願いします!
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