超越し孤独な神祖なる名をこの世に刻めよ

第8話新世界より

新世界。

クロネッカーの青春の夢は世界を再構築する能力。

虐殺器官アリストテレスは世界を破壊する能力。

正反対の能力がぶつかると、反発して世界はブラックホールのように全てを吸収し、超新星爆発を引き起こさせる。

すると長い年月をかけて地球は新世界へと変わり果てる。

「宇宙でも死なないなんてなんなんだよお前は」

「お前が言うな。」

何だこの会話は、本当に戦っている最中なのか？

「クロネッカー青州の夢は、世界再構築するとともに再構築する世界に新たな規則をつけたせる。」

「それは、どんなところでも呼吸が出来る。」

「なるほど？だからお前は生存できているのか。規則ということは、俺も呼吸が出来るって事だな。」

別に違うんだがな、こいつはおそらく虐殺器官アリストテレスの崩壊の別の能力が突然変異で発現したんだろう。

呼吸が出来るんだが、死なない訳では無いたとえ呼吸が出来て、月面でも呼吸はできて無いここで戦って殺したら、ここでは死なない。

月面では再構築する世界と価値観が変わっているので、地球に戻って殺さないとアイツ本来は死なない。

さてと、殺したいんだが、超新星爆発に耐えた男がこれ以上の衝撃をどれだけ与えたら死ぬんだろう。

「体を止めるなら殺すぞ」

言葉を発するのがギリギリなほど高速な動きを見せ、手刀を腹目掛けて突いてきた。

危ねぇな、死ぬぞ、まぁ、、、、

「死なねぇけどな！！！！！！！！」

「クロネッカーの青春の夢！」

「またかよ！虐殺器官、、、、」

と、でも言うと思ったか？

「アレフゼロ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

フェイントをかけたことには意味がある。アレフゼロは2連続で技を繰り出すと、威力が2倍になる。

超新星爆発程の威力に耐えた男を破壊はできない。

だから地球へ吹き飛ばすためにアレフゼロを2倍にしてあいつの体を傷つけると共に地球へと返すつもりだからだ。

「クッソ！厄介なことを！」

コイツを殺すことを諦めることをも一番の戦略なのかもしれない。

時は流れる

既視感があるが、時は流れた。

俺とカイト、、、ファンデルワールスはともに、超越士として働いていた。

一体何が起こったかというと、3回ほどの超新星爆発を起こした時、俺は思いついたのだ。

「ファンデルワールスと村上康介は戦いをやめ、戦友として世界を変える」

とな、

「村上総帥。ファンデルワールス準総帥出陣のお時間です。」

「その必要は無い、俺と2人で更地にする。」

アレフゼロ、それとファンデルワールスの2つ目の能力。黄金螺旋を合体させ、アレフ螺旋という新たな能力を作り出した。

その2つの技を合体させた名を

「超越し孤独な真祖なる名をこの世に刻めよ。」

長い名前だが、この名は意味がある。

アレフゼロと同じ感じで、貯めれば貯めると威力が増す。

敵を目の前にしていない今だからこそ繰り出せる最強の必殺技だ。

敵は蛆虫のように湧いてくる。

砂漠のようにしたところで、1ヶ月後はまた無限にエデンが出てくる。

「さてと、そろそろ本当の目的をそろそろ果たそうぜ。」

「そうだな、元の世界に戻るか。」

そういえば話していなかったな。

ファンデルワールス改め、星川カイトは、俺と同じ転生者。

俺より約3ヶ月前に転生され、失敗して1人しか転生させられなかったから、助っ人の役割として俺ら3人を転生したらしい。

星川ヨルは実の姉、弟を呼び込んだのは姉が原因らしい。

「やり方はあるんだ。また超新星爆発を起こして価値感を変えるでもいい。」

「いや、ダメだ、俺たちの超新星爆発は、俺のクロネッカーの青春の夢を使って価値感を変える。だから俺らの住むこの世界しか変わらないんだ。」

つまりは現実世界は4回ほど超新星爆発を起こした事も無いことになっている。

「なら、どうやって現実世界に戻るんだよ？」

「俺は、新たな技を身につけようと思う。」

名は「新世界より」

「新世界より？意味はあるのか？」

「名前は適当なんだが、意味は単純に現実世界を新世界と称して名前を付けただけ。」

「由来はわかったが、どうやって身につけるんだ？新たな能力を」

新たな能力の身につけ方。それは虚数解をあげる。

上げ方はシンプル。

エデンを殺せば上がる。ゲームで言う経験値のようなものだ。

「ん？、ならもう使えるんじゃないか？」

そう、もう使える。

いま、召喚の儀式を開始する。

世界管理委員会全員が俺を囲い、成功を祈る。

背中は期待と裏腹に汗を滝のようにかき、緊張が抜けない。

手のひらに人を描き、飲み飲む。古典的なやり方だが、以外にも効果はあるらしい。

「今だ！俺に捕まれ！カイト！」

「了解だ！」

ファンデルワールスが俺の方を掴んだ時には、体が光り始め、俺が転送される時と同じ雰囲気だ。

「成功だ！やった！」

世界管理委員会が歓喜の中、俺とファンデルワールスは現実世界に戻ってきた。

そこは、、、、

体育祭の真っ最中だった。